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韓国との、初めての出逢い。その2

 韓国との初めての出逢いは、2010年の3月。当時勤めていた会社の事業にかかる訪問団として浦項市を訪れるべく、団体渡航したのでした。
 釜山金海空港から釜山市街に寄らず目的地に向かうという、およそ普通では考えられない行程からスタートした初日。高速道路から見えるモノそれぞれに、興味津々。色遣いのセンスの違いや逞しい商魂に感心したりしながら、バスに揺られます。

 田園風景や時折現れる小さな市街地の様子は、なんだか日本と変わらない雰囲気だな。やっぱりご近所だし、基本的な部分ではそんなに違いはないのかな…などと思いながら車窓を眺めます。

 一瞬、何かが見えました。

 お墓、ですね。話には聞いていた「土まんじゅう」を実際に見て、あぁ、土葬が今も続いているんだなぁ…と感慨深く。土葬そのものは私が暮らす播磨の地でも割と最近まで続いていた風習なので、それそのものに大きな違和感はないものの、その墓のサイズ感に「あぁなるほど、都市化が進めばこういうのは無理が出てくるんだなぁ…」と。日本でもそうでしたが、墓地の不足から火葬が推奨され、最近は韓国でも火葬が普及しつつあるという記事を見たことがあったので、それを実感した一瞬でした。

 さて我々を乗せたバスは、そんな感傷など知る由もなく、グイグイ進んでゆきます。車窓には、今度はローカルな雰囲気を残す集落の様子が。

 踏切の向こうに、瓦屋根が見えます。チラっと見ただけなら「あ~日本と変わらない農村の集落だね~」となるけど、よく見たら屋根がうっすら反っていて、これは、いわゆる「ハノク(韓屋)」ってヤツか?ををを…韓国らしいぞ…と、ひとり昂奮する一瞬。

 ひとりハノクを見て興奮していたら、わりと頻繁に現れて、あぁ都市部では消えていてもローカルエリアには普通に残ってるのね~と思いきや、よく見たら、こういったものを浸食する物体が背後に…

 こんなローカルエリアにも、高層団地があるのですね。このハノク集落も、もしかしたら近い将来、明灰色の高層団地に化けるのでしょうか…。

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