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災害時のこころのケアについて

東京都福祉保健局の冊子によれば、被災者が日常生活を取り戻し、コミュニティが通常の機能を回復するには、一般に、以下のようなプロセスを辿ると言われています。ただし、被害状況や個人特性、地域の特殊性など、様々な要因が絡んでくるため、プロセスや回復にかかる時間は様々かと思います。

1.茫然自失期(災害直後)
・恐怖体験のため無感覚、感情の欠如、茫然自失の状態となります。
・自分や家族・近隣の人々の命や財産を守るために、危険をかえりみず行動的となる人もいます。

2.ハネムーン期
・劇的な災害の体験を共有し、くぐり抜けてきたことで、被災者同士が強い連帯感で結ばれます。援助に希望を託しつつ、がれきや残骸を片付け助け合います。被災地全体が暖かいムードに包まれます。

3.幻滅期
・災害直後の混乱がおさまり始め、復旧に入る頃。
・被災者の忍耐が限界に達し、援助の遅れや行政の失策への不満が噴出します。人々はやり場のない怒りにかられ、けんかなどトラブルも起こりやすくなります。飲酒問題も出現します。

4.再建期
・復旧が進み、生活のめどがたち始める頃。
・地域づくりに積極的に参加することで、生活の再建への自信が向上します。フラッシュバックは起こりえますが徐々に回復してゆきます。
・ただし、復興から取り残されたり精神的に支えを失った人には、ストレスの多い生活が続きます。

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特にコロナ禍のいま、被災現場はピリピリしています。そのせいか、近隣でのトラブルも少しづつ耳に入ってきています。私自身も少し苛立ってたなあと反省することもありました。

これから幻滅期を迎え、再建期に入っていくと思われますが、災害から約1ヶ月、がむしゃらに頑張っていた時期を経て、少し休んでみませんか?
そうは言ってもなかなか難しいかもしれませんが、しっかりと休みをとることで、一度頭をクリアにして前に進むことが、今後、長い長い再建に向かって頑張っていくための活力につながるかもしれません。お盆を前に考えてみませんか。

東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/tamasou/sonota_jouhou/saigaitaisaku.files/saigai.pdf

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