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部屋すべてが舞台!誰もが最前!30cm前で演者を感じる体験型演劇「ヴィーナスオブトーキョー」

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ヨーロッパ風の商業複合施設、ヴィーナスフォートが3月27日に閉館する。

その美しいヴィーナスフォートで行われていた演劇が「ヴィーナスオブトーキョー」だ。

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教会広場前の小さな入り口から、物語は始まる。
まるで裏口のような通路を通り、参加者は秘密クラブ「VOID」の一員として、オークションに参加する。

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いわゆるイマーシブシアターと呼ばれる演劇で、客席とステージの境がない。時には30cmの超至近距離で役者が悲しみ、苦しみ、喜ぶのだ。

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また、演劇の場も複数の部屋を使っており、同時に物語が進行する。『10人の出演者がいれば、10人が90分間、その世界を生きている』と医者役の飯塚氏は語る。

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観客は部屋を渡り歩き、自由に見る場所を変えることが可能だ。登場人物が腹を蹴られて蹲っていれば、その近くに寄って眺めることができる。誰でも至近距離で観劇のチャンスがある。

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もちろん、感染対策も万全だ。黒の不繊維マスクが配られ、会話は一切禁止。
演者の音声は、録音されたものが流れる。

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一見不自然そうな演出だが、実際に体験するとよくできている。演技のブレが少なく、キャラクターを感じやすい。ダンスの迫力と空間の異質さが際立ち、我々を物語に没頭させる。

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手の込んだ美術も特筆するところだろう。しかも観客が調査していい場所があるというのが驚きだ。

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参加者は至る所に隠された手紙を開き、宝箱を解錠することができる。時には賄賂を渡してスタッフからアイテムや情報を引き出し、登場人物の運命を変えることも可能だ。

すべては参加者次第である。

これはマルチエンディングのゲームに近い。
マルチエンディングのゲームの中に入るのは、永遠の夢だ。
筆者は夢が叶ってとても嬉しい。
二回目の観劇では彼らの運命を思って冒頭から泣き、マスクを濡らしたほどだ。

現在、現地チケットは完売している。
しかし、オンライン配信チケットは発売中だ。

日本初のイマーシブシアターの片鱗を、ぜひ感じて欲しい。

(メンバーズサイトから会員登録すると、購入ができる)

■おわり■

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