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弟子入り4ヶ月 「体感・思考・創造の積み重ね」

2019年4月より非電化工房に弟子入りしてからはや4ヶ月か経ち、修行期間の3分の1が修了しました。

その後は畑も本格化し早朝作業の開始、田んぼの開墾・代掻き・田植え、非電化工房ソウルの12人の弟子の来日合宿、キャンプ場用小屋の配管工事とシャワーとトイレ室作り、横穴式住居作りの開始、月1回の地創塾のアテンドなどを行いました。

(🔺トラクターを田んぼにハめた図)

(🔺人力代掻きをしてドロドロになった図)

(🔺非電化工房ソウルの弟子と)

他には、NHK教育テレビ「沼にハマってきいてみた」の納豆沼で出演させていただいたり、関西大学で講演させていただいたり、神戸大学に休学届を提出しにいったり(笑)

ほんとすごく濃く、愉しく、学びが多かった。

また様々な方と対話する機会に恵まれ、考えを言語化し伝える大切さも学びました。そしてちょうど一学期終了という節目で、とくに印象の深かった気づきを言葉に残しておきたいと思いました。


** 【目次】
①「学び」とはなにかを学ぶ
②「幸せ」とはないか学ぶ
③ わたしは素直らしい
④ 焦りを捨てる**


①”学び”とはなにかを学ぶ

修行生活では、暮らしに関わるあらゆる技術を学びます。
掃除・料理・お客様の接待・農業・建築・工芸・カフェ運営などなど。

   

私は最初、建築や重機操作(パワーショベルなど)が苦手で向いてないと思っていました。(その頃の様子はこちらに、、、)

でもまあもちろん修行な訳で苦手だからやらないという甘い話はなく、「私は何が分かっていないのか?なぜ苦手なのか?」と先生の言葉をヒントに考えながら日々の業務に向き合いました。
当時はなかなか精神的にきつかったなと日記が物語っています。

そうやって地道に続けていくと、ある時転機が訪れました。

苦手な建築や重機操作も、自分が好きな料理と本質的には同じなんじゃないか?と感じてきたんです。

料理も建築も、理想イメージを具現化するという点では一緒。
違うのは携わる人の人数や、完成までのタイムスパン。

包丁もパワーショベルも、道具の感覚の入り込み自然と繋がるという点では一緒。
違うのはパワーショベルの方がしくみが複雑なのとちょっとデカいくらい。


「なんだ、全部本質的には一緒やん!」

そう思うようになってからは、早かった。


自分の感情は抜きにして、課題を洗い出し解決策を考えていけばいいだけです。
そのためには、まずインプット。建築の全体像やパワーショベルのしくみなど、本質を理解します。
そしてアウトプット。方法論の学びつつ試行錯誤を凝らし、毎日様々な方法を試してやってみます。

そうやってインプットとアウトプットを繰り返していくとどんどん愉しくなってきて、また好きなものが増えてしまいました。


実際にやってみて、身体全体で感じること。
そして本質を理解し、創意工夫をもって創造する。

この「体感・思考・創造」一連のプロセスが身体に経験として染み渡り、それが積み重なってまた明日につながる。
その中で、新しい私に出会い、自分自身を更新していく。

まさにこの
「体感・思考・創造の積み重ね」こそが、本当の学びだと感じました。

そのためには、変な決めつけや苦手意識はほんとにじゃま!
何事も課題にぶつかるのは当たり前なんだから、純粋な気持ちで向き合うことが大切だと感じました。


②”幸せ”とはなにかを学ぶ

ある時、先生がおっしゃった言葉があります。
「アクションなしにリアクションはない。まずはアクションを起こし、周囲のリアクションを受け、そしてそれに自分がどう感じるのかを観察するのことが大切です」


これを聞いた時から、「自己観察」を行なってみることにしました。
そうすると、面白いほどに自分の幸せがより鮮明になっていきました。

私の幸せは「体感と思考を持って生み出したモノが、他者の幸せと重なっている状態」でした。

どちらか一方が欠けてもいけない。
前者が欠ければ自己犠牲と消耗、そして残るのは一瞬の喜びと喪失感。
後者が欠ければ、ただただ自己満足、てかそもそもモチベーションが湧かない。

それを認識してから、幸せに生きるために行動の取捨選択がやりやすくなり、すごく生きやすくなりました。

私は人生は自己の幸せをどう体現するかだと思っているので、これは特に大きな学びだと思っています。
また、アクション→リアクション→自己観察は反応性の高い学びプロセスだと思うので、これからも続けていこうと思います。


③わたしは素直らしい

先生は、「はるかちゃんは珍しいほど素直だから、成長も早いしみんなに愛される。そのまま育ってね〜」とよくおっしゃいます。


最初は「またまたまた〜〜先生褒めすぎですよ〜〜!何もでてこないですよ〜〜〜」なんて心でつっこんでたけれど

同期弟子からは「カンヌ(ここでのあだ名です)って、一つのことをやりきる力あるよね」
地創塾生のある方からは「はるかちゃんが何事にもまっすぐ向き合う姿に、大切なことを学ばせてもらっている」

などといっていただけるようになり、だんだん他者から見る自分が見えてきました。
そして今までは自分の単純さに嫌気さすこともあったけど「これもなかなか悪くない性格なんじゃないか?🤔」なんてちょっと自分を好きになることができました。
「素直」って言葉はあんまり意識したこともなかったけれど、これからは素直さを武器と信じてみてまっすぐ進んでいきたいと思います!


④焦りを捨てる

ここまで4ヶ月!早い!もう3分の1が終わってしまいました!
私は基本せっかちなので何事もすぐに答えを見つけようとする癖があります。
だから修行のゴールイメージの不透明さと、なんとなく理想とのギャップに焦ることもしばしばありました。


そんな中、ある塾生の方の言葉。

「焦りを捨てると、目の前にある有り難さに気づくよ」

ハッとしました。いや、ほんとその通り….!!!
直接私に言われた言葉ではなかったけれど、めちゃめちゃ胸に突き刺さりました。

周りをみわたせば、豊かな自然も、共に励む仲間も、信頼できる師匠も、ここにはあります。
今までずっとやりたかったことを毎日やらせてもらえて、技術も知識も哲学も学ばせてもらえて、良い意味で逃げられない、すばらしい環境。

今この状況で焦っていても何も変わらない。
焦ったところで何も産まれず、むしろ本当に大切なことを曇りがかる。 


これから卒業まで7ヶ月半。
目の前にあることに感謝して、わたしらしく素直に向き合う。そうして学びと他者の喜びを重ね合わせて進んでいきたいと思います。
これからも楽しみだ!




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