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iPad グラレコ | 「タムカイさんは、グラレコ中に何を考えてるんですか?」

こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。

先日、「タムカイさんは、グラレコ中に何を考えてるんですか?」 ~グラレコのこと、クリエイティビティのこと、あるいは普段は語られない色んなこと~ というイベントに参加しました。

イベント概要

グラフィックカタリストのタムラカイさんと、編集者の岩佐文夫さんの対談形式で、タムカイさんが実際に描かれた「平成最後の夏期講習」のグラフィックレコーディングやイベントの映像を観ながら、グラフィックレコーディング中にどのようなことを考えているのか、ということをディスカッションするというものでした。

グラフィックレコーディングの思考プロセスについては、まさに最近考えていたテーマだったので、これは!と思い参加をしました。また、グラフィックレコーディングに興味があるor経験があるであろう他の参加者がどんな方々なのだろうか、という興味もありました。

さらに、私がグラフィックレコーディングを勉強しはじめたとき、「平成最後の夏期講習」でタムカイさんが描かれたグラフィックレコーディングを、まさにお手本として、自分のアウトプットと比較して、改善点を探したりして勉強させてもらっていましたその記事はこちら)。ですので、今回のイベントでは、その「平成最後の夏期講習」を題材に語られるということで、よりいっそう楽しみにして参加しました!

事前に題材を描いてみました

今回のイベントでは上記の動画でグラフィックレコーディングの様子を振り返る、ということで、前提の理解を深めるためにも、この動画を観ながら、私も事前に描いてみました!こんなに激しい議論をリアルタイムでまとめるなんて、現場の緊張感が計り知れない、、というのが感想です。


対談のグラフィックレコーディング

前置きが長くなりましたが、イベントでの対談をグラフィックレコーディングしました。今回は自分の学びのためのメモであることから、自分が興味を持った視点を要点だけ抽出して描いています。ですので、2時間のディスカッションにしては情報量は少なめです。記録者としてではなく、オーディエンスとして、聴きたい話のときは筆を置き、聴くことを楽しむよう心がけました。というのも、記録者として立ち振る舞う場合、話を楽しむ余裕はあまり無いので。。せっかくの面白い話なので、今回は聴く者としても楽しく聴きたいと思いました。

・タフな現場に進んで挑戦する
・予定調和が無いからこそのグラレコの価値
・引き返せないグラフィックデザイン
・レイアウトどうしてる?
・リニアな情報をノンリニアに
・グラレコの定義にしばられなくてよい

などなど。

とくに個人的に気になった視点をピックアップしてみます。

議論を俯瞰する視点

議論とは、時間という線上にある「リニアな情報」であり、それをフラットに視覚化することで、俯瞰しやすくなり、議論の本質を見ることができるというお話。ひとつひとつのトピックしか見えてないと、議論の当事者は、「それっていま議論するべきことだっけ?」といった、疑問を持ちにくい。そこに、これまでの議論をフラットに見渡せる媒体(グラフィックレコーディング)があると、トピックの関係性や文脈が見えてくる。議論の当事者たちが、ものごとを俯瞰して本質を見る視点が持てるようになってくる。

そこで改めて感じるのは、グラフィックレコーダーには、先回りして、誰よりも先に議論を俯瞰する視点を持つことが求められるということ。議論全体のゴールを意識して、一歩引いてそのときどきのトピックの位置付けを俯瞰するスキル。結局、アウトプットの質を決めるのはそこだなあとしみじみ思います。

「グラフィックレコーダーは絵が上手い人」と思われているような印象がありますが、グラフィックレコーダーの本質は絵のスキルではなく、こういうメタな視点を持てるかどうかだと思います。私が視覚化をするときにチャレンジを感じるのは、まさにそういうところだなと思います。一番難しい!でも、一番やりがいを感じる!

自分だけがわかる絵と、みんながわかる絵

もうひとつ、ひとりで考えるための絵と、大勢の人々に伝えるための絵を使い分けているというお話が興味深かったです。自分と対話するための、自分だけがわかる言語と、不特定多数の人が理解できるアイコンとしての言語。まったく異なる思考プロセスで生まれているけど、描くというひとつの行為でアウトプットされるのが、なんだか面白いなぁと思いました。「描く」という行為の過程や目的は、本当に多種多様です。どんな人でも「描く/書く」ことは日常的にしていて、しかも目的に合わせて、描き方を無意識的に使い分けている。ビジュアルと思考には深い関係があるのだろうと思わされます。

対談後、参加者のみなさんでグラレコを見せ合う

今回のイベントのすごいところは、ほとんどの参加者がグラフィックレコーディング実践者だということ!対談中に会場を見渡すと、全員下を向いてゴリゴリ描いている、という異様な光景(笑)。写真のように、対談後は、みなさんの描いたものを見せ合って、感想を述べていきました。ひとつのインプットに対して、これほど多くの人がグラフィックレコーディングのアウトプットをした例を私は他に見たことがありません。アウトプットには人となりがにじみ出ますね。みなさん本当にいろいろなバックグラウンドから、それぞれ描くことの意義を見出してグラフィックレコーディングにたどり着いたという。。とてもアツい会でした。


いまから5ヶ月前、私がグラレコを始めたてのときに、タムカイさんのアウトプットと比較して勉強していたのを、こちらの記事にまとめています。よければ合わせて読んでみてください。


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