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ガラケー向けホムペ作成サービスの思い出

インターネット老人会 Advent Calendar 2023 21日目の記事です。この記事ではあえて「ホムペ」表記をします。

最初にインターネットの世界へ入ったのは2005年からです。

当時はガラケーの全盛期。2Gから3Gへの本格的な移行期でNTTドコモから901iや902iが発売された年でした。その年にau W32SAを手にしてインターネットの世界へ飛び込みDUOBLOGでブログを開設しました。

しかしなんやかんやあってブログを閉じることになり、ガラケー向けのホムペ作成サービスがあることを知って、HTMLやCSSを書き始めました。

なので「初めて触ったコードエディターはなんですか?」と聞かれたら「textarea要素です」と答えます。当時はfontやcenter、style=""なんかをガラケーの辞書に登録して入力の手間を減らしていた記憶があります。

ガラケー向けホムペ作成サービスの一覧

ではどんなサービスがあったのでしょうか。自分の認識では次の通りです。

  • ページをあまりカスタマイズできずある程度決まったテンプレートからページを作成するサービス

  • body要素だけカスタマイズできるサービス

    • モバイルスペースなど

  • フルでカスタマイズできるサービス

    • フリーページやmono spaceなど

ここからは自分が使ったことのあるガラケー向けホムペ作成サービスをいくつか紹介します。

エムペ!

一番初めに自分が使ったホムペ作成サービスです。

当時は、黒背景に文字は中央寄せ、背景にクラゲっぽい画像を素材屋から保存したのち背景画像として設定して、深海っぽいホムペができた!と喜んだ記憶があります。

この記事を書くためにアカウントを登録してみたら、思ったよりカスタマイズできなくて、あれこんなんだったっけ?となりました。

あと登録するときに空メールを送る必要があって、ガラケー時代のサービスをそのまま継続しているんだなと感じました。

モバイルスペース

エムペ!ではカスタマイズ性が物足りなくなって、よりカスタマイズ性が高かったモバイルスペースへ移行した記憶があります。ただエムペ!と比較すると広告がページ上部と下部に表示されるのが嫌だった記憶があります。

フリーページ

https://web.archive.org/web/20070306192941/http://tool-1.net/fp.cgi

モバイルスペースでもカスタマイズ性が物足りなくなったのと広告表示が多くて嫌気が差したのもあって、よりカスタマイズ性が高くて広告も少なめのフリーページへ移行しました。

フリーページはガラケー向けホムペ作成サービスとしては珍しく、head要素もカスタマイズできました。このときに初めてhead要素の存在を知って「この中には何を書けばいいんだ……?」と思った記憶があります。

またUIがとっつきづらかった記憶があります。フリーページがある程度広まるにつれて、後述するフリーページのようなカスタマイズ性を持ったホムペ作成サービスが出てきたので、そちらに移転しました。

Fantasy Town

フリーページフォロワーその1。ガラケーからページを見たときにオレンジベースの配色で、Flash Liteを用いてロゴが上から降ってくるような演出がされていた記憶があります。

見た目的にはおしゃれな雰囲気を醸し出していましたが、割とすぐサービス終了した記憶がありました。しかしInternet Archive上で2014年までのarchiveが残っているため思い違いかもしれません。

mono space

フリーページフォロワーその2。最終的に使っていたホムペ作成サービス。カスタマイズ性も高くUIもこれまでのホムペ作成サービスと比較して分かりやすかった記憶があります。

割と最近までサービスが続いていて、パスワードを忘れてログインできないホムペがずっとWeb上に残り続けていました。

ページの作成方法

ガラケー向けホムペ作成サービスは基本的にWeb上の管理画面にアクセスしてページを編集する形式です。テンプレートに沿ってページを作ることもできますが、よりカスタマイズするなら文書型宣言やhead・body要素を直で編集する形式です。

現存するカスタマイズ可能なガラケー向けホムペ作成サービスとしてナノの編集画面を見ると以下のようになっています。

nanoの編集画面。文書型宣言やhtml要素・head要素・body要素の中身を設定できる。
nanoの編集画面

文書型宣言を入力する欄が比較的大きく取られているところに、HTML5が出てくる以前に作られたサービスだということが分かります。

まとめ

正直いろいろ紹介しきれていないものはあります。掲示板の作成サービスもいろいろありましたが、名前はなんとなく覚えていてもドメインを忘れたので紹介しづらかったです。

あと文化的な面で言うと、たとえばリアルは見てもらうような友達もいなかったため設置しなかったのもあって、文化があったことしか分からないです。あとは前略プロフィールも作ってはいましたが、情報はそんなに書いてなかった記憶があります。文化面を知りたい人はnano-ナノ-、@ peps!…懐かしいガラケー時代の「ホムペ」文化を振り返る :: デイリーポータルZの記事を見ると良いでしょう。

いろいろなサービスでガラケーの画面とテンキーからHTMLとCSSを手書きして、いま思うと苦行じみた行為ですが、当時はまったくそんなことを思うこともなく楽しかった記憶があります。

こういった経験がWeb向けのアプリケーション開発という形で生きていて、人生はよく分からないです。