“香水オタク”さんにあれこれ聞きました!(後編)~シチュエーション別香水診断~

 こんにちは、Ryotaです。
 “香水オタク”あやのさんへのインタビュー企画の後編です! 前編では香水の選び方や買い方など基本的な部分をお聞きしましたが、今回はより具体的に、シチュエーションごとのオススメ香水をあやのさんがセレクト。事前にTwitterにて募集したお題にも応えてもらいました。匂いを説明しようとする僕の語彙の貧弱さと併せてお楽しみください!

その1:オフィスでのオススメ香水は?

あやの:まずはRyotaさん向けに香水をセレクトしましょう!

Ryota:僕が選んでほしいのは、職場でつける香水。広告会社でライターをやっていて、ランチ以外はずっとオフィスで仕事をしてるんだけど、事務スタッフや営業さんとちょいちょい話すことがあるんだよね。そういう場で、不快感を与えず清潔感をアップさせる香水を知りたいな。

あやの:それならやっぱり万能なサボン系かな。私が持ってるものの中だと、shiroのサボンとか、クリーンのアルティメイト

画像1

▲左から クリーンのアルティメイト、shiroのサボン


あやの:両方とも石鹸の香りで、男女ともに使える香水なんですよ。ちょっと試しに嗅いでみて。まずはshiroのサボン。

Ryota:(嗅いで)うんうん、まさに石鹸の匂い!

あやの:お風呂上がりのシャンプーみたいな匂いだよね。お値段もお買い得だし、ボトルがプラスチックだから落としても大丈夫。デザインがシンプルなので男性が持っていても恥ずかしくないと思う。次はクリーンのアルティメイト。shiroに比べると甘めの匂いかな。

Ryota:(嗅いで)本当だ! 石鹸の匂いではあるけど、ちょっと違うぞ!?

あやの:shiroの老若男女誰でもつけられる感じに比べると、クリーンは深みがあって落ち着いた大人っぽいイメージかな。

Ryota:shiroは普通の石鹸っていう感じだったけど、クリーンはお風呂の入浴剤みたいな甘さとかリラックス感が入ってる気がする…!

あやの:柑橘系もあんまり苦手な人がいないからオススメかな。でも、Ryotaさんのような男性の場合は、渋みがあるお茶の匂いもいいかも。ロジェ・ガレから出ているアールグレイティーの匂いの香水とかね。それならサボンと併せて使ってもいやらしさなく、深みも清潔感もある匂いになるよ。

Ryota:なるほど! とりあえずオフィスシーンで香水を使うなら、サボンは必須。もし変えるのであれば柑橘系とか、抑えた雰囲気のお茶系と組み合わせるのがいいのね。

その2 大学の入学式で付ける香水は?

Ryota:このインタビューの収録前にTwitterで、「香水をセレクトしてほしいシチュエーション」を募集したので、その中からも答えてもらおうかな。最初のお題は、安武舞さんからいただいた「大学の入学式」

あやの:入学おめでとうございます! でも私、フィリピンの大学に通ってたから、日本の大学の入学式がどんな感じか知らないんだよ。

Ryota:ちなみにフィリピンの入学式ってどんなだったの?

あやの:……。

Ryota:覚えてない(笑)?

あやの:…うん(笑)。

Ryota:じゃあ僕の大学の場合を話すけど、最初に入学式の式典があって、その後にサークルの新歓があるの。各サークルの先輩たちがキャンパス内にブースを出していて、そこに来た新入生にサークルの活動内容や今後のイベントの予定とかを説明する。

あやの:なるほど、部活の勧誘期間みたいなものね。

Ryota:新入生はそれぞれのブースに行ってサークルの先輩とお話しするし、入学式で近くにたまたま座った人と仲良くなることもあるかもしれない。だから、同世代の初対面の人に好印象を持たれる香水を選べばいいんじゃないかな。

あやの:春っていう季節もポイントだよね。

Ryota:それから大学一年生なので、そんなに高価な香水は買えないよね。式典もあるから派手すぎる匂いもやめた方が良いかな。

画像2

▲左から グレのカボティーヌ ローズ、ランバンのエクラ・ドゥ・フルール、ジバンシィのオードモワゼル・ローズ・アラフォリ、クロエのクロエEDP。

あやの:とりあえず、入学祝いで親に買ってもらえるかもと思いつつ、なんだったら自分で買ってもいいって思える値段の香水を選んでみました。ツイートをくださった方が女性なので、全部女性向けです。最初はグレというブランドのカボティーヌ ローズ。バラの香りの香水です。たぶんネットだと2000円くらいで買えるはず。嫌味のないバラの匂いだね。

Ryota:(嗅いで)バラがうっすら香る感じだ。

あやの:香りが強くないから式典みたいな場でも不快感を与えないし、なんといっても安いのでオススメ。次はランバンのエクラ・ドゥ・フルールですね。フルールはお花の匂い。ボトルがシンプルで可愛いからカバンからさっと出してもおしゃれ感が出ます。これも場所によっては3000円~4000円くらいで売ってますね。同じ花でもちょっとフルーツみたいな甘みが入ってます。可愛らしいお花のイメージ。

Ryota:(嗅いで)さっきのカボティーヌは明らかにバラってわかったけど、こっちはもっといろんな要素が入った匂いだね。

あやの:そして、次はジバンシィ! 女の子で結構好きな人が多いブランドだよね。これもローズ系ではあるんですが、さっきのカボティーヌ ローズと比べて嗅いで欲しい。

Ryota:(嗅いで)おぉっ! 香りがシュワっと鼻の中に広がってくる!

あやの:そうそう、香りが華やかに広がるのがこのジバンシィの特徴なんです。

Ryota:同じローズでもカボティーヌと印象が全然違うね!

あやの:最後にクロエから出ている香水で、名前もクロエ。この香水はいろんな女性誌で“モテ香水”として紹介されてるから、ツイートをくださった人も持ってるかも。サボン系でフローラルが入ってるから清潔感があって柔らかい香りだね。

Ryota:(嗅いで)これはちょっとおしとやかな感じの匂いだ。

あやの:ただ、クロエは人気だから持ってる人は多いと思うんだよね。ちょっと他の人と差異が欲しいなと思ったらジバンシィがオススメかなぁ。春だから華やかな雰囲気も出るし。

Ryota:確かにジバンシィは、ひときわ匂いの広がり方を強く感じた。

あやの:香水で気分も華やかにして、いい入学式にしてくださいね!

その3 お散歩デートにぴったりの香水は?

Ryota:職場、学校ときたから、もっとプライベートなシチュエーションもやっておこうかな。あおさんから頂いたのは「お散歩デートに行く時に優しい気分になる香水」というお題。

あやの:お散歩かぁ。日比谷公園あたりで…。

Ryota:日比谷公園に限定しなくてもいいけど(笑)。お昼ぐらいからのんびり出かけて、プラプラ歩きながら話して、夕方くらいにちょっと早めの晩御飯食べて、みたいな感じかな。そのあとムフフなことがあるかどうかはわかんないけど。

あやの:あー、ムフフ込みかそうじゃないかで変わるなぁ…。

Ryota:それなら、ちょっと付き合うか付き合わないか距離を測りあってる感じの設定にしようか。お互いデートとは明言してないけど、心の中で「これ、デートだよなー」って思ってるくらいのシチュエーション。

あやの:甘酸っぺぇなー!! それならとりあえず、春のイメージで選んでみようかな。万人ウケしそうな香水つけていくだろうから、やはりクロエかな…。

Ryota:さっきのモテ香水ね。

画像3

▲左から クロエのラブストーリー、クロエのクロエEDP、フェラガモのシニョリーナ、ランバンのジャンヌランバン、ランバンのマリーミー、プラダのキャンディ・キス。

あやの:同じくクロエから出ているラブストーリーっていう香水もオススメ。石鹸とフローラルで甘めの匂いだね。万人ウケする分、そんなに主張もないので、おしとやかで初々しい感じかな。あと、せっかくデートだから「ラブストーリー」って名前込みで気分もあがるかなと思って。「相手がどんな匂いが好きかもわからない」っていう状況ならこれがいいかな。

Ryota:最初のデート向きだ。

あやの:お次はフェラガモから出ている、シニョリーナです。シニョリーナはお嬢さんという意味。こっちは夏でも使えるかな。フレッシュさあふれる華やかな香り。

Ryota:(嗅いで)ふわっといい匂いが香ってくる。…俺の匂いに関する語彙が無くって本当に申し訳ない(笑)!

あやの:ライターなんだからしっかりしてよ(笑)! こちらもフローラル系統なんだけど、少し落ち着いた感じがある。あとボトルがかわいい。万が一、彼が「今から君の家行きたいんだけど…」とか言い出しても、これが家にポンと置いてあるといいよね。「可愛いね。なにこれ?」「今日つけてる香水だよっ!」とか話せるでしょ?

Ryota:そこまで考えてのセレクトなのか(笑)。

あやの:3つ目はランバンのジャンヌランバン。これは私の大好きな侍ジャパン・稲葉篤紀監督が使っている香水なんだけど、めちゃめちゃいい匂いなので、結構リピート買いしてます。ランバンはミドルがちょっと独特な甘ったるい感じになるのが特徴的です。

Ryota:(嗅いで)お花の匂いだけど、落ち着きがある感じだ。

あやの:花の香りの多種多様な面を見せてくれるということでオススメの香水です。4つ目も同じくランバンから出ているマリーミー

Ryota:(嗅いで)確かにジャンヌランバンより、華やかな感じの匂い。

あやの:ジャンヌランバンは変化がある甘いお花の匂いだけど、マリーミーはエネルギッシュでちょっとフルーツが入ったような爽やかさがあるよね。次のこれはどうかな?

Ryota:(嗅いで)あ、甘い匂いだけどフルーツとかお花じゃなくて、砂糖っぽいね!

あやの:こちらはプラダのキャンディ・キスという香水。お菓子のような、可愛らしい甘さが香ります。

Ryota:マシュマロを焼いた時みたいな、甘い匂い…。

あやの:ほら…、食べたくなる匂いじゃないですか?

Ryota:あー、色んな意味で(笑)。

あやの:そうそう、色んな意味でね(笑)。

Ryota:それにしても、ひと言で「甘い匂い」って言っても色々あるんだなっていうのはよく分かったなぁ。

あやの:お花系とか、お菓子系だったり石鹸の匂いだったり、甘い匂いにもバリエーションがあるんですよ。お散歩デートの場合は歩いているうちに体温が上がっちゃうので、あんまり甘すぎると匂いがキツくなっちゃうかも。だからある程度落ち着いた匂いがいいとは思うんだけど、そのあとムフフな展開がありそうなときは、思いきって甘ったるい匂いの香水を使うのもいいかもね。

Ryota:段階ごとに使い分けられたらベストだね。最初の探り合っている段階ではクロエのモテ香水とか、万人ウケする匂い。「この人いいな」って思い始めたらシニョリーナとかフローラル系で華やかな雰囲気にして、いよいよ甘いムードにしたいときにプラダのキャンディキスを使っちゃえと。

あやの:そうそう、キャンディ・キスって名前だけど、キス以上のこともしていいんだよ!!!

Ryota:すごい圧だ…(笑)。やっぱりポイントはサボンの使い方なのね。最初のうちはサボンが入っている定番から始めて。

あやの:それからサボンを無くしてフローラルにしてみたり、フルーツを入れてみたり。

Ryota:サボンの匂いを無くすことで、かしこまった感じも薄まる。2人の距離が近づくのに合わせて、甘さをアップさせていこうということだね。

番外編 平成最強のモテ香水

あやの:さて、もう一点いいでしょうか!!!

Ryota:なんかテンション上がってるぞ(笑)。

あやの:デート香水の話もしたし、せっかくだから平成最強のモテ香水を紹介しておきたい!!!!!

Ryota:これを知っとけば次の元号でも対応できる?

あやの:次の元号でもモテる!!! マジョリカマジョルカっていう資生堂傘下のコスメブランドから出ている、マジョロマンティカ。これで落ちない男はいない!!!!!!

Ryota:断言した(笑)!

画像4

▲マジョリカマジョルカのマジョロマンティカ。

あやの:値段は1800円くらい。しかもドラッグストアで買える。2000円以下でモテが買えちゃうよ!!!!!

Ryota:マジで!? 合法?

あやの:合法だよ(笑)! これのオススメポイントはスティックタイプということ。香水って大体がスプレータイプなんだけど、マジョロマンティカはスティックタイプだから耳の裏にも直接塗ることができて簡単!!! しかも普通の香水よりどろっとしているので、つける時に飛び散らず、周りに迷惑がかかりません。香りは甘いシロップみたいな感じ。

Ryota:(嗅いで)ちょっと甘ったるい匂いだね。

あやの:彼氏さんが肩を寄せてきたときに、この甘いのが香るわけですよ!!!!!!!

Ryota:力説してる(笑)。

あやの:しかもボトルが可愛くて持ちやすいハンディタイプなので、カバンにも忍び込ませられちゃう。これぞ平成最後にして最強のモテ香水!! 俺たちのマジョマジョは裏切らねぇ!!!!!!!

Ryota:ちょっと熱量高すぎてビビってるけど(笑)、とりあえず女性はこれを持っておけと言いたいわけだ。

あやの:その通り!!!

画像5

▲便利なスティックタイプ!


Ryota:今回、あやのさんから話を聞いてみて、TPOに合わせた香水の使い分けとか、こういうものは持っておくべしとか、初心者向けのハウツーとしてためになることが多かったね。

あやの:香水ってファッションの一環として自分の特徴を表すものなるので、人それぞれ好きな匂いはもちろん違うはず。今回は私のオススメを紹介したけど、できれば実際に色んな香水を嗅いで、自分のお気に入りを見つけてほしいですね。

Ryota:好きな服を着るのと同じで、好きな匂いを纏うのがいいよね。ただ、全く分からない状態からスタートするなら、とりあえずサボンは持っておいてねと。

あやの:そうそう、服を買いに行く服がないからとりあえずユニクロかGU行こうっていうノリ。

Ryota:なるほど(笑)、香水を買いに行く時の香水がないなら、とりあえずサボンを買っておきましょうってことね。そこから少しずつ、自分の好きな匂いや自分の気持ちが上がるものを増やしていけばいい。

あやの:私の場合は、そうやって好きなものを集めた結果、166個になってしまったわけです(笑)。


 今回は色々な香水の匂いを実際に嗅ぎながらインタビューしたわけですが、「いい匂い」と言ってもそのバリエーションが本当に多彩であることがよく分かりました。特にジバンシーの香りの広がりっぷりは衝撃的だったので、機会があれば嗅いでみてほしい!
 香水はおしゃれ上級者の人が使うイメージだったけど、もっと気軽に使えて、しかも奥が深いものなんだなぁと認識がアップデートされました。とにかく僕はサボン買わなきゃね…。

【募集】
あやのさんに香水をセレクトしてほしいシチュエーションを大募集!
Twitterにてハッシュタグ「#シチュ別香水診断」をつけてツイートしてください。クーチェキの記事内で、あやのさんオススメ香水を紹介していきます。


インタビュイー
あやの(Twitter:@saramimogumogu)
幸せになりたい香りの錬金術師。気を抜くと諭吉を香水瓶に等価交換している。増殖し続ける香水棚は現在収集済み香水を172個まで成長。野球も大好きです。好きな言葉は「完投完封勝利」「首位独占」。

インタビュアー・記事構成
Ryota(Twitter:@Funatoku_ryota)
クーチェキの企画・運営・編集をやっています。

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?