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東京03オタクが10年越しの愛を抱えてフロホリに参戦した話


【当日までの軌跡】

2023年3月4日、この日は私の
絶対に忘れられない日になった。
好きのハッピーセットだったのだ。

私は家族の影響で小学生の頃から
お笑い大好キッズだった。
土曜日になると録画していた
レッドシアターに張り付いて、
休日はレッドカーペットで
満点大笑いしていた。

そんな私が初めて衝撃を受けた
お笑い芸人が「東京03」。
世間のことなんか何も知らない
小学生のくせに、深い意味が
分からなくても引き込まれる
テンポ感と演技力に虜になった。

その証拠に、私の小学校の
卒業アルバムには東京03の名前が
きっちりと刻まれている。

小学6年生の卒業アルバム

さらに当時のお気に入り番組は
ピラメキーノ。レッドシアターの
名残からか、はんにゃ金田にもう
夢中で、これまたテレビの前に
張り付いていた記憶がある。つまり
幼少期の私の放課後を作ったのは
フロホリゲストの佐久間宣行と
言っても過言ではない。

それから10年以上の時を経て、
CreepyNutsのラジオにハマった。
いつの間にか音楽も聴くようになり
ライブにも足を運ぶようになった。

そして時間は戻って現在。
その日の私は、Creepy Nutsの
オールナイトニッポンを聞きながら
寝落ちしてしまった。

翌朝目を覚ますと、先輩からLINEが。
「やばくない?」朝一で「何が…?」
と呟きながら通知を開くと、

東京03×Creepy Nuts

の文字。「私やん…」って声出た。
は?!なに?!どういうこと?!
夢?!と立ち上がって、座って、
もう一回立ち上がった。

それからあっという間にチケットや
飛行機を取り、グッズを買い、
当日を迎えるまでは昂ぶることも
なく、淡々と日々を過ごしていた。
ただ当日、武道館に着いた瞬間から
胃痛。始まったら終わってしまう、
始まるな!とすら思って席に着いた。
席はなんと2階の1列目。
アリーナは全面使用で、サイドが
客席になっていたため、2階の
1列目でもしっかり見えた👀

【いざ、開幕】

そんなこんなでいよいよ
「東京03 FROLIC A HOLIC
 feat.Creepy Nuts」
が幕を開けた。

最初に始まったのは、豊本さんの
ボイスメッセージ付き動画。
このイベントの楽しみ方を
説明してくる構成だった。
あくまでコントライブだから
音楽パートも座ったままでとのこと。

幕が上がるとキービジュアル同様、
ピンクの服を着たCreepy Nutsと
黒スーツの東京03が現れた。

【括れない悩み】

始まったのは「括れない悩み」
呆然とした表情のCreepy Nuts。
2人を「これからの未来に希望を
抱いた若者」と説明する豊本さん。
「見えない」と言う飯塚さん。
そこから2人の抱える括れない
悩みを聞いていく。

・自分は自意識に苦しんできたけど
少し変わった今、周りからの自分と
違ってモヤモヤする
・否定する人を否定したいけど自分も
否定する方になるのでは

みたいなラジオでよく聞く悩みを
言い始める松永さん。

それに対して

・彼女から浮気するなと言われるが
モテないのは嫌とも言われる
・女の子から来たLINEの通知を
偶然タップしたらずっと待ってた
みたいになって恥ずかしい

と女の子の話ばかりのRさん。
楽しそうにツッコむ飯塚さんに
「あっちの方が盛り上がってたろ!」
と怒り、ルッキズムが許せないけど
北川景子が好き、恋愛的な好きと
性的にグッとくるの境目は誰が
知ってるんだ!と崩れ始める
松永さんを見て、

「オークラさん本当に人柄を
 生かしたコント作る天才だな…」

と震えた。

「大人ってそういうもんだ!」

っていう大人の階段上らせ師
角田さんの一言に最初から強く
生きる活力を貰った気がした。

【オープニング曲「くくるな」】

フロホリではお馴染みの
GENTLE FOREST JAZZ BANDと
Creepy Nutsのコラボ。
Rさんの声質ってコーラス入っても
耳馴染み良いな…と引き込まれた。
松永さんのDJプレイも堪能できて
最初の曲から大分豪華だ。

【人の目】

コント2本目。始まった瞬間から
これは東京03のためのコントだと
一瞬で分かるコントだった。
駅のホームで人混みを掻き分けて、
取引先の社長に融資を頼みに来た
角田さん。声を掛けられたのは
全然社長じゃない飯塚さん。

「皆が見てるカラッ!!」
演技に付き合わされて、アツい
演技の指導までされ、警察呼ぶと
立ち去ろうとしたところに
入ってくる良い声。

吉住さん登場。

舞台女優だったけど、お客さんが
つかずやめたばかりの「ノブコ」。

「何であなたなのよっ…!」
「私にはお客さんがつかなかった!」

警察呼んだら痴漢されたって
叫ぶよ~?捕まるのは
どっちかな~?警察呼ぶ~?

って淡々と言うノブコに、
飯塚さん渾身の

「怖えよ!!」

が聞けて感無量だった。
吉住さん本当に良い声だし、
世界観に引っ張ってく力が
半端なくて最高。

【括れないラジオ①韻陰師】

佐久間さんと松永さんのラジオ。
実際にラジオをやっている
二人ならではの安定感が最高。
挟み込まれたリスナーの名前が
土下座バカなのもなんかリアル。

マネージャーのいない佐久間さんが
初めてだよ財布も鍵も持って
ここにいるのって言ってたのが
リアルでかなり笑った。

括れないラジオにゲストで登場した
韻陰師のダークさんは、韻によって
どんな言葉もネガティブに
変えてしまうらしい。

1度暗転して始まる寸劇。
ここで登場したのが佐倉綾音さん。
(2日目は百田夏菜子ちゃん。)
別れ話をする佐倉さんと角田さん。
「あなたをずっと愛してる」という
佐倉さんの言葉で暗転。

場面はラジオブースに戻り、
韻陰師はその言葉を
「まさかのグッドガイ死んでる」に
踏み換える。

別れ話をする佐倉さんと角田さんの
元に現れ、別れる必要がないことを
諭す豊本さん。その後立ち去る時に
転び「まさかのグッドガイ死んでる」
で暗転。

その後もう1本。
お洒落なお店で佐倉さんに対して、
「君の瞳にカンパイ」と言う
角田さん。照れる佐倉さん。

場面はラジオブースに戻り、
韻陰師はその言葉を
「勢い、飛び火、犯罪」に
踏み換える。

2人の元に飯塚さんと豊本さんが
「全然銀行強盗してくれない」と
絡んでくる。笑いながら質問攻めし
写真も撮った飯塚さん、豊本さんが
その後の銀行強盗の約束を
取り付けたところで暗転。

単独でも数本しか見られない
飯塚さんのはっちゃけパートが
かなり印象に残った。

ラジオブースに戻り、3人の
トークを挟み、佐久間さんの

「ここで1曲お聞き頂きましょう。
Creepy Nutsで2way nice guy」

ラジオブースというセットがある
ステージスタイルを生かした
構成に湧く武道館。曲中に、
「ダークさん、2way nice guyを
踏み換えてください」と振られて
「休憩ないと辛い」で踏み換えた
ダークさん。

そこで挟まれたサックスソロ。
あ、そこは回収されないんだ…と
聴き惚れてると、段々苦しそうに
なる演奏者。「音響ミス…?」と
思ったら、サックス奏者が倒れ込み、
そこで指揮者の口から飛び出した

「休憩ないと辛い」

あまりに綺麗な伏線回収に思わず
ため息が漏れてしまった。
Rさんの韻を踏む能力を存分に
コントに織り交ぜて、曲もラジオも
絡めてくるオークラさん末恐ろしい。

【括れない感情】

歩いてくる飯塚さんを呼び止めて、
この間家に連れて行った彼が
言いたいことあるらしいと言う
角田さん。

「ずっと好きでした!!」と伝える
豊本さん。ここで衝撃のワード。

「10年以上飯塚さんのファンなんです!」

目を見開く私。横にいた友人からの
視線を感じた。演者や製作者の方が
知らないところで、伏線回収された
私の卒業アルバム。

でもこのコントの豊本さんは、
飯塚さんの物を盗んだらしい。
いや、そんなことしてない顔の私。
気をつけてという目線を送る友人。

角田さんが言った

「豊本くんは10年以上飯塚ちゃんの
ファンなんだよ?本物のファンだよ?」

って台詞にちょっとニヤつく私。
なぜか得意げな顔をしてくる友人。

盗まれたのは元妻に貰った万年筆。
その妻が今は豊本さんの彼女。
(しかもこれがノブコ)
土下座までしたのに振られ、
ノブコを取られ、万年筆を返され、
感情大爆発の飯塚さん。

そこで現れる大ファンのアイドル
ラブちゃんで感情ぐちゃぐちゃの
飯塚さん。ラッパーのダークが
現れて更にテンションが上がる
飯塚さん。立ち去ったはずの
ダークさんがまた戻ってきて、
「ラッパーになったきっかけです」
って写真までお願いされる飯塚さん。
ぐちゃぐちゃで色んな感情になった
飯塚さんを見せて貰えて歓喜。

【括れないラジオ②バカDJプレイ】

またもや舞台はラジオブース。
佐倉綾音さんがアイドルスタイルで
登場。曲者をまがりもの、
言語道断をげんごみち、
何卒をなにそつと言っちゃう
アイドルの声を松永さんが、
DJプレイで格好良くするという
画期的なコーナー。

まず、佐倉綾音さんが最高。
客席に指ハートしたり、
くるっと回って小首傾げたり、
それなのに野太い声でバカ台詞を
発してくれるギャップが凄い。
更にとにもかくにもずっと可愛い。
声優の本気をこんなに惜しげなく
見せて貰っちゃって有難すぎる。
そして松永さんのDJプレイは
相も変わらず天才的だ。
バカな音声がめちゃめちゃ
格好良くて、これだけで公演時間
全部使っても楽しめたはずだ。
(2日目は百田夏菜ちゃんはさすがの
ガチアイドル感で可愛かった。)

2本目は
「これはカレーの染みだって!」
「そんなのここにつくわけない!」
という、聞いてすぐに分かる
「あ…う○この話だな」って台詞。
佐倉さんの気迫をこの台詞で
感じて良いのか…?と私が
括れない感情になった。

松永さんがDJプレイをした後、
指にキスして掲げたり、背中
向けたのを見て、佐久間さんが
「これ本当に決まった時にしか
出ないやつ!」って言ってる
ガヤには声を出して笑った。

【居酒屋にて】

ノブコが演劇をやめた日のお話。
元気づけようとする角田、飯塚、
豊本。だけど、角田さんの回しが
絶望的にヘタ。それに対して
「ニンじゃない」と一蹴する
飯塚さん。

「角田くんを見て未練がなくなった」
「人間ニンじゃないことをすると
 みっともないんだなって気付けた」
と言われる姿は、これぞ角田さん
って感じの不憫さで最高だった。

【グッズ紹介曲】

助言により、彼女と別れずに済んだ
アーティストの角田さんから
グッドガイに捧げる曲がビデオと
共に流れ出した。

夢は武道館ドラゴンミュージック
フェスに出演すること。
その目標を歌いながら、ちゃっかり
フロホリのグッズ宣伝。
東京03の単独恒例角田さんの歌を
聞けた喜びは凄かった。

【Change My Life】

角田さんの真骨頂を堪能した後は、
R-指定の真骨頂が始まった。

同窓会で誰も話し掛けてこない中、
唯一話し掛けてくれた佐倉綾音さん
演じるゆかりちゃん。それを見て、
10年やってるのにラップで結果も
出せてない奴と吞む価値ない。
売れずに10年間続けてるような
ラッパーなんて承認欲求の塊だと
バッサリ切る吉住さん演じる
ずみちゃん。絶対金持ってないから
お金も出さないよ?くその役にも
立たない自分語り聞かされて、
こっちがお金払うなんて

「ソレってぇ地獄でしかなくなぁい?」

って超腹立つ言い方する吉住さんは
本当にエンターテイナーだった。

このコントの凄いところは、
地に足ついてる、
「扶養に入ってる奴ら」と
「不要な奴」である自分の差を
突き付けられるR指定がゆかりと
ずみちゃんの会話の合間に、
ラップを挟み込んでくるところ。

多分Rさんが実際に言われてきた
言葉が、思い起こされるだろうなと
染みる染みる。何だか凄く心に来た。

それでも私は一緒に吞みたい!と
誘ってくれたゆかりちゃんは、
悩むRにどんどんアドバイスを
ぶつけてくる。最初は嬉しかったが
だんだんキツくなってきたRの
脳内ラップが思わず口に出てしまう。

「うるせえうるせえうるせえ
 うるせえうるせえ」
「知ってること言わないでくれ
 当たり前のことばっか
 言わないでくれ
 当たり前のアドバイスを
 いっちょ前にされるのが
 いっちゃん辛い」
「ああ嫌いになりたくなった」
「ああ結局お前も同じか」
「親切丁寧親身なフリして心底
 バカにしてんだろ知ってるんだ」
「どう?楽しかった?
 下の下見て安心した?」
「その人生の貴重な暇つぶしの
 一部になれて光栄でしたっ」

畳みかけるRさんのラップに、
ここに来るまでためてきた感情全部
乗ってる気がして胸が詰まった。

「何者にもなれない自分」と
「何者かになりたい自分」

「成功すると信じてる自分」と
「無理なのかもと思う自分」

その大きさや回数は個人差があれど
多くの人がきっと感じたことのある
感情ではないだろうか。
自身でも経験があるからか、R指定の
ラップが重くのしかかった。

そんな強烈なディスを食らって
帰ってしまうゆかりちゃん。
ずみちゃんが言っていたように
お金を持っておらず、食い逃げの
状態になるR。それを救ったのは
ネットテレビのプロデューサー
飯塚さん。

女性をディスる姿に感激し、
これからは誰にでも好きなことを
言える存在が貴重だ!と会計をし、
番組にまで出してくれることに。

そんな飯塚さんの配信番組に早速
出たRは、アイドルのラブちゃんを
ディスり倒しめちゃめちゃ泣かせる。

Rは「MC地獄」として突然成功を
掴み、街行く知らない人に
「ディスってください」と声を
掛けられ、散々言っていたはずの
同級生ずみちゃんからもずっと
応援していたと電話が来る状況。

括れないラジオにもゲスト出演。
ラジオネーム・土下座バカからも
「そんなに絡みない芸能人さんを
 ディスるときどうするの?
 その辺ご検討ください」と
メールがくる。すっかり人気者だ。

しかし、段々とズレを感じ始める。
カンペで指示されたから言った
ディスが大御所の逆鱗に触れ謝罪。
それを話されキャラ崩れ。
神対応すれば本当は気が弱いと
レッテル貼られ、プロデューサー
飯塚からも新しいの何かない?
今更普通にラップをやっても
誰も興味持たないと言われる始末。

悩んで地元に帰ったRさんは夜の
お店でゆかりちゃんと再会する。
悩みを吐露すると、相変わらず
畳みかけてくるゆかりちゃん。
ちょっと受け入れると100で
ぶつけてくるゆかりちゃん。
恋が始まるかと思いきや、
しっかり引いたR。その流れでの…

【サントラ】

コントを見てから聞いたからなのか
Rさんがこの曲を作るまでの日々や
松永さんのここまでの日々とか、
フロホリに辿り着くまでの
色んな人の人生を感じて深みが
増したように感じるサントラ。

「夢なんて見なけりゃ苦しまない
 それでもこうして
 藻掻いてゆくしかない」

の歌詞に自分の日々も重ねてしまい
視界が霞んでしまった。

芸風や、テーマにも寄るとは思うが
コントライブであれば、泣くと少し
浮いてしまう可能性がある。
しかしながら、いまだ括れない
ライブであれば泣いても良いんだと
思える。コントライブなのに、
そうではない。コントを見ながら
泣いても浮くことがない、かなり
不思議な空間だった。

【やめる】

ここからは回収のオンパレード。
アーティスト角田が出たがっていた
武道館ドラゴンミュージックフェスに
出る予定だったラブがリハーサルに
顔を出さずに豊本さんが激切れ。
角田さんが土下座をする。

「あの子は本番に強い子なんです…」

ラブが出たくないと言いだしたのは
MC地獄が原因らしい。
ラブはディスられてから、あんなに
はっきり言ってくれた人は
初めてだと崇拝していたという。

場面は変わって括れないラジオ。
武道館で生放送しており、今日の
フェスに出演予定のMC地獄が登場。

「前回来たときと全然違うよね」

と言う松永さんと、

「守るものができたからかな?」

と結婚をイジる佐久間さん。
ちょっとニヤつきつつも役に戻り、
MC地獄はそこで突然

「ラッパーをやめる」

と言い出す。それを聞いていた
ラブは私もやめると言って聞かない。

「何でやめるのよ…まがりものじゃ」

とぼそぼそ囁く言うラブちゃん。

「土下座にもメソッドがいる」

と格好つける角田さんに

「横文字使うニンじゃない」
「あなたは土下座のニンだ」

と言い出す飯塚さん。

突然辞めると言い出したMC地獄に
慌ててブースに飛び込んできて

「どうしてよ…待ってるお客さんが
 いるのに…私にはいなかった…」

と泣き出すマネージャーのぶこ。
ラブちゃんとMC地獄の関係性。

伏線回収がもう止まらないのよ…
2時間サスペンスでもなかなかない
レベルの伏線回収。

「やめる!」
「やめないよぉ~?」

の攻防を繰り返すのぶことMC地獄は
笑いが止まらずに、腹筋が痛かった。
吉住さんのロングトーンが良すぎた。

角田さんの長尺土下座も
東京03っぽさが詰まっていた。
角田さんは確実に年々土下座の
フォームが綺麗になっている。

佐久間さんの

「それでは引き続きお楽しみください」

を合図にまた始まるのぶこVS地獄。

「地獄ぅ~やめないって言ってよお~」
「だからや~めるって!」
「や~めないのっ!」

翻弄される佐久間さんと松永さんの
顔もまた絶妙にシュールである。

そこに乗り込んできたラブちゃんと
飯塚さん。基本ベースがバカだから、
やめないで欲しいと伝えるのもヘタ。
通訳する飯塚さん。そしてそこでくる
土下座バカからのメール。

耐えきれず「うるせえ…」とラップを
始めるMC地獄。それを遮る飯塚さん。

「今、土下座バカのメールの
 途中だろうがあい!メールの途中で
 話題が変わってそのメールが
 フェードアウトで終わるの出した
 リスナーからしたら最悪なんだよ!」


ラジオリスナーだらけだろう武道館、
この台詞で一旦拍手。凄い頷きの量。
多分この日日本一頷きが多かった場所。

そして、

「とりあえずメール聞け!
その辺!ご検討ください!」

と言ったことで明らかになる、
土下座バカ=飯塚さんという事実。
どこかしらで絡んでくるだろうと
思っていた土下座バカがまさか
ここで回収されるとは思わず、
身震いしてしまった。

更に上乗せで

「メールとかええやろ。
 今俺の人生の話しとんねん」

というRさんに土下座バカもとい、
飯塚さんが放った

「うるせえ~!」
「好きなように生きられないとか、
 今更変えられねえとか、
 本当の姿には誰にも興味持って
 もらえないとか。
 そんなもんだよ!
 大人ってそんなもんなの!」
「皆それ受け入れて生きてんだよ」
「本当の自分に興味持って
 貰えないとか言ってるけど、
 そんなの見せ方次第でいくらでも
 変わるから!あんたは自分で
 自分を括っちゃってんの!!」


つて言葉。最初のコントの大人って
そういうもんを回収しつつ、
メッセージ性もある台詞が刺さって
刺さってもう放心状態だった。

最後はしっかり上擦った声で、

「そのへんっ!ご検討くださいっ!」

と終着点を作る飯塚さんがもう
真骨頂すぎてぐわーっと何かが
こみ上げてくる感覚に陥った。

去り際に
「写真良いっすか?」と言う
土下座バカ。
「え、そういうタイプのリスナー?」
とドン引きの佐久間&松永。恐らく
出演者の大半が嫌いなタイプの
リスナーを挟み込んでくる辺り
さすがバックにニッポン放送が
ついてる感。安定感が違う。

「船長~っ」と言いながらカメラを
構える飯塚さんに大笑いの
佐久間宣行ANN0リスナー。

ラジオが好きな観客がかなり湧く
設定を盛り込んでくれるのも
このライブの大きな魅力だった。

そして土下座バカの由来が
角田さんだという部分も綺麗に
回収されて舞台はまた括れない
ラジオへと戻る。

括れないラジオのパーソナリティを
松永さんが卒業するという発表。
それに対して佐久間さんの

「いつ?3月?これに関しては
 本当に寂しいんだよ」

って言葉に周りのCNANNリスナー
の目も潤んでいるように見えた。

「新しいパーソナリティはこの方!」

で登場してきたのが若林正恭!!!

「どうもラジオスターです」

湧き散らかすannkwリスナー。

豪華すぎる若林さんの曲振りで始まる

【のびしろ】


松永さんと若林さんの関係性を
思ってこれまたグッときたけど、
これを越えるグッがこの後に
待ち受けてた。

【わかばや師】

ビニール袋片手にスウェット、
サンダル姿で松永さんを従えて
登場する若林さん。

「松永の出番が少なくない?」
と物申す若林さんに、
「違う!稽古の時がひどかったの!」
「だから徐々に出番減っちゃったの」

と説明する飯塚さん。

「でも今日良かったでしょ?
 松永は本番に強い子なのよ」

とさり気なく前のコントを
回収する若林さん。

「そう!だから俺もびっくりしてる」

と笑っちゃう飯塚さん。

コント狂い飯塚さんを前に、
「コントって恥ずかしいからさ」
振りかぶって煽り、案の定本気で
ド突かれる若林さんには笑いが
止まらなかった。

松永が目立てるショートコントを
作ってきたからやってくれと
ムチャブリする若林さん。

取り調べ中、認めない犯人。
頼んだ出前がまさかのロコモコ丼で
犯人が驚くというショートコント。

まず見本を見せてあげてと言われ
やって見るも「お上手」と煽られる
飯塚さん&豊本さん。
そして、松永さんとペアを組まされ
「上手すぎる。ドラマ出てるのは
 分かるけどさ、松永が負けちゃう」

とまさかのダメ出しされる角田さん。

完璧に決まったと思ったら、
「飽きちゃった。ロコモコ丼
 頼むところからで良いわ」

ダメ出し。終わらない理由をポツリ。

「俺まだラジオまで時間あんのよ」

知らねえよ!とド突かれながらも
ダメ出しを繰り返し、
「オチ弱いから顔芸して?」
とまさかのコント師東京03に顔芸を
振るめちゃくちゃな若林さん。
嫌がりながらも顔芸した飯塚さんに

「ニンじゃない」

と言ってまたド突かれる。
東京03の顔芸だけでは納得せず、
「オチっぽい曲付けられる?」
GENTLE FOREST JAZZ BANDまで
巻き込んで「短い短いもっと溜めて」
ともう完全に総監督の若林さん。
挙げ句、一番笑ったのは

「俺まだラジオまで時間あんのよ」
「佐久間さんいる?出てきて?」
「オークラさんいる?出てきて」

と制作陣まで呼び出して、一緒に
顔芸をさせる若林さん。もう完全に
ブレーキなくなった暴走芸人。

まさかの飛び火にオークラさん
タジタジ。佐久間さんも思わず
「俺ここリハしてねえんだよ」
タジタジ。庇われてた松永さんすらも
「この人めちゃくちゃだよ」
笑い出す。その結果、自分が
センターで変顔決める若林さんの姿は
間違いなくラジオスターだった。

あと、松永さん1回もロコモコ丼
言えてなかったのがさり気ない
ツッコミポイント。

【韻陰師と春日】

2日目の春日回は配信で。
1日目とはまた違う良さがあった。

オードリー春日俊彰
    ↓
大トリ春日の辞退

フロリックアホリック
    ↓
ストイックな媚びる

ももいろクローバーZ
    ↓
おもしろ武道家デッド

括れないラジオ 佐久間宣行
     ↓
打つ手ない最後 春日の窮地

1本目以外は全部アドリブ。
毎回巻き込まれる演者の方々。
韻陰師ダーク(もうほぼRさん)が
「踏めました」って言う度に、
「踏むなよ」ってキレ気味の
飯塚さんには笑わされた。

何か自信満々な春日さんと、
1日目同様、恐らくリハもしてない
出番が終わって休憩してただろう
百田ちゃん、吉住さんも
巻き込まれてはじまる即興コント。

スベらなきゃいけないところで
笑いを取っちゃう春日さんと、
それでも「何で私なのよっ!」
フロホリの世界観そのままに観客の
心を掴んだ吉住さんの流れ見て、
思わずため息をついてしまった。

【エンディング】

Creepy Nuts×GENTLE FOREST JAZZ BAND

【欲しかったエンタメ全部乗せ】

フロホリが終わって、
ホテルに戻っても余韻が凄くて、
終わったのが寂しくて、
生きる活力貰えたのが嬉しくて、
エンタメの好きなところを集めた
ものがあることが嬉しすぎて、
何だか涙があふれ出してきた。

コントがあって、音楽があって、
ラジオがあって、ドラマがある。
誰かの人生に自分の人生重ねて
笑ったり、泣いたり、考えたり、
とにかく感情かき回される。

私の好きな物が全部詰まった空間。
私の求めてたエンタメが
この日の武道館に確実にあった。

配信があるということで再掲した
このnote。配信はもちろんのこと
どうか両日分とももれなく
円盤化しますように。

ここまでの人生の生きてきた
意味みたいなものをくれて、
これからの人生の生きる活力を
くれたフロホリに大感謝だ。

かなりネタバレしてしまったが、
本編からしか得られないものが
確実にあるはず。是非見て欲しい。

私はやっぱり東京03が、
飯塚悟志が、Creepy Nutsが
大好きだ。

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