きっとこれが最後の恋になると信じてる。

初めて出会った時はまだ何とも思ってなかった。

ただの先輩。仕事がすごくできて、先輩に可愛がられてて、自分なんかの年下のペーペーにも敬語で話してくれるようなとっても優しい先輩。

自分自身でいっぱいいっぱいだったせいで、恋をしたのは半年後。夏には他に好きな人がいてまさかあの人を好きになるなんて思ってなかった。


-9月-

夏の魔法が解けた。あの恋はひと夏の恋だった。今まで通り、特に未練もなくすっぱり諦められた。

夏の魔法が解けた日、2時間2人で話してた。今考えたらそこから始まってたんだろうなぁ。自分の人見知りがひどくて周りと打ち解けるのに半年くらいかかってて、その人とも仲良くなったばっかで。「お前最近まで大人しかったのに、生意気になったなー笑」なんて言われて。

そもそも別にめちゃくちゃカッコいいわけでもなくて、ただからかったりするのが楽しくて先輩として好きだった。その時期にちょうど先輩が居ないところで、社員さんと「男子って誰が人気なのー?」みたいな話になって、自分はその時仲良かった先輩の名前を挙げた。そこから周りにからかわれて好きなのー?みたいな感じになって。

先輩はすごく話しやすい人で、いろんな相談事を打ち明けてた。何週間か経って上がる時間が被った時、その日ずっと話してた映画を2人で見に行った。でもその日も、人としては好きだけど恋愛ではないなって思ってた。

でも、気づいたら好きだった。




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