久我真樹

英国家事使用人研究者。屋敷の暮らしを支えた家事使用人の日々の仕事内容や生活、転職事情、…

久我真樹

英国家事使用人研究者。屋敷の暮らしを支えた家事使用人の日々の仕事内容や生活、転職事情、屋敷の備品、キッチン、実在の使用人の手記などが好き。『英国メイドの世界』(講談社)、『日本のメイドカルチャー史』と『日本の執事イメージ史』(いずれも星海社)を出版。

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※有料マガジンから移管します。 ■どんなメンバーシップか 英国メイド(と執事と屋敷)を研究したいので、家事使用人に関する資料・同人誌の公開を行うため、研究会を勝手に立ち上げています(研究所でもいいのかな?)。コロナの状況を鑑み、同人イベントの開催が難しく、同人誌の発表・作り込みが難しいため、研究内容の発表の場を作ることで、研究のモチベーション維持、公開速度を上げる、幅を広げていきます。 ・資料翻訳(著作権が切れた当時の本、入手困難な当時の政府報告書など) ・同人誌から(絶版同人誌、新刊同人誌を中心に) ・資料紹介 ・コラム 研究活動を、応援していただければ幸いです。

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    日本の執事イメージ史 物語の主役になった執事と執事喫茶 (星海社新書)

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【お知らせ】『藤田和日郎 黒博物館 館報 ヴィクトリア朝・闇のアーカイヴ』 2023年6月22日刊行

藤田和日郎先生の作品『黒博物館』シリーズの解説本『藤田和日郎 黒博物館 館報 ヴィクトリア朝・闇のアーカイヴ』の執筆を担当することとなり、昨年から準備を進めてきていました。先日出版情報が公開となり、6月22日出版予定で進んでいます(※5/31校了し、発売します)。 表紙は描き下ろしのキュレーターさんイラストです。 『黒博物館』との出会いは「スプリンガルド」が最初で、2007年にコミックスが出てからは感想を書きましたが、その16年後にこうして解説本を書く機会をいただけたこと

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          【英国旅行記】2023年 レイトン・ハウス(とデべナム・ハウス、ホランド・ハウス)

          【英国旅行記】2023年 テート・ブリテン

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          【英国旅行記】2023年 テート・ブリテン

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(後編:庭園・厩舎・菜園)

          「研究会会員」他に参加すると最後まで読めます

          「屋敷(の建物)の外に広がる豊かな世界屋敷の大きな魅力は、「建物そのものと様々な部屋部屋」、それにそうした内部を飾る「インテリア(天井装飾・壁面・絨毯・カーテン・窓からの景色)」、「美術品や家具などの収蔵品」が思い浮かびます。 私のような家事使用人マニアの場合は、上記のような「階上」と呼ばれる主人たちが暮らした華やかな世界とは別に、屋敷を維持した家事使用人たちの職場となる「階下」を偏愛し、キッチンや執事の執務室、ランドリー、あるいはそこにある食器や調理道具や洗濯道具など様々

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(後編:庭園・厩舎・菜園)

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(中編:屋敷)

          「研究会会員」他に参加すると最後まで読めます

          屋敷の中へ(写真撮影NG)今回は前回に引き続き、屋敷オードリー・エンドの旅行記です。後編の予定でしたが、長くなりそうなので、屋敷の話のみにて。 ただ、屋敷の中は写真撮影NGということで、外観のみしか写真がありません。 しばらくテキストのみとなりますが、見どころはいくつもあります。 まず、入れる部屋数が多いです。屋敷の中にはかなり見学エリアを制限しているところも多く、上層階に上がれないこともありますが、オードリー・エンドは相当数の部屋を見学できます。 内部の写真はGo

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(中編:屋敷)

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(前編:使用人エリア)

          「研究会会員」他に参加すると最後まで読めます

          はじめに今回の旅行は11月という、カントリーハウスを訪問するには良くない時期だったのですが、偶然にも階下も含めて開いている屋敷がロンドンから鉄道で1時間半ぐらいの距離にあったので、行ってきました。 オードリー・エンドです。 ロンドンの駅としてはLiverpool Street駅からgreater anglia鉄道で、直通1本。だいたい1時間ぐらいで、屋敷がある駅Audley Endに着きます。方向的にはケンブリッジに行く途上、となるでしょうか。 駅から公共交通機関はな

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(前編:使用人エリア)

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(9-最終章)

          「研究会会員」他に参加すると最後まで読めます

          9章 I wonder what Nanny would have doneナニーだったらどうするだろう? 【「帝国の支配者」たちを支配したナニー】

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(9-最終章)

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          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(後編:庭園・厩舎・菜園)

          「屋敷(の建物)の外に広がる豊かな世界屋敷の大きな魅力は、「建物そのものと様々な部屋部屋」、それにそうした内部を飾る「インテリア(天井装飾・壁面・絨毯・カーテン・窓からの景色)」、「美術品や家具などの収蔵品」が思い浮かびます。 私のような家事使用人マニアの場合は、上記のような「階上」と呼ばれる主人たちが暮らした華やかな世界とは別に、屋敷を維持した家事使用人たちの職場となる「階下」を偏愛し、キッチンや執事の執務室、ランドリー、あるいはそこにある食器や調理道具や洗濯道具など様々

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(後編:庭園・厩舎・菜園)

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(中編:屋敷)

          屋敷の中へ(写真撮影NG)今回は前回に引き続き、屋敷オードリー・エンドの旅行記です。後編の予定でしたが、長くなりそうなので、屋敷の話のみにて。 ただ、屋敷の中は写真撮影NGということで、外観のみしか写真がありません。 しばらくテキストのみとなりますが、見どころはいくつもあります。 まず、入れる部屋数が多いです。屋敷の中にはかなり見学エリアを制限しているところも多く、上層階に上がれないこともありますが、オードリー・エンドは相当数の部屋を見学できます。 内部の写真はGo

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          『黒博物館』舞台探訪ガイド in ロンドン

          見出し画像は、ナイチンゲール(裁縫中)と姉の肖像画です。 2023年11月に英国旅行をしてきました。そこで『黒博物館』シリーズゆかりの地のいくつかを訪問しました。それほど多くはないのですが、メジャーどころをいくつかピックアップしました。また、未訪問ですが、関連が高い場所も載せました。 ロンドンについてはGoogle mapを公開しているので、こちらでもご確認ください。 なお、「スプリンガルド」は舞台特定が難しいのと(襲撃現場とイングランドの屋敷)、モデルとなったウォータ

          『黒博物館』舞台探訪ガイド in ロンドン

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(前編:使用人エリア)

          はじめに今回の旅行は11月という、カントリーハウスを訪問するには良くない時期だったのですが、偶然にも階下も含めて開いている屋敷がロンドンから鉄道で1時間半ぐらいの距離にあったので、行ってきました。 オードリー・エンドです。 ロンドンの駅としてはLiverpool Street駅からgreater anglia鉄道で、直通1本。だいたい1時間ぐらいで、屋敷がある駅Audley Endに着きます。方向的にはケンブリッジに行く途上、となるでしょうか。 駅から公共交通機関はな

          【英国旅行記】2023年 屋敷オードリー・エンドへ(前編:使用人エリア)

          2023年振り返りと2024年の目標

          例年の習慣にて、振り返りを。 2023年振り返り『黒博物館 館報 ヴィクトリア朝・闇のアーカイヴ』の仕事 2022年6月に、藤田和日郎先生の『黒博物館』シリーズ4作品「スプリンガルド」「マザア・グウス」「ゴーストアンドレディ」「三日月よ、怪物と踊れ」を歴史観点で解説する作品ガイド本『黒博物館 館報 ヴィクトリア朝・闇のアーカイヴ』を出版しました。 こちら2022年6月末ぐらいに企画を講談社からいただき、「藤田先生の作品ならば!」と即決して引き受けました。2022年内は調

          2023年振り返りと2024年の目標

          コミケ103(2日目)東5ハ33abでサークル参加・新刊お知らせなど

          参加情報コミケに参加してきます。新刊は『MAID HACKS改訂版』です。 参加日:2023/12/31(日) サークル名:SPQR 配置スペース:東地区5ホール 東ハ” ブロック 33ab コミケWebカタログ:有料会員サイト  ※今回のコミケの一般参加も事前チケット購入が必要です。チケットを持たない方はコミケに参加できないこと、ご承知おきください。 頒布同人誌■01.新刊『MAID HACKS 改訂版』 A5/120ページ/1000円/2023年12月 本書は2

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          【追跡調査】ナイチンゲール倉庫襲撃に関するマルクス記事のネタ元と委員会証言での襲撃否定

          この記事の見出し画像はナイチンゲール博物館に展示されていた、ナイチンゲールがクリミア戦争で持参していたという薬箱です。 ネットでは、伝記を元に「ナイチンゲールは斧を持って、患者のために軍の倉庫を襲撃し、薬箱を破壊して奪取した」という逸話が広まっています。 その襲撃のエピソードの広まりについて、カール・マルクスがアメリカの新聞社への寄稿で記事にしていたことが判明しています。これはナイチンゲールが従軍していた1855年3月27日のことでした。 ただ、その時の記事の中身は「襲

          【追跡調査】ナイチンゲール倉庫襲撃に関するマルクス記事のネタ元と委員会証言での襲撃否定

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(9-最終章)

          9章 I wonder what Nanny would have doneナニーだったらどうするだろう? 【「帝国の支配者」たちを支配したナニー】

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(9-最終章)

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(5-8章)

          この記事はメンバーシップに加入すると読めます

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(5-8章)

          メンバーシップ限定

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(冒頭+1-4章)

          解説・補足2023年冬コミ新刊同人誌『MAID HACKS』に関する情報です。以下、冒頭部分のみは全員に公開し、同人誌全文は、メンバーシップ/有料マガジン会員に先行公開します。 ※メンバーシップの方は全文読めます。 note用の記法への変換に時間を要しており、まだ「2章」までしか終わっていません。12/30までに完了予定ですので、もう少々お待ちください。 2023/12/27:対応完了しました。 同人誌情報タイトル:MAID HACKS 改訂版 実在の英国メイド・エピ

          [同人誌]MAID HACKS 改訂版(冒頭+1-4章)

          ナイチンゲールは斧を持って英軍倉庫を襲撃したのか? マルクスが記事にした「襲撃」

          エピソードと、彼女の行動原理に基づく疑問ネットなどでは「ナイチンゲールが屈強な男性を率いて、現場に物資を開放しない英軍物資倉庫を襲撃し、(斧で叩き壊して)配布した」というエピソードが喧伝され、「看護のためには手段を選ばない彼女の側面」として流布しています。 しかし、このエピソード(襲撃+斧)について、様々な研究者が語る資料本や、彼らが参照する信頼できる伝記などを読んでも、まったく載っていません。ナイチンゲールの1万以上の手稿などを収集・整理した第一人者たる研究者リン・マク

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          【英国旅行記】2023年 英国旅行・準備編

          4年ぶり2023/11/17から11/24に、4年ぶりの英国旅行に行ってきました。元々、2020年2月に会社を辞めてから旅行へ行こうと思っていたのですが、新型コロナ感染が深刻化して機会を逃していました。 さらに今回、普段は訪問している9月前後ではなく11月となりました。これも新型コロナの影響で、貯めていたANAマイルが使えず、延期してもらった失効期限が2024年3月に迫り、消化する必要がったためです。特典優待券が予約できたのは、11月でした。 なぜこの時期の旅行を避けてい

          【英国旅行記】2023年 英国旅行・準備編