はじめに

　はろーはろーみなさま。
　もう今週末には東京優駿(日本ダービー)という時期になってきました。みなさまの本命はもう決まっていますでしょうか？わたしの本命はソールオリエンスです。
　「お前いつも穴馬しか本命にしないくせに日和ったな！」みたいな声も聞こえますが私はソールオリエンスを🏇部POG22-23で指名してるのでゆるして。指名馬が二冠とか三冠とか達成するの見たいじゃん。まぁタスティエーラとハーツコンチェルトも指名してるのでぶっちゃけその3頭のうちどれかが勝ってくれればなんでもいいです。

MLB🏇部POG23-24

　前置きはここら辺にして来週末からはPOG23-24シーズンが開幕となります。ルールに関しては先日書いたこの記事のMLB🏇部POGって？の項目を参照してください。ついでにいいねボタンを押してあげてください。

　あとマイルールとして、種牡馬1頭に対して1指名(要は指名馬の父親被りなし)というのを付けています。これはマイルールでぼくが一人で勝手にやってることなので、他の人は特定の種牡馬を固め打ちしたりしている人もいると思います。まぁ今はサンデーとかディープみたいな明確に一強な種牡馬がいない種牡馬戦国時代なので、無理にマイルールで縛らなくても自然と選ぶ馬の父馬はばらけていきますが……

基本指名方針

牡馬:2歳GⅠからクラシックを狙う！
牝馬:2歳GⅠからクラシックを狙う！
　シンプルですね。
　まぁ結局賞金額のことを考えると最終的に如何に牡牝共に春の二冠を奪い獲れるかということに尽きるんですよね。だって1着賞金は以下の通り

• 東京優駿(日本ダービー):3億円

• 皐月賞:2億円

• 優駿牝馬(オークス):1億5,000万円

• 桜花賞:1億4000万円

• NHKマイルカップ:1億3,000万円

• ホープフルステークス:7,000万

• 朝日杯フューチュリティステークス:7,000万

 　ちなみに2着の場合この40%、3着だと25%、4着だと15%、5着だと10%の本賞金がポイントになるわけです。ちなみに3歳GⅡの1着賞金が5,000万円ちょい、3歳GⅢの1着賞金が4,000万円ほどと考えるとGⅠでいかに稼ぐかが重要ということになります。ということで上記のシンプルな結論になるわけです。

　というわけで牡馬は2000-2400mを戦える馬でホープフルS・皐月賞・日本ダービーを目指し、牝馬は基本マイルを戦える馬で阪神JF・桜花賞を目指します。オークスはムリして狙わず、牝馬は桜花賞のあとNHKマイルに行ってもいいぐらいな感覚で狙えばいいと思います。マジでヤバいのだったら今年のリバティアイランドみたいに勝手にオークスでもどうにかなります。

　芝短距離とかダートで小銭稼ぎとかいうさもしいことはやってはいけません。ハイフロア(下限を上げる)な指名ではなくハイシーリング(上限を上げていく)な指名を心掛けましょう。ハイシーリングなクラシック狙いの指名をしたはずなのにPOG期間終わってみたら芝短距離馬とかダート馬ばかりだったという場合は己の相馬眼をもう一度養い直しましょう。

ドラフト全指名一覧

　とりあえず指名馬一覧はこのツイートの画像を見といてください。本当は全員の全指名の解説とかしてみたい気持ちもあるんですけど、さすがにそこまでやったらなげーし読みづれーし大体自分の指名馬でもないのに解説なんてするのかったりーしというわけで、今回は自分の指名馬について解説をしていこうと思います。🏇部POG参加者のみなさんもぜひ自分の指名馬の指名理由をNoteでもブログでもTwitterでもつらつら書いてみましょう。
　そして1年後に偉そうに講釈垂れた自分の黒歴史を見返して赤っ恥をかきましょう。

　というわけでここからはぼくの23-24指名馬の解説です。

MLB🏇部23-24:くが軍指名馬

1巡目:シャイニングソード(Stacelitaの2021):牡

誕生日:2021/3/4
父:Frankel
母:Stacelita
母父:Monsun
生産:Teruya Yoshida(英国)
馬主:社台レースホース
厩舎:中内田充正(栗東)

　ぼくが1巡目に入札したのは父Frankel、母Stacelitaの世界の良血シャイニングソードです。ご存じの通り父は欧州が生んだ伝説の無敗マイラー、母はフランス牝馬二冠を含むGⅠ6勝を挙げた名牝であり、日本に繁殖として持ち込まれた後に産まれたシャイニングソードの全姉にあたるソウルスターリングは2016年の阪神JF、2017年のオークスを制覇しています。
　Stacelitaはその後、日本でディープインパクトを3回付けてシェーングランツ(2018年アルテミスS制覇)を輩出するも、姉ほどの大物は出ず、またイギリスに帰ってFrankelと交配されていました(2022年産の牝馬はKingman産駒)。
　またStacelitaの第1仔であるサザンスターズ(父Smart Strike)は日本に繁殖として輸入され、二冠牝馬スターズオンアースの母となったのも記憶に新しいところです。

　シャイニングソードは母の第7仔でありますが、なんとこれが母にとって初の牡馬となります。昨年11月に来日して社台ファームでトレーニング中です。POG本で写真を見る限りだとまだ多少線が細めで、もう1ランクの成長は欲しいところですが、スラっとしていて非常にバランスの取れた馬体のように見えます(素人の感想)。母や全姉同様2400mでいいレースをしてくれるんじゃないのかなぁと思い入札でいかせていただきました。まぁ秋デビューを目標にとりあえずがんばってもらいたいですね。

　それはそれとしてこの馬名はどうにかなんなかったのかね。クラブ馬だから出資者の応募した名前から選ばれたんだろうけどさ。今時小学生でもこんな安直な名前を必殺技につけないと思うぞ()
　あとシャイニングソードでググるとバトスピのカードがわんさか出てくる。ぼくはバトスピさっぱりわからんけど。

　主催のくせに「マル外は社台グループ縛りのルールから除外」とかいう抜け道ルールを真っ先に使ってるけど気にしたら負け。主催でも全力で勝ちに行くのがぼくのスタンスです。

2巡目:アルゴナヴィス(プリティカリーナの2021):牡

誕生日:2021/3/16
父:ドゥラメンテ
母:プリティカリーナ
母父:Seeking the Gold
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:シルクレーシング
厩舎:池江泰寿(栗東)

　2巡目はドゥラメンテ産駒のアルゴナヴィス。母は米国馬のプリティカリーナです。母の11番仔にあたり、半兄に中央6勝のOP馬のエクレアスパークル(父:ハーツクライ)、中央4勝のアンタラジー(父:ディープインパクト)、半姉に中央3勝のアグレアーブル(父:マンハッタンカフェ)と、大物こそいないもののコンスタントにそこそこ走る馬を出しています。ちなみに2個上の全姉にアルファカリーナという馬がいて、こちらは入着はあるものの未勝利引退となっております。4代母のCara RafaelaはハリウッドスターレットS(米GⅠ)を勝ち、他にも多数の米GⅠで入着歴があります。またCara Rafaelaは繁殖としてもBernardini(プリークネスSなど米GⅠ3勝、種牡馬としても活躍)を産んでいます。

　アルゴナヴィスの11頭兄弟の内、8頭が中央でデビューしているのですが、アルファカリーナを除く7頭が父がサンデー系種牡馬、ミスプロ系はアルファカリーナとアルゴナヴィスのみなので、意外とミスプロ系でここで血に隠された才能が爆発するのではないかと思い指名しました。

　ちなみにどのPOG本にもあまり情報がなく(巻末の索引ページに載っている程度)、現状を今一つ掴みきれてないのですが、netkeiba掲示板にあった出資者の4月上旬の見学レポを見ると、4月上旬時点でハロン16秒で調教しているとのことなので、まぁこちらもデビューは秋以降になるのではないかなと想定しています。個人的に最近の池江厩舎は一時期の勢いが戻ってきた感じがあるので期待したいです。

3巡目:スカイハイ(タイキオードリーの2021):牡

誕生日:2021/4/28
父:キタサンブラック
母:タイキオードリー
母父:キングカメハメハ
生産:下河辺牧場(日高町)
馬主:石川達絵
厩舎:清水久詞(栗東)

　3巡目の指名はみんな大好き下河辺牧場×タツエレーシングが送り出すキタサンブラック産駒の新星がこのスカイハイ。余談ですが今回非社台枠で指名された66頭中なんと14頭が下河辺牧場生産の馬でした。マジでみんな下河辺牧場好きすぎるだろ。まぁ実際非社台の中ではトップクラスの血統の繁殖を集めてるし、なんだかんだ毎年いい馬、特に22-23シーズンではドルチェモアやシンリョクカ、ケガで早々とシーズンエンドになったけどロンドンプランを出してますからすごい牧場です。キセキに脳を焼かれてるけども。

　それはそうとスカイハイの説明。父は今や覇権を掴みかけている種牡馬になったキタサンブラック。2021年生まれ(2020年種付け)の3世代目は初年度産駒のデビュー前で、往々にして大体初年度や2年目と比較して種付け数が落ちがちですが実際の推移をみるとこうでした(内は種付け料)。

• 2019年産:種付け数130頭・血統登録数83頭(500万円)

• 2020年産:種付け数110頭・血統登録数81頭(400万円)

• 2021年産:種付け数92頭・血統登録数54頭(400万円)

• 2022年産:種付け数102頭・血統登録数70頭(300万円)

• 2023年産:種付け数178頭(初年度産駒デビュー後・500万円)

• 2024年産:満口(1000万円)

　なんか生産地の声を聞くとトーン低めだったのはあるけどいくら何でも種付け数下がりすぎだろ。まぁ受胎率が6割ぐらいであんまりよくなさげなのもあるけど……
　というわけでこの世の春を謳歌するように今をときめくキタサンブラック産駒ですが、今年は54頭という少ない頭数の中から探さなきゃならんわけです。

　母タイキオードリーは中央未勝利で繁殖入りでスカイハイが9番仔となります。ちなみに母母のエスカニアはチリの2歳牝馬GⅠタンテオデポトランカスの勝ち馬だったりします。

　指名理由ですが、単純に馬体が気に入ったというのが正直な感想です。馬体に関してはマジで素人なので、それこそサブちゃんの面構えが男前で気に入ったぐらいのレベル感です。別にこの馬さっき名前出したおばあちゃんのエスカニア以外近親に目立った活躍馬おらんし。個人的にはこれまたタツエレーシングの一員だった半兄のスプマンテ(父:ステイゴールド)がJRAで3勝を挙げているのですが、3勝全部が2000m以上での勝利というのもあるので路線的にはクラシック向きなのではないかな、と思っています。ちなみに早期登録はされてるけどまだ未入厩(実際兄弟見ると比較的晩成感はあるし取材次点で513kgなのに牧場コメが「まだ体に幅がないし、トモも大きくなってほしい」とか言われてる、これ以上デカくなるんか……)なのでデビュー時期はどうなるんでしょうね。個人所有の馬は情報が掴みづらいのがつらい……

　あとこの馬をグリーンチャンネルのザ・POGドラフト会議で栗山求さんが指名しててびっくりしました。あの番組近親に目立った活躍馬のいない日高の馬も指名していいんだ……

4巡目:エマロア(エマノンの2021):牝

誕生日:2021/2/25
父:ロードカナロア
母:エマノン
母父:ハーツクライ
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:丸山担
厩舎:平田修(栗東)

　4巡目で今ドラフト初の牝馬となるエマロアを指名。父は天下の龍王ロードカナロアで母はエマノン、母父はハーツクライ。血統表を見て母母の名前を見てピンときたあなたはもう競馬初心者から脱出できます。
　母母の名前はピラミマ、そして先ほど言った通り母父はハーツクライ。そうです、母エマノンは今年の新種牡馬として話題を集めているスワーヴリチャードの全姉にあたります。つまりエマロアはスワーヴリチャードの姪っ子です。ほかにも母の兄弟にはよくわからんけど種牡馬入りしているバンドワゴン(父:ホワイトマズル、2014年きさらぎ賞2着)がいるファミリーです。

　母エマノンは中央通算4勝、芝1600～2000で勝ち鞍がありました。エマロアは第2仔で、初仔でエマロアの全兄にあたるエマヌエーレは新馬こそリバティアイランドの上がり3F31.9秒とかいう異次元の末脚に屈した(3着、ちなみにエマヌエーレも逃げて上がり3F32.5秒出した)ものの、2戦目できちんと勝ち上がりコンスタントに走り続け、つばき賞2着、毎日杯5着と着実に賞金を稼いでいます。

　この馬に関しては馬体よりも4月下旬には本州移動予定というコメントもあり、早期デビューができそうというところがポイントで指名しました。実際この記事を執筆中の5/25(木)にゲート試験合格の報道がされており、この感じだと兄と同様に夏競馬でのデビューが期待されます(個人所有の馬なのでどうしても以下略)。カナロア産駒なので基本はマイルベースになると思いますが、先ほど紹介した通り近親にはスワーヴリチャードもいる血統なので、3歳春までならオークスでも戦えるんじゃないでしょうか、とぼくは考えております。

5巡目:エリカエスティーム(メチャコルタの2021):牝

誕生日:2021/1/18
父:モーリス
母:メチャコルタ
母父:El Corredor
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:三木正浩
厩舎:宮田敬介(美浦)

　5巡目はエリカエスティームです。父はマイル王モーリス。母は最近のノーザンファームのトレンドともいうべきアルゼンチン産繁殖牝馬のメチャコルタ。ちなみに現役時代はアルゼンチン1000ギニーを勝っている馬です。

　エリカエスティームは3番仔にあたり、2番仔の半兄ダイヤモンドハンズ(父:サトノダイヤモンド)は昨年の札幌2歳Sでドゥーラ、ドゥアイズに続く3着に入りましたがそのまま骨折してPOGシーズンエンドで来月復帰予定です。初仔でエリカエスティームの全姉にあたるロジモーリス(いつもながら久米田オーナーは雑なネーミングである)は中央未勝利で引退して繁殖入りするも、掲示板を外すことはなかったのでぶっちゃけ現役継続していればそのまま勝ち上がっていたかもしれません。ちなみにロジモーリスは新馬で1.7倍の圧倒的1番人気で3着に敗れましたが、その時の勝ち馬はソダシです。

　モーリス産駒の晩成っぷりはPOGをやる中でみなさんにもだいぶ周知をされてきたところがあると思いますが、この馬は既に入厩済・ゲート試験合格済・既にデビュー予定が決まっております。6/10(土)東京5R芝1600mの新馬戦にルメール騎手を確保しているとのことです。馬体も均整のとれた程よい肉付きをしているので、くが軍の先陣を切って進んでほしいですね。ついでにルメールに来年のオークスまで予約させろ。
　正直この仔がPOG期間中に未勝利勝ち上がれなかったらPOGでモーリス産駒は2度と指名しないぐらいの覚悟で指名しました。だから指名お手つきは許してください。

6巡目:コンテネレッツア(アドマイヤセプターの2021):牝

誕生日:2021/1/16
父:エピファネイア
母:アドマイヤセプター
母父:キングカメハメハ
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:サンデーレーシング
厩舎:宮田敬介(美浦)

　6巡目はコンテネレッツアを指名。父はエピファネイアで母はアドマイヤセプター、母父はキングカメハメハということでまぁ察してる方もいると思いますが、母母はアドマイヤグルーヴ、3代母エアグルーヴ、4代母ダイナカールのおなじみダイナカール牝系でございます。母のアドマイヤセプターは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴなのでドゥラメンテの全姉です。つまりこの馬は血統的にはエピファネイア×ドゥラメンテとかいうドラゴンボール的に言えばベジットとかゴジータとかゴテンクスみたいな血統なわけです。

　母アドマイヤセプターは現役時代中央5勝のオープン馬で、4歳時に京阪杯2着をはじめ重賞入着歴も複数あり、5歳時には高松宮記念・ヴィクトリアマイル・スプリンターズSとGⅠにも3度出走しており、スプリンターズSでは10番人気ながら5着に好走しています。デビュー当初はクラシックを狙っていたのか1600-2000mを主戦場にしていましたが、降級後に距離短縮をしてからは1200-1400mで好走しました。

　牝系に活力があるのか仔出しもそこそこよく、2番仔でコンテネレッツアの全姉にあたるスカイグルーヴはクラシック時は京成杯2着など2000mを主戦場にしていましたが、古馬になってからは距離短縮で1400-1600mを主戦場として、昨年は京都牝馬Sと京王杯スプリングCで2度の重賞2着こそあったものの重賞未勝利でこの春引退となりました。また4番仔で現4歳の半兄のデシエルト(父:ドレフォン)は昨年ダートで連勝して若葉Sに乗り込みこれを勝利して春の牡馬クラシック戦線に参戦、ダービーではよどみのない逃げを見せて15着に敗れるも、ドウデュースの2.21.9のダービーレコードの立役者となりました。その後ダート路線に戻り10月のグリーンチャンネルCを勝ったものの骨折で長期離脱となりました。

　母の6番仔にあたるコンテネレッツアですが、1月生まれという早生まれの割には育成ペースが遅めらしく4月の半ばに坂路15秒に入ったとのこと。この感じだと早くて札幌開催の後半、遅くても10月の東京開催かなぁという感じで目指していければと思っています。個人的に母や全姉みたく無理に2000とかを目指さずに、目標をマイルに絞った方向で進んでほしいかなと思ってます。多分マイルなら期間中に重賞を勝てる力は十分にあると思っています。初めて身内でやったPOGでスカイグルーヴを指名した経験がある(ちなみにこの年はスカイグルーヴが1番の稼ぎ頭なぐらいに惨敗した)のでコンテネレッツアにもがんばってほしいですね。

　ちなみにコンテネレッツアを指名した後になって牝馬2枠を宮田厩舎の馬に使ってしまったことに気づいたんですよね。どうも素材の割に結果が残念な厩舎のイメージがついてきたけど大丈夫ですかね。まぁ今でこそそれなりに結果出してるキムテツだってこの時期はこんな感じの評価受けてた気もするけど。

7巡目:カルマンフィルター(カルマートの2021):牡(新種牡馬)

誕生日:2021/4/29
父:スワーヴリチャード
母:カルマート
母父:シンボリクリスエス
生産:社台コーポレーション白老ファーム(白老町)
馬主:G1レーシング
厩舎:戸田博文(美浦)

　7巡目でようやく新種牡馬枠を使用して指名したのがカルマンフィルターです。父は大阪杯とジャパンCを勝った新種牡馬スワーヴリチャード、母はオープン特別時代の2011年に紫苑Sを勝っているカルマートです。近親のめぼしい活躍馬は母母キープクワイエットの兄に芝ダートの短距離からマイルまでを幅広く主戦場とし、GⅠ未勝利ながら中央地方合わせて5億円以上の賞金を稼いだプリサイスマシーンといったところでしょうか。

　カルマンフィルターは母の3番仔、半姉に中央の芝1800mで3勝を挙げているリトミカメンテ(父:オルフェーヴル)、中央1勝のフェルマーテ(父:ゴールドシップ)とまだ大物こそ出ていませんが、ここまでデビューした2頭は両方勝ち上がっています。まぁ母カルマートの初勝利が3歳5月、リトミカメンテの初勝利が3歳4月で、フェルマーテに至っては3歳8月とPOG期間外と晩成気味な血統という可能性も高いですが……

　それを差し引いて指名をしたのは現状仕上がりが早そうなこと。5/5(金)に美浦トレセンに入厩したと思ったらなんと1週間後の5/12(金)にはゲート試験も合格。この文章を書いてる時点(5/26(金))でも在厩中になっているので(ただし調教時計は出してない)、早ければ6月の後半ぐらいにデビューもあるんじゃないんでしょうか。そういった意味も込めて指名をしました。

8巡目:馬名未定(アドマイヤサブリナの2021):牡

誕生日:2021/3/27
父:キズナ
母:アドマイヤサブリナ
母父:シンボリクリスエス
生産:ヒダカファーム(浦河町)
馬主:吉川潤
厩舎:武英智(栗東)

　8巡目はまだ馬名が決定していませんがアドマイヤサブリナの2021を指名しました。馬名は決まっていませんが馬主と調教師は丸ごとPOGに掲載されている情報によると上記の通りです。おそらく馬名はジューン○○とかになるんでしょうか。
　父は第80回日本ダービー馬キズナ(もうキズナのダービーから10年経つってマジか……)で母は中央の芝短距離で3勝のアドマイヤサブリナ、3代母に1994年の桜花賞2着馬のツィンクルブライドがいて、近親の活躍馬にはデイリー杯2歳Sやシンザン記念を勝ったペールギュントやセントライト記念や日経賞、七夕賞を勝ったミッキースワロー、2019年の南関東牝馬二冠馬のトーセンガーネットなどが輩出されており、芝マイル・芝中距離・ダートと活躍馬のバラエティに富んだ牝系とも言えます。

　当馬は母の3番仔でこれまでのデビューした2頭は中央で勝ち上がっています。特に2番仔である現3歳の半姉であるジューンオレンジ(父:ジャスタウェイ)は今年のフィリーズレビューで11番人気ながら上がり最速の脚を使って勝ち馬と0.1秒差の3着に食い込んだことは記憶に新しいところです。

　ジューンオレンジもサンデー孫種牡馬を父に持っていますが、今回もキズナというサンデー孫種牡馬が父ということで、この馬もサンデー3×3の強いクロスを持っております。ほかにもヘイルトゥリーズンやリファールのクロスはジューンオレンジ同様に入っているのですが、それに追加してノーザンダンサーのクロスまで加わり、結構多重クロスとなっているのが気になるところではあります。ちなみにシンプルな視点で父キズナ、母父シンボリクリスエスっていう点だけで見るとソングラインやアカイイトといった活躍馬が出ているので、そういう意味でも注目ではあります。

　キズナの勝ち上がり率の魅力に逆らえずに指名したんですけど、この馬は基本マイルで距離が持っても2000mだと思っているので、正直なところ最初に書いた指名方針からは外れるんですよね。ちなみにもうしばらく時間はかかるっぽいので朝日杯使えるかも微妙なところ。ただ他に気になったキズナ産駒はダート馬っぽく見えてしまったからこの馬なら芝本線なだけマシかなぁと思ってます。正直消極的な指名でしたね。

9巡目:プリメイラ(アトラクティヴの2021):牝(新種牡馬)

誕生日:2021/3/14
父:ブリックスアンドモルタル
母:アトラクティヴ
母父:スクリーンヒーロー
生産:坂東牧場(平取町)
馬主:近藤英子
厩舎:上村洋行(栗東)

　9巡目はプリメイラを指名しました。父は社台ファーム鳴り物入りの新種牡馬ブリックスアンドモルタル、母は中央1勝馬のアトラクティヴです。母の半妹に昨年の福島牝馬Sで格上挑戦ながら4着に入ったシンハリングがいますが、この馬の血統を語る中でやっぱり外せないのは3代母のシンハリーズの存在ですね。米GⅠアメリカンオークスではｼﾞｬｯﾊﾟﾆｨｨｽﾞｽｩｯﾊﾟｽﾀｧｧｱシーザリオの3着となりその後デルマーオークスでこちらもGⅠ制覇。引退後は繁殖としてノーザンファームに購入され来日。牝馬二冠オークス馬シンハライトやマーメイドS勝ち馬のリラヴァティなどと現役・繁殖共に名牝と言える実績を残しています。

　プリメイラなのですが、初仔な上にPOG本に一切の情報がありません。何なら赤本の巻末の一覧リストにすら名前がありません。一応早期登録馬で既に競走馬登録はされていますが現状入厩したという情報もありません。正直シンハリーズ牝系に賭けた完全なる血統ギャンブル指名です。本当はブリックスアンドモルタル産駒で他にもっと早い段階で指名したい馬がいたけど指名されたからこの馬にいったというのもありますが……

　ちなみにTLのみんな大好きタツエレーシング(馬主が石川達絵氏)の馬はシンプルな英単語馬名で一部界隈でカルト的な人気を博していますが、その元祖というべきなのがヒデコレーシング(馬主が近藤英子氏)です。こちらは英単語だけでなく人名とか地名とかも活用してきて私は昔から好きです。カンパニーとかヴィクトリーとかリンカーンとかアンビシャスとかレニングラードとか。今の現役組だとアリストテレスとかイクスプロージョンとかね。ぼくもTLのタツエレーシング推しに対抗してヒデコレーシングを推していこうかしら。

10巡目:アオイラン(ジューンブライドの2021):牝

誕生日:2021/5/11
父:シルバーステート
母:ジューンブライド
母父:アフリート
生産:千代田牧場(新ひだか町)
馬主:新谷幸義
厩舎:未定(2023/5/25時点)

　ラスト指名はアオイランです。父は自分が乗った中では史上最強馬by福永祐一シルバーステート、母はジューンブライドという血統です。半兄に鞍上嘉藤貴行でホープフルS2着、日本ダービー5着を達成したもののその2015年のダービーが最後のレースとなってしまったコメート(父:ブラックタイド)を持ち、いとこにはJBCスプリント勝ち馬ブルドッグボスを持つ血統です。ちなみに牝系辿るとシーキングザパールと同じ祖先に辿り着いたりします。コメートの活躍もあって母のジューンブライドには2015年から4年連続でブラックタイドを種付けていたのですが、ここで方針転換してシルバーステートとなりました。

　シルバーステートなのもあってマイラーという見込みを持って指名していますが、兄がコメートなのでオークスまでも十分戦えるんじゃないのかなと想定して指名しました。5月生まれということもあり牧場コメでも言われていますがまだ成長が足りておらず、少々時間を要する可能性は高いと思います。あと気になるのは馬主は決まっているけど厩舎がまだわからんところ。POG本でも厩舎未定との記載があり、どこに入るのかは気になりますね。馬主的には古賀厩舎(美浦)が多めですが、西に入ってる馬もいるので正直そこが読めないです。こういうちょっと地味な牝系の馬は1頭ぐらい指名したいので、最終指名を使って指名しました。

指名を終えて

　主催しといてこれ言うのも本当に良くないんですけどドラフトの準備期間と仕事の繁忙期が被った(GWとか3日ぐらいしか休めなかったので)せいでリストアップが本当にうまくいかなかったんですよね。6巡目ぐらいまではそれなりにちゃんと考えて指名したけどそれより後はノリと雰囲気で指名してたので今シーズンも勝てたら本当にPOG運にだけは恵まれてるということになると思います。そんな運があるんだったら本当は馬券に全振りしたいよ！

　今年はめぼしい牝馬がおらんなぁと指名してる間は思っていましたが、終わってみると牝馬の指名はいい感じだけど牡馬の層が微妙な気がしてきました。牡馬に関しては割とシャイニングソード頼みになりそうな気がしています。まぁどうにかなるでしょの精神で楽しみます。

　ほかに重く目を付けてた馬に関してはこの後何頭か名前だけ出しておきますが、一番取り逃して悔しかったのはソウルアンドジャズ(父:ブリックスアンドモルタル 母:ナスノシベリウス)。半兄のハーツコンチェルトレベルはやれそうと見積もっているのでこの仔でブリックスアンドモルタル枠は使いたかったところです。というわけで気になる馬リストです。

指名しなかったけど気になってた馬10選

• ソウルアンドジャズ(ブリックスアンドモルタル×ナスノシベリウス:牡)

• アスクアメージモア(エピファネイア×デアリングエッジ:牡)

• ダイクロアイト(ルーラーシップ×コーディエライト:牡)

• エッカート(キズナ×シアージュ:牡)

• タキ(ハーツクライ×パスオブドリームス:牡)

• ミスティア(キタサンブラック×ミスティックリップス:牝)

• スターリングアップ(ブリックスアンドモルタル×ソウルスターリング:牝)

• カンティアーモ(エピファネイア×リビアーモ:牝)

• サロニコス(ロードカナロア×サロニカ:牝)

• ルージュグレイシア(ドゥラメンテ×ドライヴンスノー:牝)

　それじゃまたね。