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#67 瑞穂町唯一の駅「箱根ヶ崎」【まちの風景】

東京都下に引っ越して、雑用などに追われてあまり遊びに行く余裕がありませんでしたが、初めて今日遠出をしてみました。
(1週間ほど前に、三鷹界隈の散策もしましたが、いまいちブログを書く気になれなくてまだアップできていません、、、気が向いたらいずれ)

目的地は瑞穂町の耕心館。
瑞穂町ってどこ?という方のために、一応場所の確認。

ネットで拾ったピンボケの東京の地図
埼玉県との県境にあるちょっと辺鄙そうな場所

たまたま昨日の夕刊に、藤田嗣治(つぐはる)らの戦争画の展示会がこの建物であると知り、興味があったので行くことにしました。
藤田嗣治といえば、以前オダギリジョーが「FUJITA」という映画で藤田役をやっており、見たいと思いつつまだ見ることができていません。
映画になるほど有名な画家さんのようですけど、実はどういう人かはよく知らないんです。

自宅からのアクセス数を調べると、西武線で拝島駅まで行き、JR八高線に乗り換えて箱根ヶ崎駅で下車。もっと不便な埼玉県で鍛えられているので、難なくいけそうです笑。

もしかしたら初めて乗る西武拝島線。
椅子が1つずつ分かれている最新型?車両にちょっとびっくり
手すりは、あげたり下げたりできるみたいです。

埼玉に住んでいた頃は湘南新宿ラインが主な移動手段でしたが、現在は西武線がメインになりました。
余談ですが、西武鉄道と西武バス、(おそらく乗務員がやってるのだと思いますが)どの車両もちゃんと窓が少しずつ開いてきちんと換気対策しており、とっても偉いです☺️
乗客も空いているし、コロナ禍でも安心して乗れます。

拝島駅でJR八高線に乗り換えて箱根ヶ崎駅で下車。
ていうか、今日までこの駅の存在を知りませんでした💦

JR八高線の名前はもちろん聞いたことありますけど、八王子とてっきり埼玉県の高麗(こま)を結んでいる電車かと思ったら、群馬県の高崎の「高」だったんですね〜。そんな遠くまで行く電車とは…

駅前からはこんな感じで山並みが見えてきれい❗️
そしてだれもいない…
目的地まで約20分弱。この道を歩きます

そうそう、これこれ❗️私が求めていたのはこんな感じ〜😆
閑散とした誰もいないちょっとマイナーな駅を降りたって、1人で散策する。この雰囲気が1番テンションが上がるんだよね〜
この駅の感じはそういえば板倉東洋大の駅に似ているな。
すごくゴージャスで立派な駅なんだけど人がいないところが…
そしてこの道は、川島町の遠山記念館に行ったときの雰囲気に少し似てるかも?
なんてことを考えながら、てくてくと歩いて行きます。

しばらくすると案内版が
狭山という文字にちょっと反応。埼玉じゃないのに狭山とはいかに?
おぉ〜!青梅街道の案内板が!!
この道を新宿方面にずーっと行くと途中で実家につながるんだね
いやーん!大宮と川越の標識😆
なんか懐かしいっていうか、ちょっとうれしいかも❣️
目的地に着く前にこのような案内が出ていたのが気になりました。
桜の花が咲く時期に、この辺ではカタクリの花を見ることができるみたいです。

目的地の耕心館に到着。

この建物は、もともとは豪農の家で、建物の原型は江戸末期の築造と推定されています。この家では、幕末から明治にかけて養蚕業が営まれていました。

展示ギャラリーは無料で入ることができます。1階の奥は隠れ家的なカフェレストランになっていて、口コミの評判も良いようです。

戦争画の複製展示は撮影不可なのですが、初めて藤田氏の絵画を見て、あ〜こういう絵を書く人なんだなぁと思いました。
説明書きによると、昭和17年、若い青年たちが戦場に行くため、「戦意高揚」の絵を描いてほしいと新聞社が依頼され、横山大観画伯に相談したところ、彼が選任した有名画家18名が23点の作品を描いたそうです。その展覧会は大成功だったとか…。

それで思い出したのが、以前放送されていたNHKの朝ドラ「純情きらり」で、画家たちが無理矢理戦争画を書描かされていたというストーリー。この時代の事はあまり詳しくないので、ちょっとネットで調べてみたらこんな記事が見つかりました。

戦争画の展示物だけでなく、この建物自体も見所満載。

1階フロアの天井とシャンデリア
2階は、養蚕のために母屋の草屋根を切り上げて、通し柱を用いず
管柱のみで2階建てとする太神楽造りという工法で増築した。
説明によると、屋根には気抜き(空気抜)と呼ばれる子屋根が残されていて
外部からも養蚕農家の特徴がよくわかる、、、とか。
この写真に写ってるかどうかは分かりません💦
足元には外の景色が見えるような障子窓が付いてます
階段の手すりもモダンでおしゃれ
お庭の奥には蔵も残っていました

続いて、同じ敷地内にある瑞穂町郷土資料館(愛称けやき館)に立ち寄りました。正直、こちらの資料館の方が面白くて見ごたえがあり、結構勉強になりました!

まだ新しくてきれいな資料館。中もかなり立派
豪農の家にあった樹齢300年以上の大ケヤキ。
もともとは2本のケヤキだったのが、年月を経て1本の巨木に成長したとか。
巨木の近くで遠吠えしていいるニホンオオカミ。
実は、農作物に被害を及ぼす鹿や猪などを退治してくれるありがたい動物で、農民の守り神として、信仰の対象とされてきたそうです。
無料で、なおかつ充実した資料館なのに、がら〜ん!
ほぼ私1人の貸し切り状態😅
2階から見上げた吹き抜けの天井
柱と天窓が象徴的なデザイン
こんな立派な郷土資料館、見たことない
上から見下ろすと、1階フロアは瑞穂町の地図が

2階の展示ギャラリーでは、「紙わざ大賞特別展」が開催中。
全部紙でできているみたいです。

ウルト欄間
らんまの模様がすべてウルトラマンに登場する怪獣たち
最後の晩餐

そして瑞穂町と言えば、横田基地。
奥の方にはこういった展示もありました。

萌える〜!!
横須賀に何度か見に行ったなぁ〜

この郷土資料館、ジオラマあり映像あり、ほんとに盛りだくさんで充実しているのですが、いかんせん客がいない…。なんともったいないことか。

ところで瑞穂町について名前しか知らなかった私ですが、この資料館に来てこの町の歴史を知ることができました。

①平安末期から、武蔵七党と呼ばれる武士団が台頭し、狭山丘陵周辺ではその1つである村山党が活躍した。
②江戸時代には、尾張家の御鷹場にも指定されていた。また、青梅街道と日光街道の交わった場所にある箱根ヶ崎が宿場町として栄えていた。最も栄えた江戸後期には、旅籠が9軒、商家が12軒存在していたらしい。
③幕末の開国後、生糸や茶の輸出が増加し、瑞穂町では養蚕や製茶業が本格化した。(そういえばこの話、大宮にある郷土博物館で狭山茶の企画展示の時に見たことあるな〜)
埼玉県の狭山茶と区別する意味で、東京狭山茶と呼んでいる。
(ここに来る途中も、何軒かお茶屋さんありました)
④昭和33年、埼玉県元狭山村と合併して今の瑞穂町になった。
⑤養蚕業だけでなく、だるま作りも産業として広がっていった。

だるまは高崎が有名なようですが、養蚕の行商人が高崎からこのエリアに作り方などを伝えていったようです。
なんとなく大河ドラマの渋沢栄一の若い頃を思い出します。

そして帰路へ。

途中で気になった民家の塀のデザイン
いつの頃の建築か分かりませんが、ものすごく目立ってました。
旅館かお店かと思ったけど、普通の民家みたい
こちらも異彩を放っているレトロな建物
忘れてはいけない、デザインマンホールの画像撮影
先程の郷土資料館でマンホールカードもゲット
(特に集めているわけでは無いけど…😅)

瑞穂町の町の木「松」にとまる大鷹。周りの花は、町の花であり特産品である東京狭山茶の「茶の花」をあしらっているそうです。

まとめ

新聞記事を読まなかったら行くこともなかったであろう瑞穂町ですが、新たに魅力的な場所を発見しました。
カタクリの花が咲く頃、もう一度足を運んでみようかな?

そして今のところ瑞穂町唯一の鉄道と唯一の駅「箱根ケ崎」。ネット情報によると多摩モノレールが箱根ヶ崎まで伸びるみたいだけど…
立川までつながるようになるとますます発展していくでしょうね。

それともう一つ発見したこと。
八王子から群馬まで行くJR八高線、使えるかも笑!!
新たな鉄道との出会いにまた好奇心がむくむく湧いてきました〜

オダジョー演じる藤田嗣治の映画も早く見なくちゃ。

歩いた歩数 9315歩
歩いた距離 5.5キロメートル


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