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【最新版・採用論】全解説!人事のKPIから、商社とコンサル人気の理由まで(1)

「人事に配属されたが……、新卒採用ってなにすればいいんだ?」

まさに寝耳に水の配属。人事の採用チームに配属されたあなた。望む望まないに関わらず、きっとこう思うでしょう。

「採用って“なんとなくはできそう”だけど、よくは分からない」

人事の先輩に聞いてみても、ボンヤリした答えしか返ってこない。「うちはリクナビとマイナビを使っているから」「合説でプレゼンするんだよ」といった情報のみ……。それもそのはずで、“採用人事”というのは実は極めてレアな職種で、日本にわずか20〜50万人しかいない*と言われます。これは営業職の850万人*と比較すると、25分の1。少ない数字です。

では、採用は「なんとなくできるか?」というとそんなことはありません。

採用は「マーケティング」と「営業」の合わせ技です。すぐれた人事はマーケティングの視点と、営業の視点を両方兼ね備えています。この記事はこれらを「体系的にまとめること」に主眼を置いています。

さて、挨拶が遅れました、私は北野唯我と申します。普段はHR Techのベンチャーで役員をしており、「人事向けメディア」で連載などを持っています。仕事柄多くの採用責任者/経営者の方とお話ししてきました。この記事は、初めて人事に配属された方〜10年以上のベテラン人事の方へ向けて「採用の手引書」を作成することを目的にしています。

少しでも、皆さんのお力になれたら幸いです。

▼今回の見所
・今の学生は、スキル重視。セカンドキャリアを考慮して、就職する
・早期化の流れ:就活解禁前に「内定を持っている学生」が70%??
・日系vs外資ではなく、“日系and外資”
・人事のKPIは、どこに置くべきか。
・現代は「インターン戦国時代」。勝つためには、3つのCを意識する
・スター人材を採りにいく際は「内定辞退率」ではなく、「絶対数で握る」

*筆者独自調べ。 *総務省統計局より

決定版!「採用スケジュール」:1年間、こう動け!

まずは、理想的な人事の年間スケジュールを見てみましょう。

さて、これ自体に驚きはありません。問題は、なぜ、この動きになっているのか? です。

採用は「マーケティング」と「営業」の合わせ技ですので、その裏には、ターゲットとなる就活生の動きがあります。就活は、倫理憲章の関係で「スケジュールが流動的」になっており、5年前の情報が役に立ちません。まず、最新の就活事情を抑えておきましょう。

これを抑えろ! 就活ランキング:上位校では、商社とコンサルが強い人気

世の中には、就活ランキングなるものがたくさんあります。アンケート結果は、時期・大学によって大きく異なります。ここでは、採用ニーズが強い「高学歴学生*」の特徴を述べます。それは、商社とコンサルの人気です。

*>調査主体:株式会社ワンキャリア
>調査対象:東京大学・京都大学、または同大学院に所属し、2019年度卒予定のONE CAREER会員1,400 名のうち無作為抽出した450名
>集計時期:2017年5月22日時点
>作成方法:企業別のお気に入り登録数(複数選択可能)を元に作成


上の図は東大・京大の就職ランキングです。上位20社のうち、コンサルと商社だけで15社を占めています。「へー」と思ったでしょうか。問題は「なぜ、商社やコンサルが人気」なのでしょうか。キーワードは「不安」と「スキル」です。以下は「就活の際に重要とする軸」を聞いたアンケートです。

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