短編夢劇場

一夜にして

10か20の夢を見た

一話10分もなかった夢もある

それだけたくさん見たのに。

ひとつだけを覚えている




あなたの寮内に侵入して

廊下で待っていた

あなたは見て見ぬ振りでわたしの横を通り過ぎる

わたしはもちろん追いかける

エレベーター内で他の人に気づかれないよう

わたしはあなたのうなじに口付ける

そっと温もりが伝わる

あたたかい、と思ったのだ

目が覚めてからもずっと

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