地域対抗大喜利フェスつぼあげ

大喜利名人維新というサイトの地域対抗大喜利フェスという企画になります。
各地域ごとの予選を勝ち抜いて決勝、もとい全国大会へと進むわけです。
かなり規模の大きい企画です。
参加者は386名。
総回答数は2000くらいですかね?よくわかんないです。
その中から「これは特に面白い!」という回答をピックアップして行きたいと思います。
俗に言う「つぼあげ」です。
もちろん今回紹介する回答以外にもまだまだ面白いものはたくさんあります。
興味がある方はこちらから。
よろしくお願いします。

それではどうぞ。

つぼあげ ツボアゲ 壺上げ 壺あげ


ブロック
お題
回答者

回答

コメント


予選第1試合 北海道・東北ブロック
全国民が集まった会議の様子
お化けぬこさんの作品

「やったりましょう」と奥のジジイから電話がきた

そんなピンポイントでやる気を伝えられても。
物理的に広い要素を持つお題で、その広さを殺さずにフォーカスを絞りに絞った回答。
具体的な地名や具体的な議題を使用せずともしっかりとお題に沿った、万人に伝わるものに仕上がってる。とても美しい。
「こういうタイプの爺さんもいる」のいいライン。


予選第2試合 中国・四国ブロック
結婚式の司会者を怒らせてください
へは゜さんの作品

「おしゃべり部外者」と書いてある楽屋を使わす

アウェイすぎる扱い。
そうなんですよ部外者なんですよ。
親族でもなければ式場の人間でもありません。
的確すぎる表現があまりにも鋭く突き刺さってて清々しさすら感じる。


予選第2試合 近畿ブロック
私は神になる。神○○○
大喜利茶屋さんの作品

私は神になる。神的にはもうしっくりきててびっくりしてる

一人称がもう染まってる。
「神になる」なんて発する人は傲慢だったり自身の能力を過信しているというイメージを持ってしまうが、彼はピュアさが滲み出ている。
明らかに全知全能ではない。
まだ人間味がある彼が、明日にはもう、1時間後にはもう、1秒後にはもう。
今の状態がずっと続けばいいのに。


私は神になる。神○○○ 
βカロチンさんの作品

私は神になる。神になる前は主婦だった。チャンスの多い国、日本

次はあなたの番だ。
時間軸で考えた時になった後を攻めるのがスタンダードですが、この回答は「なる前」に視点を置いたもの。
神とは正反対なものとして主婦。
主婦ってだけでもパンチがあるが、その後の追撃がとても良い。
チャンスしかないですね。


予選第2試合 東京ブロック
こんな日に限って○○○
わたおさんの作品

こんな日に限って芸を忘れ、一か八かで客席に飛び込んだアシカ

どうにかしたい気持ちはアシカにもあった。
人ならざるものを人として扱うという手法はよくあるが、変に喋らせたりせずにスマートさが感じられた良い回答。
アシカ側もこんな日に限ってかも知れないが、客側の方がこんな日に限ってだ。
次に水族館行く時にドキドキしてしまう。


予選第2試合 北海道ブロック
私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身も○○○になった
臭い紅茶さんの作品

私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身も一瞬、私が悪いみたいな気分になった

お前が悪いんだよ!
過去にウメトナというものがあって、とてもコメントしやすい形式の大会だったのですが、その大会では"ツッコミやすさ"が1つの評価の基準になっています(私はそう思ってました)。
この回答はまさにその"ツッコミやすさ"でした。
お前が悪いんだよ!です。
大ざっぱ以上の極悪性格が潜んでる。


私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身も○○○になった
エコノミーさんの作品

私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身も酷く落ち込んだけど、名言集のサイトで元気になった

そういう時もあるけど。
なんか軽いな。
元気になる経緯が軽い。
名言集サイトというチョイスがいい。非常に浅はか。
「どうなった」という回答ではなく、「どうなってどうなった」という2段階仕立て。
文字数や単語でごちゃごちゃなりがちだけどとても綺麗に纏まっている。


私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身も○○○になった
林原よしきさんの作品

私の大ざっぱな性格が災いし、会社に大きな損害をもたらし、私自身もホタテ開ける時の「せーの」が小声になった

【サメさん】
北海道ブロックでホタテ見れたの嬉しい

私も嬉しい。
「せーの」は無しにはならないんだ。
申し訳なさや後ろめたさはきちんと感じているがゆえに面白さがより膨らむ。
これまでの「せーの」の声量も想像してしまう。


予選第3試合 九州・沖縄ブロック
おじさんを競走させるギャンブル「競おじさん」で起きたこと
博士の生い立ちさんの作品

平日何もしてない、余力のあるおじさんに人気が集中した

今日しかヒーローになれるチャンスはない。
いろんなおじさんがいる中で平日何もしていないおじさんを発見したのは良い着眼点。
余力とあるが、所詮おじさんなので必ずしも余力があるとは言い切れない感じも好き。
おじさんがおじさんを応援している様は画的にも強い。

おじさんを競走させるギャンブル「競おじさん」で起きたこと
高浜さんの作品

遅いおじさんがずっと手で小さいバツを作っていた

お会計で、みたいな感じで。
汗だくのおじさんがハアハア言いながら、足ももつれながら、少しずつではあるが確実に前進している。
パッと画が浮かぶ。
指でバツしてる。
パッと画が浮かぶ。
遅いということは止まってない状態であり、完全に諦めるということをしないおじさんに好意が持てる。
おばさんなら止まってた。


予選第3試合 近畿ブロック
評判が最悪の引越業者に依頼したそうですね。どうでしたか?
吉永さんの作品

肩の広さが頭の悪さに見えてきた

頼もしさ、からの。
ほぼ力見力だが面白い。
「見えてきた」という言葉選びで時間の経過による変化が感じられ、回答に奥行きが出ていて良い。
面白ワードに頼らずシンプルな言葉を使っており、それだけでもこれだけ面白くなる。
誰にでも伝わるような回答を意識する上で言葉選びは非常に大事。お手本のような回答。


予選第3試合 関東ブロック
お母さんとして、大学受験する子供にめちゃくちゃなプレッシャーをかけてください
大友ヒップホップさんの作品

唯一大学に入る動物それが人間

プレッシャーのかけようとすると「〇〇じゃないと〇〇するよ」のような形が浮かびがちだが、耳に届けばいいという程度のさらっと一言。
とてもスマート。
このお題は私も取り組んでおり、全然スマートじゃなかった。恥ずかしい。



敗者復活戦
朝起きたらロボットになってた女の子の1日
カタンさんの作品

自転車の上で自転車に変形して転ぶ

慣れてない感じがかわいい。
初日感がしっかりと表現されており、画としても面白い。
回答の中で同じ単語を繰り返し使用するという手法は見る人の目を引きやすいと思っています。
ただ煩わしくなりやくすいので注意が必要。
この回答はとても綺麗で理想的。


決勝リーグ1回戦 グループG
「宿題やってきたか? 」「やったんですけど○○○でした」
ケムケムケムッソさんの作品

「宿題やってきたか? 」「やったんですけど提出には別の努力が必要でした」


「宿題やってきたか? 」「やったんですけど○○○でした」
笑うモールス信号さんの作品

「宿題やってきたか? 」「やったんですけどそんなすぐ提出する自分に切り替えられませんでした」

バカモンさっさと持ってこい!
やったきたんですけどに続くセリフは「忘れました」になります。そこは前提として。
同じ趣旨のセリフに言い換えるというのがこのお題。
ふたつとも自然な掛け合いとして成立しており、ボケボケしくなっていない。
大喜利とはあくまで「質問と回答」のような関係だと思っているのでまさにお手本のような回答だと思える。


決勝リーグ1回戦 グループE
あだ名が「勇気マン」になった理由
ホーミングさんの作品

社長の名前でオンラインゲームしてる

無さそうで無いラインを攻めている。
「〇〇の名前で」をフォーマットとして考えた時の完璧なチョイスだと思う。
「芸能人やキャラクターの名前は割とありえる」という頭があればあるほど「社長」の異常性が入り込んでくる。
遠い存在として使用している感じは理解できるが、社長はリスク高すぎる。
何の得もないだろ。

あだ名が「勇気マン」になった理由
ンゴさんの作品

宿が決まりかけたとき、駅からのアクセスを指摘した

勇気を振り絞った系なのか、場を読まない言動が周りから見たら勇気マンに見える系なのか、どっちで捉えても面白い。
回答後半部分だけでまた十分成立するが、「決まりかけたとき」の一文で破壊力マシマシ。

あだ名が「勇気マン」になった理由
たきざきさんの作品

女子もいるのに知識だけのバタフライで泳いだ

勝算ないだろ。
こちらも主ボケに対する装飾で破壊力が増している。
「女子もいるのに」が頭につくと設定もある程度思い浮かべることができるし、その前後の様子も広がる。
知識タイプのキャラが「こんなはずでは」となるのはベタではあるが、泳げないバタフライほど面白いものはない。


決勝リーグ1回戦 グループD
料理が嫌いな料理長○○○
魚醤さんの作品

料理が嫌いな料理長が「至高のシフトを作る」とか言ってずっと部屋にいる

もう料理長名乗るなよ。
美味しんぼっぽさのある「至高」というワードのおかげでお題にしっかりとフィットした感じになっている。
いろんな表現がある中できちんと適切なワードを選んでいるあたり回答者のスキルの高さが窺える。
もちろんベースの回答もハイレベル。


決勝リーグ2回戦 グループD
地球が終わるという噂を信じたおばさんの末路
pokopokoさんの作品

おばさんでいさせてくださいと、知事に手紙書いてる


地球が終わるという噂を信じたおばさんの末路
冬嗣さんの作品

おばさんは役立たずのおばさんです、と警察に毎日電話する

1位2位のこの回答、ほぼ同じ回答だがくじさんはどうやらこのタイプのおばさんが好きらしい。
がめつさがなく、謙虚であり、おせっかいであり、ズレた使命感がある。
息子から「いいんだよ黙っとけよ」とか言われる感じ。
なぜ公的機関に走るんだ。


決勝リーグ3回戦 グループD
狭い上、○○○物件
ドクローネさんの作品

狭い上、狭さでは2位の物件

1位ではない。
もうひとつ別のマイナス要素を加えるのではなく、さらに狭さの方を触れていく。
もちろん別のマイナス要素を考える方が回答の幅は広がるし、自身のおもしろを表現しやすい。
別のマイナス要素回答が並ぶ中の狭さいじりは輝いて見えた。
今後マイナス要素を含むお題でのスタンダードを作ってしまったかも。


決勝リーグ3回戦 グループC
初めて相撲を見た人「○○○」
副編集長さんの作品

初めて相撲を見た人「似てるから争うんでしょうね」


初めて相撲を見た人「○○○」
時間さんの作品

初めて相撲を見た人「一人だと恥ずかしいのかな」

そう見えないこともない。共にとてもしっくりくるセリフ。
争うの方は賢そうな口調も相まって面白さが加速する。
恥ずかしいの方は幼さを感じる。かわいい。
発想の持っていき方として前提知識を無にして何がどう見えるか、どうなっているかを考えると良い回答に辿り着きやすい気がする。
今回はお題の文中に「初めて」とあるのでそのように持っていきやすいが、画像お題などで使える考え方だと思う。


準々決勝 グループB
宝くじの高額当選者に配られるハンドブックに書かれていた驚愕の注意点とは
ドクローネさんの作品

金持ちの唯一の仕事は、産地を聞いて深く頷くことです

金持ちの余裕というべきか全て手に入れた後のネクストステージというべきか、産地を聞いて頷いていた人たちにはこういう背景があったのかと思わされる回答。
金持ちっぽい言動としてよくぞ見つけたというチョイス。
無くてもいい「、」の前半で何だろうと思わせて、後半でオトす。画が2枚になる。
「、」が活きてる。


以上になります。
大喜利名人維新ではいろんな企画が進行中です。
次のつぼあげはボケクエ6になると思います。

ガンガン行こうぜ、キングスライム!

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