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アマチュアポートレートカメラマンが美人画を見て思ったこと

はじめに

私については、絵画に関しては全くの素人であり、的外れな思い込みなども多分に含まれている可能性があります。見当違いなどありましたら、どうかお手柔らかにご指摘いただければと思います。

この記事を書こうと思ったきっかけ

先日、下北沢のギャラリーHANAにて開催の「鶴田 一郎 美人画展」に行ってきました。私のようなアラフィフ世代ではノエビア化粧品のCMの美人画イラストを描いていた人というとピンとくるのではと思います。絶妙なBGMの選曲と相まって、スタイリッシュで格好いいCMでよく印象に残っています。

★超重要:タイトルヘッダの画像は鶴田一郎氏の作品とは一切関係ありません★

普段女性を美しく撮る、と言うことを考えているせいで、絵画作品を見ても、ポートレート写真的な分析をついついしてしまいましたが、これが、撮影時に意識するポイントや発想の上で、かなりいいヒントにもなるのではと思い、言語化することにしてみました。

作品別に思ったこと

ブレッシング ピンクドラゴン

つば広帽を被った女性の横顔です。画面に帽子全体を収めず、大胆にカットして、帽子のラインを対角線近くに乗せるようにしています。現実にこう言う状況が作れるのかは検証が必要ですが、楕円のものはカットしてラインとして処理するということもできるのだと感じました。この展示での多くの作品に共通していたのですが、同系色はやはりまとまりやすく印象も強くできると思います。
また、帽子の部分などをみますと、奥行きが圧縮された印象があります。写真で言えば、望遠系レンズで撮ったような印象です。特に横顔の作品でそのような印象を受けました、横顔を美しく撮るのであればやはり望遠レンズが無難なのか、とも思いました。

薔薇と月のアニバーサリー

一見シンメトリーに見える絵画ですが、右上隅と左上隅などを見比べるとわかるのですが、完全なシンメトリーではありません。人の顔も元々シンメトリーではありませんし、自然に見せるために、あえて意図的にそうしているものと思います。
ポートレートでシンメトリーな背景を入れて写真を撮ろうとすることはありますが、あまり精密さにこだわりすぎて表情などもっと大事なものを見失っても仕方ないのかなと思いました。また、この目線の向け方は緑色の瞳と合わせて、非常に印象的です。モデルさんに指示する「引き出し」になると感じました。

クールビューティー

緑の瞳の、写真でいうところのパートカラーが印象的な絵画。
帽子が白く一部輪郭を失う描き方をされており、ハイキーに白飛びさせた写真を彷彿させます。これにより画面を斜めに入る帽子の影が視線を誘導していると感じます。写真でこれができればとてもカッコいい見せ方ができると思いますが、実際にできるのかは検証が必要ですね。

総合的に感じたこと

色々なアングルとアイレベルを感じることができ、かなり意識させられることになりました。(後から考えれば想像に元づく絵なので、最初にこれらを丁寧に決めるのは必然の結果なのですね?)。目線の高さでも、自分の普段の目線の高さか、モデルの目線の高さかで客観と主観の使い分けができるように感じます。
これに加えて、モデルの目線方向の3つ要素の組み合わせだけでかなり全体の印象に影響するのではと気づきました。特に自分の場合、アイレベルについては相当雑なため、もっと敏感に、丁寧に扱っていきたいと思います。
また、小物の色使いや面積比も絵画のように精密に調整すればかなり印象が強くできそうです。

鶴田一郎氏について

※Copilotによる要約、Wikipadiaにて正確性を確認済
鶴田一郎(1954年生まれ)は日本の画家で、独特のタッチで描かれた美人画で知られています⁽¹⁾。彼の作品は、1987年から1998年まで続いたノエビアのCM「コスメティックルネッサンス」シリーズで広く知られるようになりました。また、彼は美人画だけでなく、現代の鶴田流琳派をテーマにした作品や仏画などの大作にも挑戦しています⁽¹⁾⁽²⁾


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