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パースと歪みと圧縮効果の関係(続編)

よろしければ前回、記事も合わせてご参照ください。

https://note.com/kujirano_setaro/n/n67a219b7f7cc

奥行方向のパースによる歪み(視覚との不一致)に対しての検証です。
写真のような簡易的な実験器具を準備しました。

色々雑でツッコミどころ満載ですが、検証はできると思うので許していただければと思います。

これを真上から撮影し、どのように写るか検証します。
カメラから見て奥から順に9cm/7cm/5cm/3cmとなっています。

これを焦点距離を変えながら真上から撮影したのが以下の写真です。

12mm
24mm
28mm
36mm


50mm
70mm

紙の奥行きをずらしているように見えますが、変えているのはレンズの焦点距離であり、紙はずらしていません。

遠近法の関係で実際の径よりも手前は大きく、奥は小さく見えますが、これはレンズが広角なほど強く効き、12mmに至っては手前の3cmの円の方が一つ奥の5cmの円よりも大きく写っています。

逆に焦点距離が長くなるほど(画角が狭くなるほど)9>7>5>3cmの円の大きさの差がはっきりしてくるのがわかると思います。
つまり奥行が詰まってただ紙を重ねただけのような平面に近づきます。

と、ここまで書いて気づいたのですが、この現象を歪みというのであれば、この歪みの正体は、正確に言うなら実は画角のせいではなく被写体とカメラ間の距離のせいです。

カメラと器具間の距離を固定して、ズーミングしてみるとわかります。
スーミングで奥の丸と手前の丸の比率は変化しませんが、カメラを近づけたり離したりすると、手前と奥の比率が変化します。

先の説明と矛盾するような気がしますが、画角を変えるたびに対象の大きさが同じくらいの大きさに写るようにカメラの距離を調節しているため、矛盾はしません。

ここから言えるのは、奥行きに関しては自然な距離感で撮れば自然に写るし、自然な距離感で撮れるレンズを使えばいいということだと考察されます。

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