本は “選ばれなくなった” のか?

世界で一番作家と読者が近い出版社
KuLaScipです。

本が売れない時代、とよく聞きます。

では、
時代の流れの中で、本が選ばれなくなったのか?
それは、”選ばない” という選択された結果なのか?

多分、そんな積極的な理由ではないと思っています。
他の多くの娯楽、趣味、エンターテーメントが ”選ばれている” だけ。
そう思います。

今、様々な娯楽、エンターテーメントが生まれ、選ばれています。
またIT技術の進歩もあり、好きな娯楽、趣味を、簡単にネットで見つけて、上手に気軽に楽しむこともできます。
そんなたくさんの娯楽、エンターテーメントの中で、
娯楽として、趣味として本を” 選ぶ” ことが少なくなった。
それだけのことだと思います。
ただ、これはある意味、一番厳しい状況です。

では、本は他の娯楽、エンターテーメントと比べて何が足りないのか?

もともと本好きな人(コア層とよびます)と、本はあまり読まない層(ライト層とよびます)でも事情は違うでしょう。

そこで今回はライト層について考えてみます。

まず、コスト。
実際、本の価格はそこまで高くありません。
それ以前に、最近は好きなものには、高くてもお金を払う人も多いと思います。

では何が問題なのか?

”お金を払わないと試すことができないこと”
だと思います。
特に実店舗より、ネット購入が増えてきていることを考えると、
この問題は、少し真面目に考えた方が良いと思っています。

例えばSNSや動画配信サービス、マンガなど、
その体験をすることにお金がかかるものは、今の時代、実は少ない。

ただ、マンガのように、1巻を無料で公開し、面白ければ続きを購入してもらうような手法は、本にはあまり合いません。
本は巻数が少ないものが多いので、1巻公開は、すべて無料公開と同じになってしまうからです。

また、ミュージュックビデオをYouTubeで公開するような手法も、あまり本には合いません。本は、1回しか読まない人も多いからです。

しかしながら
触れるハードル、試すハードルを落とし、
その人に、まず体感してもらい、好きになってもらう


ここがとても重要だと思っています。
そして、それに応えられる、良い本を提供すること、です。

ある作家さんがTwitterでこんな発言をしていました。

「読んでいただいたら、作品の面白さが分かってもらえる、しかし、読んでもらうことが高いハードルになっている」

そのためには、様々な問題はありますが
作品の公開は、効果的
だと考えています。
問題はそこの塩梅、落としどころです。
そして
公開のしかた
です。

これから、いろいろ模索しながら
新たなアプローチを生み出していきたいと考えています。
もしこんな我々の考え方に興味を持っていただける方がいらっしゃったら、
ぜひお声をかけてください。

KuLaScip

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?