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CMC Meetup Fukuoka vol.8 に参加してきました



CMC_Meetupとは?



CMC_MEETUPは、コミュニティマーケティングについて考えるコミュニティです。

CMC_Meetup サイトより(https://cmcmeetup.com/)

AWS黎明期にユーザーコミュニティを作ってユーザーを増やしていった小島さんを中心に作られたコミュニティ
コミュニティマーケティングに携わっている方、これからやりたいなと思っている方などなどが集まって、知見を披露し互いに学ぶ場です。

今回は福岡県民なら誰もが知っている企業が取り組むファンマーケティングの話。どれも基調講演クラスでした。

まずはおさらい(小島さん)

  • Sell though the community で想起を促す

  • コミュニティ参加者のレイヤーは3つ。特にリーダーとフォロワーが大切

  • OWWHを設計。会社のobjectiveに基づきコミュニティのobjectiveを設定する。そこからWho/What/Howを設定

  • コンテキストファースト、トラストファースト、アウトプットファースト

CMC_Meetupの最近のトレンドワード

  • CtoC化するマーケティング

  • コミュニティの掛け算

  • コミュニティ(運営)メンバーの新陳代謝


ベンダーからのダイレクトなメッセージは伝わりにくくなってきた。そのため、広告予算を増やしたとしてもCPAだけが上がっていくような状況。
その一方、顧客層からの発信が質・量ともに増大。
発信者と受信者を適切につなげることで、それをさらに増大させることができる。その繋ぎをコミュニティが担う。
コミュニティがあることによって、ベンダーとのフィードバックループが発生し、エンゲージメントが増大される

おすすめ図書:キーパーソン・マーケティング
消費者はインフルエンサーではなく「少し上」の人の意見を聞きたい

(前回の資料より)コミュニティを足すのではなくと企業の各部門の施策を掛け算する。
それにより、顧客獲得・顧客理解・顧客育成と顧客との3つの重要な接点を構築することができる。

運営の新陳代謝も大切。運営に入る人たちの属性は3つあると考えられる

  • アソビ属性

  • シゴト属性

  • ライフワーク属性

それぞれ良し悪しがある。これらの属性の方々がバランスよく配分されるとコミュニティは強くなるのかな。

資さんうどんが挑戦するファンとの向き合い方(佐藤社長)

北九州のソウルフードであり、近年は九州全土に急速展開をして、福岡のソウルフードになってきている資さんうどん。
その資さんうどんが取り組むファンマーケティングのお話です。

資さんうどんといえば、肉ごぼう天うどんとおはぎ。
年間の消費量はやっぱり半端ないです😁

資さんうどんの特徴は、福岡のゆるふわうどんと違い、「しっかり」が特徴。それは、鉄の街北九州だからこその味付けなんですね。

そして、もう一つの特徴は、お客様ファーストであること。
お客様の声を真に大切にし、お客様の喜びを起点に進化を続けてきた。
その結果、100種類といううどん屋さんとは思えない豊富なメニューや、コンビニより早い24時間営業など、資さんうどんは進化を続け、北九州市民から絶大な信頼を積み上げてきた。

そして、北九州から福岡へ。
第一号店の門松店(篠栗町)は、最初福岡(地区)の人には、「味が濃すぎる」「麺が硬い」などと言われ受け入れてもらえなかった。
店員からはお客様の要望に合わせて、福岡の味付けに変えたほうがいいのではないかという声もあったが、創業者の大西章資さんは頑なに北九州の味を守り通した。
その結果、徐々に福岡の街にも浸透していき、今では店舗売上は北九州よりも福岡のほうが上というくらい定着してきた。
進化するモノと守るべきモノをちゃんと見極めていくことが、信頼のブランドを作っていくんだなと思いました。

さらに、福岡から九州へ。九州から全国へ。
8月に岡山、2023年度中に関西へ進出。
拡大していく中で、大切にしていることは「膨張」にならず、真に「成長」したいくこと。成長を続けることで、これまでの濃度を変えずに広げていくことができる。

資さんうどんといえば、資さんファンが多いこと。

https://twitter.com/daihakuriki
https://twitter.com/suzu_sukesan

全店制覇する猛者がいたり、1日2食毎日資さんを食べる人など、熱烈なファンが居るほど。
北九州外に店舗を出したとき、来店のきっかけは、北九州出身の方はや北九州の友達に進められてなどファンの存在はとても大きなモノ。

だからこそ、資さんうどんではそのファンの熱量をさらに高めるコニュニティづくりに着手。
今月、初のファンミーティングを開催予定。
その中で、熱狂的なファンとファン(常連)の違いなどを理解していきたい。

この章まとめ

資さんうどんさんは、徹底的な顧客ファーストであることが、熱狂的なファンを産んでいるんだなということが理解できました。また、もう一つはチャレンジし続けること。今に満足することなく、お客様により良い体験をしてもらうために進化していくことがさらなるファン獲得につながっているんですね。

グッデイ流デジタルとアナログで紡ぐファン施策(柳瀬社長)

グッデイといえばDX!というのが多くの方のイメージではないでしょうか?
そのグッデイがどのようにマーケティング活動をやっているのか紐解いていきます。

グッデイが捉えるファンの粒度は?
ホームセンターは多種多様な商品を取り扱う中からこそ、どのような軸でマーケティングを行っているのか?

柳瀬社長がグッデイに入って最初に取り組んだことは、CM。
福岡の人ならおなじみの「グッデイならできる」のあのCMです。
当初、グッデイって何のお店なのかを理解いただけていなかった。
特にDIYしたい人の第一想起にグッデイが入る必要があり、そのためにCMを制作した。

入社1年目、店舗で働いてときに、色んな目的でお店に来ている方がいることを知り、関心軸で分析する必要があると感じデータ分析をするようになった。
ちなみに、このスライドは先日公開されたChatGPTの新機能に、顧客の購入データを食わせてクラスタ分析したもの。
これをみると、日用品買ってる人は食品や家庭用品も買うんだなとか、ペット用品を買う人はそれだけだなというのがわかる。

ファン施策の中で一番強いのは、やっぱり店舗での施策。
グッデイは店員がみな商品について詳しいので、そこがお客様の信頼につながりリピートを産んでいる。

そして今、力をいれているものの一つがLINE。
LINE会員証を購入時に見せてもらうことでマーケティングにつなげている。
店舗ごとに会員証利用率を可視化し、店舗間競争も促している。

ワークショップコレクション
これは、子どもたちは色んな起業体験をできるイベントで、来場者が3万人を超えるほどの人気イベント。
子どもの頃の体験というものは一生物であり、小さいときにどれだけ接点を作れるかというのは、今後とても大事なことである。
マクドナルドと同じですね。

柳瀬社長は、事業というものは「社会課題の解決」と仰っています。
社会の課題を解決するソリューションを提供するから事業になる。
そのためには、自分たちがもっとお客様のことを知る必要があると。

そのひとつがこのグッデイハウスプロジェクト。
家を一軒買い取り、スタッフが自分たちでリノベするプロジェクト。
これにより、お客様が困っていることを知ることができる。
また、DIYやリノベを通じて、現在問題になっている空き家問題を解決できないか?と考えている。

この章まとめ

グッデイさんは、DX企業で有名ではありますが、アナログなこともとても大切にしていることがわかりました。
アナログとデジタルをハイブリッドでやっているからこそ、福岡でのグッデイ人気を築かれているんですね。
資さんうどんさん同様、従業員がそもそもファンであること。
これはとても重要であるなと感じました。

D2C業界におけるコミュニティの重要性(ペンシル 関さん)

最後は、福岡でデジマを創成期からやっているペンシルさんから関さんの登場です。今回は、D2Cのお話。

D2Cとは、製品をメーカーが直接消費者に販売するビジネスモデル。
それゆえ、消費者と直接的な関係を築くことができ、ブランドへのロイヤリティが高いことが特徴。

直接的な関係を持つからこそ、インサイトをついた、製品やサービスを提供できる。特にニッチな商品との相性が良い。

LCCのようにコストカットして安価なモノでも、FSCのように何でもあるということはないが、顧客のインサイトをつくことでニッチであっても、高い付加価値を提供することができる。

メーカーと消費者が直接コミュニケーションをとるというのがD2Cの本質であり、D2Cブランドそのものがコミュニティであるともいえる。のでは?

D2Cにおける顧客とのコミュニケーションタイプは3つある。

  • ユーザーコミュニティ
    製品についての状況共有などをC2Cで行うことができる場を提供

  • インフルエンサーとファンダム
    インフルエンサーがブランドオーナーとなりファンダムを巻き込んでいく
    D2Cといえば、このイメージが強いです

  • アンバサダー
    ブランドの良さを広めてくれる方を選出
    インフルエンサーのような熱狂はないのかな?

D2Cにおける、課題と今後の展望

  • コロナ禍の揺り戻し・オンライン体験の増加
    D2Cはこれまでデジタルを中心に広がってきたが、コロナが収束し、ポップアップやリアルコミュニティイベントなどの実体験の価値が高まっている

  • ライブ性・同時性コミュニケーション
    ライブコマースなどの同時性コミュニケーションの価値も高まってきている。これは、リスクを嫌う大手が苦手な分野なのでチャンスあり

  • 上記とスケール性・持続性の両立
    これらを質を落とさずに、スケールさせ、持続させていくのか。

この章のまとめ

D2Cについては、あまり知らなかったので今回とても学ぶことが多かったです。商品を流通コストをカットして安く提供するではないことがD2Cではないことが理解できました。
また、顧客と直接対話するからこそ、コミュニティや口コミの重要性がさらに高まりますね。

まとめ

今回は、福岡を代表するB2C企業のファンマーケティングの話を代表自ら語っていただけるという大変貴重な会でした。
自分もデジタルばかりでリアルな接点を持ったファンマーケティングはちょっとしかやっていなかったので、とても学びが多かったです。

次こそはLTやろうかな。。

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