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マイノリティになること

私はマイノリティになることを怖がるよくいる女の子だった。

いい成績をとれば褒められたし、短距離走で1番になったらみんなに羨ましがられた。1番であることが常に正義だと思っていた。

高校に入ってから1番になることの難しさに気付いた。成績は学年で真ん中より上くらいになったし友達と群れるのが苦手で決まったグループにも属していなかった。

理想からどんどん離れていく”自分”に嫌気がさした。自分が嫌いな自分を誤魔化すように恋愛に没頭した。

それでも”あるべき”姿に染まれない自分が苦しかった。
「生まれたくて生まれてきたわけじゃない」と叫ぶ私に母はお手上げだった。

友達の前では明るく自信ありげに振る舞うが、心の中では自分に対して懐疑的な目を持つようなった。自分のできないことばかりが気になり、保身に精一杯で周りを見ることができなくなった。

中学受験は成功した。バレー部のキャプテンになった。いつも体育委員をしてクラスでは目立つ存在だった。
大学受験でも希望していた大学に合格できた。キラキラしたテニスサークルでは幹部として権力も持った。多くの人を取りまとめる経験もした。

周りから見ると順風満帆に見える経歴かもしれない。そう言われることも多かった。

でも自分は何も満たされなかった。

それは人に認められることでしか自分を認めることができない弱さを克服することができなかったからだろう。

どう思われるかが気になって仕方がなかった。人に好かれる方法を考えては空回った。

いつだろう。気づけば人にどう思われるかがそれほど気にならなくなった。あらゆるレッテルが自分を苦しめる度合いが小さくなった。自分で考えたことを話せば受け入れてくれる人が増えた。

いつからか私はマイノリティに憧れるようになった。自分の道を自分で選んで生きている人は輝いて見えた。世間的にどう見られるかは関係ない。私が幸せな道を私は生きたいのだ。

考えて考えて考えまくった末に死にたいと思ったことも何度もある。でも今私が発する言葉に涙を流してくれる人がいる。メモをとってくれる友人がいる。

ちっぽけな命かもしれないが、私はすべての人間が幸せになる可能性を持っていると信じている。マイノリティになったっていいじゃないか。自分が今やりたいことを全力で欲張ってやってみよう。

いつ死んだって後悔しない、そんな人生を私は生きたい。

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