見出し画像

悪人はいつも、自分が悪事を働いても良い理由を探している

クマですよろしくおねがいします。ちょっと言いたいことがあってnoteに登録しました。以後お見知りおきを。


トロルを知っていますか?

さっそくですが、オンラインゲームには『トロル』と呼ばれる人たちがいます。トロル(Troll)とは本来の意味は、北欧などでイタズラをする妖精などのことを意味しますが、オンラインゲーム上では「迷惑行為を繰り返す人」のことを指すスラングとなります。

例えば、対戦ゲームでわざと敵を攻撃をしない人や、わざと味方を回復しない人などがそれにあたります。そしてそれらの行為を『トロル行為』と呼びます。現実世界においては、「無気力試合」がニュアンス的には近いかもしれません。

トロル行為を受けた際、なぜそのようなことをするのか理由を尋ねると、彼らは口をそろえてこう言います。「味方がゴミすぎてやってらんねー」と。つまり彼らは、味方のプレイヤーが活躍できないことを理由に、トロル行為をしていると言うのです。そして、一度でもゴミ認定したプレイヤーを見つけると、次の試合から彼らは同じチームに所属しただけでトロル行為を続けるようになります。

プレイヤーも操作しているのは生身の知的生命体。調子の良い時もあれば悪い時もあります。しかし彼らはそのような調子の波は認めず、一度でもゴミ認定すればもう挽回の余地は認めないのです。これは裏を返せば「プレイヤーの腕前をどこかで線引きし、その基準を一度でも満たさなかった場合はトロル行為を始め、認定後は一切情報は更新されることはない」という彼らなりの基準があるように見えます。

ところでここまで読んで、読者のあなた自身ははたしてこのような『トロル行為』を現実世界でしたいと思ったことはあるでしょうか?例えば、同僚の仕事のペースが遅いからといって同僚の仕事の邪魔をしたり、友達の足が遅いからといってわざと足を蹴って転ばせたり。あるいは、これらの行為を自身が受けたり、目撃したとかでもかまいません。

そんな経験のある方、いらっしゃいますか?いませんよね。普通いません。そう、現実世界にトロルはいないのです!いたとしても彼らは妖精のように非常にレアな存在なのです。トロル行為をしない私たちの方が普通で、彼らの方が異常なのです。


妖精がイタズラをするのに理由は必要ない

すると、なぜトロル行為をするのかという答えが見えてきます。トロル行為を受けている側が正常な人間なのだと仮定すれば、被トロル側に理由があるという根拠は一切なくなり、ゲームプレイにおける腕前が判定基準にあるとする前提すら覆ります。

そうなるともはや、「なぜ彼らはトロル行為を繰り返すのか?」という理由に言及する意味はありません。彼らは最初から『悪意ありき』で存在しており、その自分を正当化するために理由を言っているにすぎません。つまり、『彼らは何か理由があってトロルをするわけじゃない、自分がトロルをしてもいい理由を常に探している』ということです。ここでタイトルに繋がるわけです。妖精が人を不幸にするのに理由なんかあるわけがないんです。

しかし所詮は生身の人間であり、オンラインゲームにおいてはいちプレイヤーに過ぎません。理由を説明することもなくひたすらに悪事を繰り返すだけでは、運営会社に通報されてアカウントが無効化されます。そこで通報されないために、彼らはいちいち「自分がトロルをせざるをえなかった正当性」について言い訳を始めるわけです。恥ずかしいですね!トロルが言い訳を始めたら、ダサい彼らを嘲笑って差し上げましょう。


非難を真に受けてしまう人たちもいる

ところが、です。そんな彼らの下手な言い訳を真に受けてしまう人たちがたまにいます。とても善良な心を持っているのだと思います。常に自分が悪いと思ってしまう大変謙虚な人たちとも言えます。相手を疑うことなく、非難を真摯に受け止めてしまい、責任を感じてしまうのでしょう。

その結果、楽しんでいたはずのオンラインゲームが苦痛となり、ゲームを止めてしまうまで追い詰められてしまうのです。ゲーム内だけでなく現実にも影響を及ぼすほど落ち込む人もいるでしょう。

あの人すごく怒ってたな、自分がゲームをプレイすることで他人に迷惑をかけた、またやったらまた迷惑をかけるかもしれない、もうログインできない、もう死にたい。自責の念に駆られ、ゲームを止めてしまう人がいるのは本当に残念に思います。


トロルを見たこと、本当にない?

ところで、ここまでトロルについて言っていましたが、ぶっちゃけ、ここからが本当に言いたいことです。先ほど現実世界でトロルを見たことがあるかどうか聞きましたが、本当に見たことありませんか? 同じような事例、ありますよね?

それは『いじめ問題』。彼らは被害者に対してキモいウザい臭いだのと理由を付けて被害者を責めます。この加害者こそが、現実世界に潜むトロルです。自分の主観に基づく認定基準を勝手に設け、それに満たない人に対してひたすら迷惑行為を続けるのですから、まさにトロルです。そしていじめの被害者は自責の念に駆られ、最悪自殺まで選んでしまうのですから、このトロル問題といじめ問題は根源が同じと言っても過言ではありません。

そして彼ら加害者はトロルと同じく、「自分が誰かをいじめて良い理由」を常に探しているだけなのです。そこに偶然、被害者がいて、キモいだのウザいだのと理由を後付けしたに過ぎないわけです。しかも自分中心の主観なものだから、自分自身さえその認定基準を満たしていない場合も往々にしてあります。

だから彼らが言っている「いじめている理由」なんて、まともに取り合う必要は一切ないんです。100%完全に加害者側が悪という事実以外に何も存在していません。なんなら、そこら中にいる大人に聞いてみてください。警察官や弁護士に聞いてみたっていい。全員が全員、100%確実にいじめをしている側が悪と答えます。仮にもし万が一にも「いじめられている側にも……」なんて言い出す奴がいたら、クマがそいつを大炎上させて社会的に抹殺して差し上げますので、実質0%です。


自分は中学生のときにいじめに会っていました

わたくしクマも、中学生のときにいじめにあっていました。うちが母子家庭で貧しいことも知れ渡っていたので金品の要求はありませんでしたが、日常茶飯事で暴力を振るわれました。彼らは「マザコンだから」という理由で殴っていたそうです。

学校では当時、住所と保護者名の書かれた名簿が全員に配布されていたのですが、幼いころに両親が離婚していて、うちだけ保護者名が母親の名前だったんです。他の人はほぼ全員父親の名前が書かれていました。それだけを根拠にクマをマザコンだと決めつけ、その決めつけを根拠に彼らは私に暴力をふるっていたのです。

クマに改善の余地、ありますか?彼らに正当性がありますか?それでもいじめられている当時は、離婚した両親を恨みました。離婚さえしていなければいじめられることもなかったのに、と。

違うんです。彼らはもしうちが母子家庭でなければ、また違う理由を付けていじめをしていたんです。それこそウザいキモいという抽象的なものでさえ、彼らには理由となりえたわけです。ただ、男性名のリストの中に女性の名前があった、それだけ。何の根拠にもならないものが、彼らの唯一の拠り所だったわけです。結局彼らは最初から誰かに対して暴力行為をしても良い理由を探していて、そこに自分がいたというだけなんです。


いじめは自分を責める必要は一切ない!

もしあなたが今いじめに会っていて、彼らが何か理由を言っていたとしても、あなたは決してそれを改善しようなどと思ってはいけません。一切応じる必要はありません。先ほども言ったように、すべての因果関係において加害者側だけが100%完全に悪なんです。いじめをやめてもらうために自分が改善する必要も余地も一切ありません。

彼らは何か理由があってトロルをするわけじゃない、自分がトロルをしてもいい理由を常に探している

このことを絶対に忘れないでください。加害者は何か自分に対して気に食わないことがあったからいじめをしているんじゃないんです。それっぽい理由を適当に拾ってきただけで、そこに何一つ意味なんてないんです。薄っぺらい浅はかな動機しかないんです。あなたは自分を責める必要は一切ありません。悪人は常に、自分が悪事を働いても良い理由を探しているんです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?