アリスのクッキーパーティーのデザイナーズノート

◆1つ目のコンセプトとして。

今回はイラスト、デザインを夏芽みくさん(@mikuchocojam)にお願いする。と言うことで、コンセプトも夏芽みくさんのイラストに合うものにしようと考えました。
 僕は、ゲームを作るときに、面白いギミックから考えることが多く、それに伴ってデザインのアイデアを考えていたのですが、今回は最初からデザインの方向性が決まっていることに面白く思いました。

夏芽みくさんのイラストを言うと、ロリータやフェアリーな感じで最近のカードイラストでは見ないタイプだと思います。
 彼女はゲーム向きのイラストや幻想的なイラストも描けるのですが、一番魅力のある絵を描いてもらおうと思いました。

夏芽みくイラスト「ロリポップ」

アリスは、イラストをお願いしてすぐに出たアイデアです。
イラストのイメージと、アリス自体の物語の多さがゲームにし易いと思いました。

◆2つ目のコンセプト

今回、もうひとつのコンセプトとして。
カードの枚数の制限と、種類の制限。

イラストをお願いするにしても、10種も20種も別のイラストをお願いするのは大変なので、できるだけ少なく。それでも、できるだけガードの幅として機能するように、色替えを選択しています。

 カードの枚数や、種類の制限があるとゲーム自体面白くなくなるんじゃないかと思いたくなるのですが、制限があるからこそ面白くなるモノ。スパイスになるモノがあると思います。

最近の同人ゲーム界隈でも、人狼やラブレターなど少ない枚数のミニマムゲームが流行りだと思います。
日本人は、昔から機械にしろ、ルールにしろコンパクトにするのが得意ですし、個人的にもコンパクトなゲームばかり考えています。

◆ルール。

できるだけシンプルでかつ、読み合いがあるようなものを作ろうと思いました。
 カードの枚数は3か4の倍数、12か16枚。3人に手札で配りきっても4枚です。
 最初は、元々あったオイチョカブのミニマム化。目指す点数が9ではなく、その半分の4や5ぐらいに設定して・・・と言うようなアイデアで進めていたのですが、個人的に点数計算になにかを持ってくるのが嫌なので、このアイデアは難しく。考えている途中で、トランプでできてしまうことに気付き。トランプは偉大だと思いながら没になりました。

そのあと、数字を重ねて、ある数を超えないようにするバーストゲームなども考えたり・・・で、今のアイデアに行き着きました。
 カードの種類。1カラーで4種類と言う種類の少なさを利用して、色でカードのないようを読み合いして、合計値を予測する。裏面にも表面にも同じカラーを表示する必要があるので、トランプでは表現できません。
 そのアイデアを思いついた時に、アリス達がティーパーティーで、クッキーの取り合いをする。と言うデザイン部分のアイデアもついて来ました。

今回、特殊カードなども考えてたのですが(×2とか順番が飛ぶ、入れ替わるなど)意外にも今のままでも読みを考えるのが結構複雑だったので(単純に僕が苦手なのかも)今回は入れていません。好評なら拡張なども考えてみるのも楽しそうです。

◆さいごに。

今回のゲームはイラストデザインだけも楽しいものだと思います。
 ゲームマーケット2015神戸では、ディスプレイで大きめにカードのイラストを置こうと思うのでよければ近くで見ていただきたいです。

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