見出し画像

「犬猫の殺処分をなくす」 NPO法人ピーサポネット設立者 藤野 善孝さん

犬猫のシェルターラブポチ信託という仕組みで、犬猫の殺処分をなくすムーブメントをつくる、藤野 善孝さんのお話をお伺いしました。

藤野 善孝さんプロフィール
出身地:福岡市
活動地域:全国(メインは福岡県内)
経歴:1997年大学卒業、地場最大手の印刷会社に入社。29歳で最年少管理職として部下の育成に従事。2009年に某外資系企業に誘われて悩んだ末に、心機一転、転職を決断。2016年冬に『ラプポチ信託』の原型を思いつき、2017年夏に自分のライフワークとして『ラプポチ信託』の普及を決断。同年11月1日にNPO法人ピーサポネットを設立。その後『認定』取得の為に奔走し、2019年8月に『認定』を取得。2019年10月から本格的に『ラプポチ信託』の普及を開始。今に至る。
現在の職業および活動:某外資系企業・NPO法人ピーサポネットに於いて、相続とペットに関する問題解決をする活動をしている。
座右の銘:世の中の不便を想像し、世の中の便利を創造する!

「犬猫の殺処分をなくしたい」

Q1.藤野 善孝さん(以下、藤野 敬称略)はどのような夢やビジョンをお持ちですか?

藤野 犬猫の殺処分をなくしたいです。まずは福岡市内近郊で、保護犬・保護猫のシェルターをつくり、地域の人や子供達、犬好き猫好きの人、そしてお年寄りも癒されるような空間づくりをしたいです。一つ具現化したら過疎地に展開し、人を呼び込み地域をどんどん元気にしたいです。

もう一つ並列で進めているのが、「ラブポチ信託」と言う仕組みです。ラブポチ信託とは、飼主の生命保険を利用して、飼主亡き後のペットの飼育費を捻出したり、飼主の遺産を遺されたペットの飼育費に充てるような遺言書を作成したりする日本初の仕組みです。将来的には、車を買ったら任意保険に入るように、ペットを飼ったらラブポチ信託に加入しないといけないというぐらいなればいいなぁと思っています。

なぜ、犬猫の殺処分や動物虐待が起こるかというと、飼い主がその日の気分やファッション感覚で犬猫を安易に飼ってしまい、飼っていく中で相性が合わず、貰い先もない場合、捨て犬・捨て猫になり、愛護精神のあるボランティア団体が預かります。ただ、ボランティア団体は収益性も無く運営するためにボランティアスタッフがパートやアルバイトしながら団体を運営しているので、疲弊してしまうんですね。

今のペット業界は、蛇口から水が出っぱなしで受け皿が無い構造になってしまっているので、我々は蛇口を閉める役割をしたいと思っています。

「ラブポチ信託」に入ることで、命に対して責任を持ってもらい、時間をかけてでも子供達にも命の大切さを伝え、世の中を変えるムーブメントを起こしたいです。

画像1

「資格制度と保護犬保護猫シェルターにて」

Q2.その夢やビジョンを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

藤野 ラブポチ信託という仕組みを日本全国に広めるため、「一般社団法人日本ペットトラスト協会」を立ち上げ、「ペット相続士」と言う資格を全国で3000人に取得してもらおうと思っています。

そして、まずは福岡で保護犬保護猫シェルターをつくり、そこで安定的な収益性をつくったらあとは全国に広める。行政から声がかかるぐらいになっておきたい。政治家や業界の団体が動くまでとなると、10年〜20年くらいはかかると思います。様々な関係団体との信頼関係を大事にしながら、日本国内でムーブメントを起こしていきたいです。

「いつもお客様目線で」

Q3.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

藤野 いつもお客様目線で仕事をしていますね。自分の都合でお客様へ提案は絶対にせず、気持ちを100パーセントお客様に向けることを大切にしています。僕は不器用で嘘がつけないので、自己都合は気持ち悪くなるんですね。嘘は嘘に上塗りをしないといけないので、嫌なものは嫌、良いものは良いで、シンプル イズ ザ ベストで行きたいです。

子供の頃から相手の気持ちを大切にし、人が嫌がることはしない事が基本です。お天道様が必ず見ているので。僕らの世代はゴレンジャー世代で、正義が悪を退治する格好良い生き方をしたいですね。ようは格好つけたいんですね笑。そして僕の正義は成果をあげることなので、まず行動することが正義だと思っています。

「問題を解決したい」

Q4.「犬猫の殺処分をなくしたい」という、夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

藤野 今考えるとすべての出会いが必然だったと思っています。高校の頃、何をしたいのか分からず、大学に入り先輩は就活をしているけど、自分は何をしたいのかがわからないんですね。

親父が市役所の職員だったので「公務員の試験を受けろ」と言われ、それでもいいかなと、セカンドスクールに通いましたが、「この人たちと仲良くなれない。僕には無理だ」と思い、試験は受けても結果を見に行かない始末でした。

結局、何をしたら良いか分からないまま、大学3年のサークルが終わった後、大学の卒業アルバムをつくる団体に先輩から誘われました。卒業アルバムを作成しながら、カメラの楽しさ・編集する楽しさ・コピーライトの楽しさを知り、その影響が大きく、印刷会社に就職をしました。入社式で役員から「会社にぶら下がると思うなよ。自分で独立しろよ。」と言われ、「やめてもいいんだ」と衝撃を受け、そのおかげで好き勝手に仕事をやりました。

僕が30歳ぐらいの時、「社内起業家」の募集があり事業計画書を書きました。社長からはとても褒められたのですが、残念ながら社外の方の企画が通り具現化しませんでした。その頃から、何か新しい事業をしたいと思うようになり、退社まで毎年、新規事業の事業計画書を出し続けました。

外資系企業から声がかかり、事業資金を稼ぐために3〜5年ぐらい働こうと思いましたが、初めて契約してくれた人から「辞めんでね」と言われ、長く続けたいと思うようになりました。外資系企業では相続や信託の事を学び、同じ頃、某テレビ番組で殺処分ゼロプロジェクトをやっていて、殺処分に関心を持ったんですね。テレビで情報を知りながら、「こんな酷いことがあるんだ」「殺処分の社会問題を解決したい」と思ったことを今でも覚えています。

僕のビジネスの背景には「世の中の問題を解決したい」「不便を便利にしたい」と言う想いが根っこにあります。

ピーサポネットのPは、ペットのPでもありますが、パーソンのPでもあります。この仕組みはペットの為だけではなく、高齢者や人間の幸せのための仕組みでもあります。

画像2

「”ありがとう”と言われる喜び」

Q5.「問題を解決したい」という、発見や出会いの背景には何があったのですか?

藤野 僕は「ありがとう」「助かった」と言われたいんですね。外資系企業に入り、桁の違うお金を手にしましたが、お金儲けだけでは長続きしないことがわかりました。お金を持っても不安がよぎるのです。

だけど「ありがとう」の言葉には、全く不安はなく100パーセントの気持ちで受け取れるんですね。ラブポチ信託の仕組みを世の中に発表したら喜ぶ人がいるので、そう思うととてもワクワクしました。

僕は、自分が考え生み出した事業が、自分の子供のように可愛いです。人生をかけてやりたいものと出会いました。それが本当に幸せです。

苦しみや暗さも周りに影響します。だからこそ、明るくしていたいですね。困った人を助けて「ありがとう」と言われる喜びや幸せの連鎖は無限大に広がると思います。その連鎖を広げていきたいですね。

記者 子供の頃からの正義のヒーローのような純粋な心から、みんなの問題解決に向かう夢を持っていらっしゃることにとても感動しました!命を大切に、動物も人も大切にするムーブメントの広がりを心から応援しています。貴重なお話をありがとうございました!

********************************************************************

藤野 善孝さんの活動、連絡については、こちらから
↓↓

画像3

【編集後記】インタビューの記者を担当した熊倉と清水です。

藤野さんのお話をお聞きし、今の情報化社会で人間ひとりひとりが孤独になりやすい時代だからこそ、人も動物も、お互いに尊重し合い、思いやれるような関係性や社会がとても大切だと思いました。藤野さんはまさに安心をつくっていくヒーローのようでした^^これからのご活躍を心から応援しています。

貴重なお話を、本当にありがとうございました!

***************************************************************************

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?