「四週間」という単位

TV局は四週間分の放送予定を所轄官庁である総務省に提出する義務があります。予定に無かった番組を放送する際、それは「特別番組」と呼ばれます。事件、事故・災害等が起きた時に放送される事が多いですね。
その他には、やむを得ない事情でレギュラー番組が放送できなくなった際、差し替えコンテンツとして特別番組が放送される場合があります。
一例として、フジテレビ系列で1990年~1993年に放送された「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば」は、収録中に人身事故が発生して打ち切りが決定し、野球のナイター中継、特別番組、Jリーグ中継、特別番組の再放送、の四週を挟んで新番組の放送が始まっています。

(興味のある方は「発掘!あるある大事典」や「ダウンタウンのごっつええ感じ」等の急遽放送が打ち切られた番組についても調べてみて下さい。それにしてもフジ系列はトラブルが多いな…)

番組は消耗品であり、電波に乗った時点で「使用済み」となるので、四週分のストックが貯まれば、次の四週分を撮影して編集・整音等の準備に取りかかり、さらに次の四週分の内容について打ち合わせておく必要があります。
四×三=十二、これに新番組の制作が遅れた際の予備(意外に多いらしい)として一週足した十三週を「1クール」と呼びます。
近年のTVドラマは1クールで全11話となる構成が多いのですが、これは出演者・スタッフの拘束期間によって契約料が変わってくるので、(裏番組に出演してはいけない、という制約も発生します)話数を切り詰めている為です。TV局が春・秋の改変期にクイズ大会のようなスペシャルを放送するのは、実は新番組の放送開始の日程調整の為だったりします。

さて、今回の記事を書いたキッカケなんですが、今年(2022年)の二月に始まった「デリシャスパーティ♡プリキュア」が、東映アニメーションのシステムがハッキングされて番組制作がストップしてしまったのですよ。
公式発表で再放送が一回、劇場映画を三回に分割放送して四週間休止するとアナウンスされたのですが、さらにもう一週再放送があってどうなることかと思っていたら、やっと第六話を視聴する事ができました。よかった~。

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