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ひさしぶりの審議会~平成29年第1回行政改革推進委員会~ (愛川町日記 2017年7月5日より転載)

平成29年第1回行政改革推進委員会

開催日:7月3日(月)9時30分
担当課:行政推進課


お久しぶりです。



ほんと。
お久しぶりです。

いつ以来でしょう。
「審議会傍聴」

ちょっとこの日記をさかのぼりますと。

・・・・
・・・2016年6月の「平成28年度第1回社会教育委員会議」傍聴以来!?。

一年も間があいたかぁ~
「愛川町の審議会」傍聴マニアを名乗る資格がないな。

今後はできるだけ果敢にいかないと。

この日は久しぶりのお休みだったので、時間が合う審議会をみつけて傍聴。

まあ、あいかわらず「傍聴受付」がドタバタ。

この感じ懐かしい・・・。

ああ。本当に久しぶりなんだな「傍聴」。

でも、久しぶりなんで、楽しみ。


なんだけど。

今回が「第1回」審議会。

なので、今回は「委員の任命状」「議長・副議長選出」や「自己紹介」などでスタート。

審議会の初回って意外と静かで見どころないんだよな。


行政改革推進委員会?




そもそも今回の審議会「行政改革推進委員会」とは?

「社会経済情勢の変化に対応した簡素で効率的な行財政運営の推進を図るため、必要な事項の調査・審議をします。」
(愛川町役場ホームページより)

これが審議会の設置目的。

まあ、平たく言えば「第三者チェック機関として設置しました」となります。
あくまで「チェック」(外部評価)。つまり「助言」。最終的にやるかやらないかは「行政の方々」

でも、この委員会が一方的に見るのではなく、行政側から「この事業はどうだろう?」と委員会へ外部評価を要請することも有るようです。

そういうところを見るとこの委員会はある程度の力と影響力を持つのかな、と邪推しますね。

ここでもうひとつの「キーワード」

「行政改革大綱第6次改訂版」も触れておかないといけません。

詳しくはこちらのPDFをご覧あれ。

重要な取り組み項目として
①協働のまちづくりの推進
②経営感覚に基づく行財政運営の推進
③公共施設のあり方の見直し

がありまして。それぞれを実行していくために「改善項目」が26項目あります。これらを5年間かけて改善していくのが大まかな内容。
ちなみに。この「第6次」から5年になりました。その前までは3年計画でしたが、昨今のまちづくりは長い期間で見ていくものが多いので2年延長となったようです。
それら改善点が「うまく進んでいるのか」「他にもやることがあるのではないか」などを横から見ていくのがこの審議会「行政改革推進委員会」です。



今回は平成29年度の初回なので、今後の審議会の運営やスケジュールの確認が主に。
実際に町の担当課を呼び、事業や取り組みについて意見を聞く次回の「平成29年度行政評価制度外部評価」から本格的に動き出す感じです。この「平成29年度行政評価制度外部評価」も傍聴できます。時間はほぼ丸一日かかる長丁場の審議会ですが。



「数字を減らすこと」とは



とまあ、こちらの「行政改革推進委員会」は何事もなく終わりました。
今回は大きな見どころもなく、審議会の魅力である「ノーガードの喧々諤々」もなく。

でも。
ちょっと気になる点が。

「平成28年度行政評価制度外部評価結果及び町の検討結果について」

この議題です。どちらかとういうと今回の審議会ではメインの議題ではないです。
要するに、昨年度の実績です。

この中でいくつか。



愛川町ではこれまで、紙おむつ等を毎月1回自宅へ配送する「愛川町子育て支援おむつ等支給事業」を行っていましたが、利用者からは購入できる対象商品の拡大を求める声が多く、新たな制度として助成券事業「愛川町子育て応援赤ちゃん育児用品購入助成券」を開始しました。

もう少し詳しく見てみると

< 交付の対象は2016年4月1日以降に生まれた1歳未満の子どもがいる町内の世帯(町税の未納がないこと)で、4万2千円分の助成券が交付される。3500円券の12枚つづりで、町外からの転入の場合は転入から申請期限までの月数×1枚の助成券が交付されるという。申請の期限は、子どもが満1歳になる誕生日の前日までに、子育て支援課へ申し込む。

 助成券は町内のドラッグストア5店舗で使用できる。購入できるのは粉ミルク、紙おむつ、おしりふき用ウェットティッシュなど。>

です。この「愛川町子育て支援おむつ等支給事業」が「愛川町子育て応援赤ちゃん育児用品購入助成券」に変わったこともこの行政改革推進委員会の外部評価です。(繰り返しになりますが、行政改革推進委員会には決定権はなく、あくまで外部評価を行ったということです)

実は、この外部評価は細部にわたり、添付のPDFにある項目よりもより深く細かな項目に細分化され外部評価しているようです。
上記の助成券もそうですが、「猿除けのためのロケット花火発射台設置費」などもあり、細かければ細かいほど、毛細血管の様に町民生活に直結し、影響していくということです。
現に「愛川町子育て支援おむつ等支給事業」だと紙おむつを家に届けてくれますが、「愛川町子育て応援赤ちゃん育児用品購入助成券」だと1歳の幼児をつれてお店に行かなくてはいけない。そのいつの間にかの内容変更が町民生活どのような影響を与えるのでしょうか?

このように細かな支援までも見直し
平成28年度の外部評価により約6300万円の予算が節約できたそうです。
愛川町の予算規模からみるとこの金額はかなり大きいです。

その約6300万円のうち、実に3分の1にあたる約2400万円の削減となったものがあります。



「中津・半原出張所の廃止」

僕は行政の住民サービスは地域の濃淡なく全町民が平等に受けれるものだと思います。

どう見ても、老朽化や効率化などを天秤にかければこの結果は正しく、現に約2400万円が削減されています。

僕も気になることですので、もう少し見ていきましょう。

町では、出張所施設の老朽化や出張所の利用状況等を踏まえ、現在の半原・中津出張所を平成29年9月29日(金曜日)で廃止し、10月1日(日曜日)から次の事務を引き続き半原・中津公民館内で行います。

ですが、全部が全部公民館で行われるのではなく

1.戸籍謄抄本、住民票の写し、印鑑登録証明書、身分証明書などの交付
 ※10月1日(日曜日)は予め電話予約された方のみ交付します。
2.高額療養費支給申請書の受付
3.粗大ゴミ収集処理券の販売
4.肺がん検診の検体回収
5.長寿夫妻祝金交付申請受付の取次ぎ
6.生活保護の医療券発行

の6つが出張所から公民館へ「移譲」されます。

しかし、住民異動届(転居・転出など)や戸籍届出(婚姻届・出生届など)は、半原・中津公民館ではお取り扱いがありません。
住民異動届や戸籍届出は、愛川町役場での手続きになります。

中津出張所は今はマルエツのそばですが、今後は中津交差点近くの中津公民館へ
半原出張所に至っては、馬渡橋近くから、日向橋近くの半原公民館へ。
そこでダメなら役場まで

つまり。
変わります。「人の流れ」が。
これは愛川町にとって意外に大きな決断です。

そして、公民館業務は新たに増えます。
出張所が廃止になったので、行政サービスの窓口が一つ減り、その分、他への負担が増加します。
今の業務に携わる人数でいいのか?

この「廃止」に関して、「外部評価」が行われています。

様々な疑問があります。
住民説明会はすでに終了しています。
なぜか議事録が見当たりません。

つまり、現時点ではどのような「外部評価」が行われたかわかりません。
多分、僕がいま抱える疑問も「外部評価」の中で出たのかもしれません。
この時、行政ではない第3者がどのように判断したか「外部評価」は気になります

が、今となってはあまり関係ないかもしれませんね。

両出張所が廃止になれば住民へのサービスに洞ができる。
というのは、だれが見ても明白です
しかし、その洞を看過しても、廃止する事を決定したのは、しっかりとした議論のやり取りがあったのでしょう。

もうひとつ。



経常的事務経費の削減とは「事務用品の購入」や「物品のリース見直し」などです。
これによりさきほどの「中津出張所・半原出張所の廃止」よりも1000万ほど多い金額が削減されました

といことは、「今まで無駄遣いが多い」ということ。
なぜこんなに多かったのか?
664項目から158項目を削除・見直しをし、平均で1項目20万円ほど削減したということですが
やっぱり多い。
「行政改革推進委員会」の意義である「簡素で効率的な行財政運営の推進を図る」では十分に効果を得たわけですが
じゃあ、今の今までこれらの膨大な無駄な運用となっていた項目に「削減や見直し」の予定がなかったのか不思議です。

ぜひ細かな資料を見てみたいですね。


この「行政改革推進委員会」には決定権はなく、すでに行政で行われている事へ、または今後行われていくことへの「アドバイス機関」です。ここまで見ると十分にその機能を果たしていると思います。

しかし、できれば、外部評価を起因して起きた事、例えば「中津出張所や半原出張所の廃止」「愛川町子育て応援赤ちゃん育児用品購入助成券」などが、町にどのような影響を与えたのかまで評価してほしい。
「中津出張所や半原出張所の廃止」で人々の生活に不便は生じなかっただろうか?
「愛川町子育て応援赤ちゃん育児用品購入助成券」の使える物品はこのままでいいのか?
2年後、3年後の事業結果をもう一度「外部評価」をし、果たしてその時の「選択」は賢かったのか、まで判断をすることは必要です。
たくさんの項目があり、なかなかそこまでの追い駆けは難しいでしょうが。

「予算」は大きく削減されました。
数字上はそうです。
数字は記号としては、情報の表現性は強いですが、そこに内包された情報量は少ないです。
「削減された予算」というあまりに強いインパクトの陰に隠れつつある「町へ与える影響」
「数字がマイナスだからバンザイ」ではなく、「町にどれだけプラス」を与えたか。
「外部評価」があくまで町民生活の目線から長期中期的に評価されるのを期待しています。

この審議会は町民生活に直結する事柄の多くが俎上にあがります。
ここからはメインである「平成29年度行政評価制度外部評価」が行えなわれます。
だからこそ、傍聴してもらいたい審議会です。

時間は少し長いですが。

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