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後ろから導くリーダーシップ~まずは自らを導くために

リーダーシップ、と聞くと「いやいや自分はそんな柄じゃないから」とおっしゃる方が多いが、実はリーダーシップとは必ずしも「引っ張る」ということではなく「導く」ものだということが、歳をとるにつれだんだんわかってきた。その決定的な違いは、「引っ張る」方はチームの前に立つが「導く」方は、チームのどの場所にいても良いということ、つまり、後ろから支えたり、脇から声がけしたりといったことでリーダーシップを発揮できる、ということである。シェアドリーダーシップという言い方もあるようだ。

すなわち、先頭に立って「進め」と旗を降るということが性格的には合っていない人でも、それぞれの個性を生かしたリーダーシップの発揮の仕方がある、ということである。また、必ずしもリーダーが一人である必要はなく、全員がリーダーとなっても良い。同じ高みを目指し、同じ方向を向いて進むためには、先頭だけが張り切っても、最後尾だけが構えていても全員が頂上にたどり着けない。

そうしたタイプを含めてリーダーシップというものに求められることとしては、まずはそもそも自分自身を導けるのか、ということであろう。

生きるということは、常に自分を未来に向けて歩ませているということである。もちろん時には疲れて立ち止まったり、むしろ後ずさったりすることもあるだろう。それでも多くの人は、歯を食い縛り、朝目覚めたらその日一日を生き抜くために、未来に自分を向けて前に進もうとする。

目覚めたら即、人は「考える」ということをすると思う。あと5分寝ようか、いやいや今起きてしまおうか。そんなような決定から始まり、一日を終えるまでに一体「決める」ということを何百回繰り返しているのだろう。

この決め事の決め方が、自分に対するリーダーシップを発揮できるかということに関わってくる。過去の実例を参考にでくる場合や、法律やルールに乗っとる場合は比較的決定は容易である。しかしながら、この今のめまぐるしく動く世の中においては、過去の実例やルールがないことであったり、逆にそうした慣例やルールを破らなければいけないという決定が必要になるケースも極めて多い。

そんな決断をするときに心に拠り所があるということは大事である。そのためこの心の拠り所を見つけておく必要がある。では心の拠り所をどうやって見つけるか。まずは自分について深く知ろうとすることがまずは肝要であると思う。 

京都大学大学院医学研究科「医学領域」産学連携機構
鈴木 忍

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