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「のと未来トーク」4/6珠洲市、4/7輪島市から、はじまります

石川県は、能登半島地震の復興ビジョン策定にあたりアドバイザリー会議を設置しました。(私も参加しています。)
歴史的に、忖度文化が(よくも悪くも)強く残るこの石川県で、県内既存組織代表的な利害関係者がほぼいない人員構成をされたこと自体は過去に例がない事らしく、県庁ご担当の方々の大きな勇気と、想像しがたい調整を要することだったと思います。

ただ、大きな被害があった地から140キロも離れた金沢の県庁14階で話しあうこの会議には、やはり当事者の声が聞こえません。未来を考える時、直近の心配事を勘案に入れすぎることの難しさもありますが、とはいえ、外部のアドバイザーが高いところからべき論だけ唱えて絵に描いた餅をつくるようなビジョンにしてはいけない。いま、目の前の現実をうけとめながら生活している方々からいろんなことを教えてもらいながら、有識者の知恵を混ぜ合わせて、議論をしなければいけないと思いました。

こちらの記事の通り、3/7には初回会議がありました。
私からは「今は、とにかく被災した方の話を私たちが聞いて学ぶことが大事。奥能登で住民の方々とひざ詰めで対話をする場をつくるべき」と強く発言しました。
事務局の方々もまさにそこが大事だと汲んでいただき、3/28に出された復興プランの骨子案の冒頭一項目目に、「現役世代、女性、広域避難された方も含めた被災地の住民・事業者の声を聞き、 過去の災害からの復興の教訓を生かしながら復興を進める」と明記いただきました。

石川県創造的復興プラン(仮称)骨子案「Ⅰ 基本的な考え方」

初回会議の次の日、県庁の担当の方に「言ったからには手伝います」と申し出させていただき、その場でプロジェクトを組成しました。(県庁のご担当の方々の決断力が本当にありがたいです)

他のアドバイザリーボードの方々にも相談しながらカタリバ内に寄せ集めで事務局を組成し、地域でお手伝いいただける方々をお願いして、急ピッチ準備で「のと未来トーク」を立ち上げました。  https://nototalk.com/

本日4/6珠洲、4/7輪島から、はじまります。

ここにはアドバイザリーボードメンバー他、県の復興推進部の職員もご参加されます。3か月たって、行政と市民が公式な会議ではじめて対話する場ということになります。

市民の方は、日ごろ、目の前の生活再建のことで頭がいっぱいだと思うし、行政から明確な見通しも示されない中で、未来を語るなんて難しいことだと思います。また、行政の方も一市民ではあれ自分の立場があるから、当事者の方と平場で話すことは、とても難しい。だけど、たくさんの方がご参加くださると手を上げてくださっています。

今回、カタリバメンバーに加えて、多くの方々がボランティア(ウィルグループ様など)でかけつけてくださり、ファシリテーターや議事録担当などスタッフをしてくださることになっています。なんとか明日は、現実的な不満や困りごとを声に出しながらも、これからどんな地域、まちをつくっていきたいか、みんなで語り合う時間にしたい。

そして、「県の復興計画」ではなく、「当事者である被災者みんなの復興プラン」をつくりあげていく場にしたいです。それはみなさんの声が反映されたものになってこそ、この復興プランがみなさんにとっての希望となり、そこに向かって今、目の前にある苦境を乗り越えていく力にもつながっていくはずです。とはいえ、この数日、珠洲市の中で被災者の方々からあらためてお話を聞いて歩いているのですが、良い場がつくれるだろうかと、お話を聞くたびにどんどん不安は募ってうまく寝付けないのですが、なんとか今週末が終わった時に、参加した方々が「参加してよかった」と少しでも思える場がつくれるよう、全力で取り組みたいと思います。

https://nototalk.com/ 
※WEBはいつも困ったときに助けてくれる、玉利 康延田村 真菜作。

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