①三日月は魅力的

ときどき「今夜の月齢」を調べることがある。たとえば今夜、ある月齢サイトでは3.1日になっていて、別のサイトでは2.9日となっている。その地の当日正午の月の位置を基準として発表されることになっているので、細かくは他にもいろいろと違いがでる理由はあるのだけれど、大きな意味合いとして、それぞれのサイトを管理している国同士の時差などによって違うというのが理由としては大きい。

「満月」のほか、月の形の呼び方は月齢によって「上弦の月」「下弦の月」あたりは結構有名だけれども、形とともに認識度が高いのは「満月」と「三日月」なんじゃないかなぁ？　満月に比して、形がまだ完成形になってないこともあって、丸みを帯びていく様に願い事とか夢を託したくなるのは古代の人たちも同様だった気がする。太陽は万人を包み込む大きな愛だとしたら、月は自分だけに注いでくれるような親しみがある。だからよく詩とか歌の世界では「僕あるいは私が見ているこの月を、離れた場所にいる　あなたも見ているよね？」的なフレーズが並ぶのだと思う。周囲が暗いから自分だけの思い込みの世界に入り込めるということもあるでしょうけれど(笑)

②三日月と星と国旗

三日月と星を並べて描くと　とても微笑ましくて私も好んで描く。ただし、国旗となると、微笑ましいという言葉で片付けてはいけない。イスラム教圏の国では、この三日月と星を国旗にしているところが多い。無宗教の私には「宗教」というだけで、ちょっと離れておくかな？と思ってしまうわけで、よくわかりもしないのに、安易に「月や星にまつわる話題はこの国出身の方とはしないように」と心がけている。「今夜の月、綺麗ですよね～」程度にとどめておく。日本の国旗は太陽こそが生命を維持できる神のようだと思っている国民意識の象徴だけれども、イスラム圏の方には灼熱の太陽は脅威でしかなく夜空の月や星に癒されるのは最な話だと思う。その思い入れ度が日本人でしかも無宗教の私が「月が綺麗」と思っているのとでは、かなりの差があるというのも当然かな？と思う。

③三日月ってセンスいい感じ

日本語で三日月、英語でクレッセント、フランス語でクロワッサン、そしてイタリア語でクレシェンテ←勘の良い人ならはわかるかもだけど、音楽用語のクレッシェンドの語源の言葉なのだ。音をだんだん大きくするという意味の演奏記号だけれども、これから満月に向けてだんだん大きくなりますよという三日月から来てるのだよね。ネックレスとかイヤリングのデザインにも多く見受けられるし、そして私も大好きなパンのクロワッサン。美味しいよね～(^^♪　　　三日月ってセンスいいなぁと思いませんか？(*^^*)　これで終わりじゃなくて　まだまだ楽しみは続くよ的な楽しみもあるしね。

④バケツに確保した月の想い出

妹が生まれてから小学校に上がるまで、水道の整備がされてない田舎に住む祖父母の家に預けられていた私は、何かと怒りんぼの祖父よりも祖母が大好きだった。そんな日々のある晩のこと、庭の端にあるシンク代わりの井戸周辺で遊んでいた私は、月がとても綺麗なことに気が付いた。この月を祖母に見せたいと思った。ちようど水の張られたブリキのバケツがあって、それを持ち上げてみたら月がバケツに入ったのだ。逃がしたら大変とばかりに駆け足で祖母のもとに走った。「おばあちゃん、お月様捕まえたよ」と自信満々な顔で、祖母にブリキのバケツを見せた。走っている間に張られていた水は半分以下になってしまったけれど、月は飛び出していないから大丈夫だと思っていた。・・・。でも、お月様はいつのまにかバケツから逃げていた。「おばあちゃんに綺麗なお月様を見せたかったのに」と私は大泣きした。祖母は「大丈夫　大丈夫、お月様は照れ屋さんだから、明るいところより暗いところが好きなんだ、一瞬で飛んでいける魔法が使えるのさ」と、実際は方言なんだけれど、標準語にするとそういう趣旨のことを話した(笑)「いいかい、ついておいで」と言って、すぐ近くを流れる小川に連れて行ってくれた。「ほうら、見てごらん、ここにいるよ」と川面に映る月を指さした。そして今度は井戸の周辺に行って「いいかい、よ～く見ててね」と言って「お月様バケツに戻ってきて」と手に持っているブリキのバケツに魔法をかけ水をたくさん汲み入れた。「ほ～ら、お月様が戻ってきてくれたよ」と言ってバケツを私の前に置いてくれた。「さっきのお月様だ、このお月様をおばあちゃんに見せたかったんだよ」と私も泣き止むことができた。今、振り返ると、私の妄想好きは祖母譲りかもしれない。でもこういうの好きだ。

⑤三日月ってバナナみたいだよね

子供の頃からお月様は大好きだった。それは「かぐや姫」とか「月にはウサギがいる」とか、そういう言葉に慣れ親しんでいたからだと思う。月が赤みを帯びていると明日いいことがありそうで嬉しくなる。そんな私が作詞と歌っているオリジナルソング。「バナナムーンにつかまって」芦田愛菜ちゃんもどきで歌っています(笑)

今宵、綺麗な三日月が見られますように。