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フォースバレー・コンシェルジュ株式会社 代表取締役社長 柴崎洋平さん

世界の優秀な人材に日本で働くチャンスを提供
日本は世界一人材難とは無縁の国だと言い切る柴崎さん。ソニー時代に世界各地のグローバル企業との商談経験を元に、世界各国の優秀な人材を日本のグローバル企業に繋ぐ事業を展開。すでに日本で活躍する外国人にも支援を行うなど、働く人の視点から日本のグローバル化をリードする注目企業。

1)ソニー時代に痛感した世界人材の質の高さが、起業の原体験に

藤沢:藤沢久美の社長Talk、今日のゲストをご紹介します。今日は、フォースバレー・コンシェルジュ株式会社代表取締役社長、柴崎 洋平さんです。柴崎さん、よろしくお願いします。

柴崎:よろしくお願いします。

藤沢:まず最初に、このフォースバレー・コンシェルジュがどういうお仕事をされているのかを教えていただけますか。

柴崎:はい。われわれの会社は、世界中から人材を日本に獲得する。創業以来の10年は、特に高度人材、ITエンジニア等がメーンだったんですが、実は、今年から、いわゆるブルーカラーの人材の世界からの獲得というのも始めております。今は、世界からTo Japanがメインですが、もともと創業したときからの変わらない思いとして、世界中、国を越えて働く、国を越えて人材を獲得するということを当たり前にしようということに向けてわれわれは動いているので、今は、シンガポールとか、色んな国で営業を開始しておりますが、世界中の人が日本のみならず世界中、国を越えて当たり前のように働く時代をつくろう。そのプラットホームをわれわれとしては作っているという認識です。

藤沢:ということは、海外の人材を日本に呼んでくるだけじゃなくて、海外から海外というのもやっていらっしゃる。

柴崎:はい、そうです。例えばインドのITエンジニアは、みんな英語ができます。もちろん日本にも来てくれるのですが、英語で受け入れてくれる会社ばかりじゃないという中で、シンガポールの会社に入ったり、ほかの国にというケースも、つくり出せています。

藤沢:それを、全部日本人でやっているんですか?

柴崎:グループ全体で言うと、今は、100人弱のうち、3~4割は外国籍、日本本社に今は70から80人ぐらいいるんですけれども、3割は、日本も外国籍のメンバーです。

藤沢:じゃあ、会社そのものがグローバルなんですけれども、なかなか日本で働いているというか、日本で生活していると、日本に外国人の方が大勢いらっしゃるというイメージもないので、そういうこのフォースバレー・コンシェルジュさんがやっていらっしゃるようなお仕事って、日本企業の理解って難しくなかったですか?

柴崎:そうですね。なぜ十数年前にこの事業を立ち上げたかというと、私が前職、今も愛するソニーさんで10年間鍛えてもらって、そのときに、本当はコンシューマー事業に憧れて入ったんですが、実は、数少ない体育会系の人間は、大体BtoBで、タフなほうの法人営業に回されるんです。半導体とかデバイスを扱う、何じゃそりゃという世界だったんです。おかげで私は、直接世界中の企業と、しかもトップ企業とビジネスをすることができたんです。大学時代アメフトだけをやって、気合で何とか入れてもらいました。日本側は、何でもやりますみたいな私のようなタイプで、世界は、超優秀な頭の切れる、プレゼンがうまいみたいな人が、どの国へ行っても出てくる。自分自身は、いつも1勝99敗なんですけれども、ビジネスは90勝10敗みたいな感じなんです。ソニーのプロダクトって、特に私が入社した1998年って、こんなカメラは世界でソニーしか造れないみたいな、もうぶっちぎりの強さのデバイスばかりなんです。仕事は取れるけれども、自分は、いつも人材としては完敗。それが本当に何十か国、どこへ行っても一緒。先進国だけじゃなくて、新興国へ行ったって、東アジアへ行ったって、本当にすばらしい人材がいる。ソニーの本社に戻って、その数人の事業戦略部隊でマーケットをどう攻めようかみたいなことをみんなでディシジョンメーキングをしていくんですけれども、北米は、モトローラで出会ったあの人、北欧は、ノキアで出会ったあの人、韓国は、サムスンで出会ったあの人、あの人たちがこの会議室に集結したら、もうそれで完璧ですよね。でも、何で、ソニーみたいなグローバル企業でさえ、見渡す限り日本人だらけなんだろう。これはすごいチャンスだな。逆に言うと、日本中チャンスだな。もう日本の人口減は確定していたわけで、世界中をベンチマークすると、国を越えてリクルーティングするということに特化した人材会社がない。サービスも、実は全くない。そのときに見ていた景色と今見ている景色は、実はほとんど変わりなくて、リンクトインというサービスはすばらしいけれども、基本的には、ローカルマーケティング、ローカル採用に使われている。機能としても、仕様としても、国を越えて採用するためのものじゃないので、ものすごくリスペクトしているすばらしいサービスですけれども、われわれにもそこに思い切り入っていくチャンスがあるんじゃないかなということでこの事業を始めました。

2)海外の優秀な人材を求める企業とは?

藤沢:へえ。でも、世界になかったということは、それだけ難しいということだと思うんですけれども、やってみてどうでした?

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