見出し画像

日本のビジネス環境ランキングが年々低下

先日、会議で聞いてびっくりした話があります。

それは、世界銀行が発表する「世界ビジネス環境ランキング」の日本のランキング。

日本政府は、2013年に発表された日本再興戦略で、「2020年までに先進国(OECD加盟35か国)で3位以内を目指す」という目標を掲げたそうです。その当時の日本のランキングは15位。それ以降、ランキングは低下して、2018年は、先進国の中で24位。しかも、2019年版を見ると、先進国以外の国々も含めたランキングで、39位。(先進国だけでなく、新興国などにも、日本が負けている!?)

2019年版のランキング:https://www.globalnote.jp/post-12031.html

ある会議で、日本への投資促進に努力をしているはずなのに、この結果は残念であるし、何が原因と考えているのかを質問をしたことがあります。

回答は、「ランキングの基準が日本の有利ではない」、「ランキングをつけるために各国事業者等にアンケートが配布されるのだが、日本の事業者などは自国の評価を低くつける人が多い」、「日本も以前よりは環境を随分整えているが、他国がもっと頑張っているので、相対的に日本のランキングが下がっている」というものでした。

どれもその通りだと思いますが、こうした世界を比較するランキングは、いろんな分野で行われています。その度に、日本のランキングが低いのは、日本が不利な指標が使われているとか、日本に不利な基準が設定されているという批判を聞くことが多いです。

実は、ダボス会議などに参加して思ったことがあります。それは、世界のこうしたランキングを作っているコミュニティに、日本人が入り込めていないという現実です。各分野で優秀な人やこれぞという人をこうしたランキングを作るような国際的なコミュニティや国際的な学会、国際的な協会や財団などに、送り込む努力を業界や国を挙げて進めていくべきなんだろうと思います。

日本の中で競争するのはいいけれど、日本での競争は別にして、各分野で日本の代表者となる人を応援して世界に送り込むということが必要だと思います。

ランキングが悪くても、本当の日本はもっと良いと言い続けていても、日本の実情を知らない外国の人々から見れば、ランキング通りにしか見えないわけで、外から見ても中から見ても正しい評価を得るためには、やっぱりランキングを作るところから関わるべきだし、ランキングに正当な評価をしてもらえるような情報を発信していかなくてはいけないし・・。

外国の人はわかってないだけで、本当は大丈夫なんて、もう言うのをやめたほうが良いなと思う。

人間関係だって、きちんと伝えなければ、誤解が続く。国際的な評価も似たようなところがあると思います・・。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?