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地域活性ワークショップごっこを辞めよう

「ぼく、17時半で帰らなきゃいけないんです。」
と、18時終了予定のワークショップでスタッフの男性(東京在住)が言った。

え、ってきょとんとしてたら、ワークショップ主催のふたりが
別室から入ってきて
「17:40までだいじょうぶだよ。19時すぎの広島空港の便だから」
って、他の地元の参加者の前でしれっと言う。

「え、何それ。俺もそれで東京帰りたい!・・・飛行機、〇万円でとれた!17:40に出て俺も飛行機で帰るわ!」
と無邪気に言う、閉会後に新幹線で帰る予定だったスタッフリーダー格の、ゲストハウス運営会社の社長。他の参加者の前で。

で、主格のスタッフ不在で迎える閉会の挨拶。
お仕事料も交通費も(宿泊費も)貰っている東京からの主催が、
早く東京に帰りたいがために不在って
交通費も自分の時間も勉強料だと思って自腹で来た私からすると、だいぶなめてる。
それならプログラムを17:30終了で組むとか、飛行機を後ろにずらすとかできたはず。
(その日の夜、主催スタッフは目黒でとんかつを食べた旨をインスタストーリーで投稿してました。早く帰ったのはなぜ、、)

その日の午前中のトークセッションも主催が皆の前で
「ファシリテーションをしてください、と言われたけど、ファシリテーションって何をすればいいかわからなかったので、今朝グーグルで調べました。」
と、アイスブレイクで言う。
「朝ググった結果、ひとの話をよく聴けばいいことがわかりました。」
仕事として依頼されているのにそれは、無いよ。。

トークセッションも、ゲスト全員友人だからと、あだ名で呼ぶ。
あだ名で呼ばれては地元の参加者にとっては、誰が誰だかすぐに一致しない。そして、俺らと君らは違う感。

バカにしているのか。と思った。
リスクを背負わないワークショップごっこに吸い込まれていく税金。

全国を巡業するリノベーションスクールも、3日間のプログラムのために行政から多額の予算が出て、これからを担わないといけない地元の参加者は、参加費をひとり1.5万円払う。
リノベーションスクールで立案された事業案には、金銭のサポートはない。アイディア出しのためのプログラムに多額の税金が使われ、そのまま東京の人たちは地域を離れる。
善良な一市民が、急に空き家で何か事業をするというのはお金のリスクが高すぎて、そこが事業化の一番のハードルなのに。ワークショップじゃなくて、事業への補助金に予算をまわせないのか。。

そもそも
人口減少しているし、都会にはどんどん高層マンションが建っているから
特に地方部に空き家が増えるのも無理もない。

Amazonとか、Uber Eatsとか、Netflixとか、家から出なくても買い物も食事の注文も娯楽も揃うから、ネットサービスが普及するにつれて
当然、ひと通りは少なくなる。

そんな中、税金を投入して、空き家活用、地方活性ごっこをする意義とは。

東京のひとが地方で空き家活用を声高に叫んでもリアリティがない。だって、地方は人が少ないもの、東京と違って。

地域に体力がつく税金の使い方をしたい。
東京のコンサル?リスクを負わないだけだよ。

※追記:冒頭のワークショップの、地元のひとが京都に来たから一緒に飲んであのときどう思った?って聴いたら、あの人たち逃げたと思った。って。そりゃそうだよね。

お時間いただきありがとうございます。