災害の多様性「日本海と太平洋」
「日本列島の危険な地体構造」
度重なる能登半島の地震と太平洋側で起きる地震と関連性があるという専門家がいます。僕は専門家ではありませんが、同じ意見です。
皆さんもご承知のように日本列島は、いくつもの大陸プレートの上に位置します。北海道から東北地方、関東地方を載せている「北アメリカプレート」、静岡以西が載っている「ユーラシアプレート」、その中間である、日本海側の新潟・糸魚川、柏崎から長野、山梨を経て静岡市、さらに房総半島にかけて、日本列島を東西に分けるように「フィリピン海プレート」に至る「フォッサマグナ」、太平洋側の沖合の千島カムチャッカ海溝、日本海溝、伊豆小笠原海溝に沈み込む「太平洋プレート」と、実に複雑な地質構造(または地体構造)の上に位置しています。それらの地体構造は、日々、僅かずつ日本列島に亀裂を与え続けています。
「能登半島と南海トラフ巨大地震」
能登半島は、ユーラシアプレート上にあります。先にお話ししたように日本列島の静岡以西はユーラシアプレート上にあり、太平洋側ではフィリピン海プレートが、和歌山沖、四国沖、九州南部沖に位置する南海トラフ、南西諸島海溝に沈み込んでいます。
「日本で起こる地震」PDF
https://www.jishin.go.jp/main/pamphlet/eq_mech/eq_mecha2.pdf
東日本大震災後に相変わらず太平洋側では地震が多発しています。東日本は北米プレートの上にありますから、日本海溝に沈み込むプレートの活動によっての地震です。それが今や日常茶飯事になっています。地震が日常のようになれば、慣れが生じて地震への警戒感が低くなると同時に「危険性が高く」なります。太平洋側で近い将来発生すると思われている「東京首都直下型地震」「北海道・三陸沖後発地震」などには充分な注意が必要です。東日本大震災のように津波を想定できずに「地震後に高台に避難する」ことを忘れることになってしまうのです。批難されるかもしれませんが、僕の故郷である東北の方々は過去の津波災害を教訓としていなかったのです。人間は100年ほど時間が経過すれば、
素人の僕が考えるに、今回の能登半島の地震と東日本沖の太平洋側の地震とは「別な地震活動」と考えます。
しつこいようですが、能登半島はユーラシアプレートの上にあり、静岡以西(近畿、中国、四国、九州)も同じです。ですから能登半島の地震は「南海トラフ巨大地震」の前兆かもしれないのです。
国土交通省・気象庁のサイトには「南海トラフ地震」に関して以下のような記載があります。
さらに内閣府の防災情報のページには南海トラフ地震による被害想定資料が記載されていますので参照ください。
ネットを検索していたら昨年1月の朝日新聞デジタルに「能登半島の地下水が地殻変動を引き起こしている」という記事がありました。
「能登半島の異常な地殻変動は何を意味するのか?」
重力異常から見た能登半島北部地域の地塊構造(PDF)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/zisin/64/4/64_235/_pdf
南海トラフ地震が発生すれば、千葉から鹿児島まで東日本大震災以上の被害が発生すると想定されています。
フィリピン海プレートが西日本に沈み込む際にプレート境界面で発生する巨大地震が「南海トラフ3連動地震」です。最悪の場合、東海地震、東南海地震、南海地震の3連動で発生すると予測されています。そのために被害は、房総半島から東京、神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山、徳島、高知、宮崎、鹿児島までという広範囲に及びます。
歴史上、3連動で発生したと思われている地震があります。1854年の「安政東海地震(南海エリアは安政南海地震)」と1707年の「宝永地震(M8.6)」と1605年の「慶長地震(M7.9)」です。
この地震が発生すれば、太平洋沿岸部で震度7の地震に襲われ、これらの地域の発生地に近いところでは1メートルの津波到達まで時間は数分台と予測されています。
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