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東京万景 総理公邸の幽霊

週刊文春を買ってきました。今は週刊誌400円の時代。高いですね、週刊誌なんてよほどのことがなければ買う気にならないのですが、読みたいというか見たい記事があったからです。

その記事は「菅首相長男「違法接待」本誌が掴んで書かなかった全情報“新音声を入手”」です。菅さんの長髪喫煙アゴマスク写真が見たかったのです。SNSには出回っていますが、どうもSNSは信用ができないのです。誤った情報を引用すれば恥ずかしいことです。

SNSの人たちは、お金を出して元情報を入手することは、ほぼありません。ひとりが引用した元情報をリツイートするのですが、その際に余計な尾ひれを付けてしまうのですね。僕は小さな出版社時代に「確証を提示しろ」キツく言われました。情報を引用する際も「元情報を明らかにしろ」と言われました。最も良いのは元情報先に「引用、転載してもよろしいですか?」と承諾を得ることです。これは当たり前のことです。

ところがSNSでは「やりたい放題」です。下手すりゃ訴訟ものもあります。僕だって、出版社を辞めて10年経った今になって無法SNSの洗礼を受けたのではないのですが、無断引用をすることがあります。出版社に勤務しているのなら後ろ盾があるので堂々と承諾を得るための連絡をするのですが、今は気が弱くなってしまってダメですね。代表的な仕事もないのに「フリーライターです」なんて言うのも恥ずかしいからです。だから、引用、転載する際には「無断引用、転載申し訳ない」と書いています。いざというときの逃げ道です。逃げられるかな?

週刊文春にメーンの「菅息子」以外にも「橋本聖子“嫌がる彼女に…”浅田真央に阿倍晋三とのハグ強要」とか「天皇がついに“裁断”眞子さま小室圭さん結婚に「NO」」なんて記事があります。

さて、その中に「池上彰のそこからですか!?」というエッセイがあります。テレビの中の池上さんは情報が薄くて面白くないですが、今回エッセイのお題目は「総理はなぜ公邸に住まない?」なので好奇心を動かされました。

2012年から2013年にかけて衆議院選挙と参議院選挙を手伝ったのですが、その際に国会見学を強要されて見学に行った事があります。僕は世の中の仕事の中で政治家が一番嫌いです。ちなみに二番目に嫌いなのは整形外科医です。

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写真が幽霊が出るという公邸です。議員会館から撮影しました(2013年)

今回の池上さんの記事の主旨は「安倍総理と菅総理は何故公邸に住まないのか?」というものですが、この公邸というのは昔の官邸で、官邸は1931年に起きた五・一五事件の舞台であり、当時の犬養毅総理が殺害されました。1936年には二・二六事件が起きて総理秘書官に警備の警察官など5人が殺害されました。

エッセイの中で池上さんは元総理の家族から聞いた「深夜、外を見ると、犬を散歩させる白装束の老人が歩いていた」という公邸怪談を紹介しています。目撃した人が警備している警察官に確認すると、公邸へ出入りした人はいなかったと言うのです。

僕が農業関係の新聞社にいたときにインタビューした羽田孜元総理(当時は農林水産大臣でした)の奥さんは「公邸への下見の際に悪寒が走った」と言ったようですが、霊感がおありなのでしょうね。その他にも細川護熙元総理の奥さんは「線香を焚いていた」、今話題の森喜朗元総理は公邸で寝ていたら「軍靴の音が聞こえた(寝入りばなにカチャカチャと音がするので、目が覚めた。ドアノブの音。そっと外を見たら、じゅうたんの廊下をタッタッタッと音が遠ざかっていくんだ)」、小泉純一郎元総理は「神主を呼んでお祓いをした」などの話を紹介しています。いいですね…。

菅総理の息子の話はどうでもいいんです。だって、安倍政権時代から「ロッキード事件」並の悪事を働いても、この国の政治や司法は狂ってしまって何もできないんですからね。ですから池上さんが公邸怪談に触れていることで元が取れた感じです。僕の価値観はおかしいのか? 好奇心が動かされるモノがひとつでもあれば大儲けなのです。

公邸幽霊話では、他にも「PRESIDENT 2011年11月14日号」の記事には、民主党政権時代の野田佳彦元総理は会見で「首相公邸にオバケ(オバケは妖怪のことで、幽霊とは違います)が出るというので妻は内心嫌がっているんだ」と話した際に、記者の一人が「鳩山由紀夫元総理の奥さんは幽霊を見たらしいですよ」と話すなど、総理が交代するたびに公邸幽霊の話が繰り返されているのです。

wikipedia「総理大臣公邸」には、佐藤栄作元総理が、7年8ヵ月という連続在任の最長不倒記録をうち立てたが、任期後半の4年間を総理公邸で生活しました。佐藤寛子夫人は、田中角榮・福田赳夫・大平正芳などが大派閥の領袖でありながら、いずれも短期政権に終わったことを評して、「首相が在任中を通じて公邸に住み続けることこそが長期政権の秘訣ですよ」と語っていたと書かれています。さらに著書では「公邸には4~5センチもある巨大なゴキブリが出てた」ことが書かれている。

あ、僕は怪談話が大好きです。

*今日になって気がつきましたが、今日は奇しくも二・二六事件の日ですよ。

磯部さん

写真は二・二六事件の首謀者のひとり、磯部浅一夫妻の墓です。小塚原の回向院にあります。

磯部さんの辞世の句「国民よ 国をおもひて 狂となり 痴となるほどに 国を愛せよ」今に通じる言葉ですね。

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