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2020.3月が終わる

コロナがやってきた。
自分の気持ちの推移を実は自分がいちばん知らない。
書こうとして思い出すと違う視点で見られるのでとてもいい。
「今まで」が終わっていく今を刻々と記録したい。(2020.4.3.fri〜)

振り返り記録。

(2020.2.23.sun)
激ムズサイエンスカフェ「あなたの知らない量子の世界」開催
店内みっちり満席、入り口で手指アルコール消毒、アロマオイルたく。
マスクする人はおらず、大盛況で終了する。楽しかった。

(2020.2.27.thu)
3/1(日)開催予定の似島「日本茶教室」中止の連絡。
それ以降、あらゆるイベントが「延期」のアナウンスをはじめる。

(2020.2.29.sat)
3/7(土)に予定していた「ほろ酔いサイエンスカフェ」の中止を決める。
「大学も卒業式やパーティー、送別会などすべて中止になりました。
今回は延期し、落ち着きましたら仕切り直しをいたしましょう」と鹿江先生。感覚的には「6月頃かな?」などと思っていた。甘かった。

(2020.3.15.sun〜3.17.tue)
刻々とニュースの深刻度が増していき、息苦しく重くなっていった。
ストレスから逃げるように島根・キララ多伎の海辺のコテージに行った。
折からの爆弾低気圧に遭遇、暴風、雨、霰、ひょう、晴れ、爆風
夜は日本海が青光りするような雷
圧倒的な自然の中でワーワー叫んだら、コロナなんかふっとんだ。

(2020.3.21.sat)
店頭に手指アルコール消毒スプレーを設置。したが、使わず入店する人も当然いる。強制してもな・・・店主がマスクしてるのもどうかな・・・
などと逡巡する。
入店時に消毒せず、大声で長時間しゃべり、退店時にアルコールシュッシュして帰っていったお客を見て泣いた。
もう今までと同じ気持ちで喫茶できない。こんな些細なことでやられるのは相当弱っている。

(2020.3.29.sun Facebookに投稿した記事)
雲間お茶教室3月終了🌸
年度末スペシャルということで、「茶箱からひと掴み」あんまり決めず思いつきのように淹れました。
ただ話しながら飲む。
うめーなこりゃ、などといいながら飲む。
楽しかったなー。
ありがとうございました。

そして4月からのお茶教室ですが、しばらく雲間での開催はお休みしようかと思います。

そのかわり、ご自宅にお茶教室をお届けしたい。
自宅で過ごす時間が長くなる今、格好のお茶自主練タイムなのではありますまいか。

ふだんの教室で寺本がだらだらくだらないことを面白おかしく話してるのを、文章にし、淹れてみるお茶を数種類お届けしようかと考えています。湯を沸かしてやってみてください。
またお申し込み詳細決まりましたらお知らせします。

そして、雲間の喫茶もしばらくお休みしようかと思います。いや、店は開けますよ。

知ってる人も知らない人も、たまたまテーブルを囲んだ人が、お茶飲みながらそれぞれの時間を楽しんで、おしゃべりしたり、笑ったり
そんな「温泉茶」的な喫茶の場に、いつのまにか雲間はなっていました。まさに理想のお茶場。
日々幸せでした。

ですがこの3月は大変しんどかった。
手指消毒、店内換気、
なにより
「もしわたし自身が感染していたら」と考えるとゾッとした。予約のいらない喫茶にふらっと来られた方々に連絡つかない、などなど。
そんなピリピリした状況で楽しく喫茶なんかできないなぁ。

ですので、4月からは店内での喫茶をしばらくお休みしようと考えました。
ですが、今までどおり、火曜から土曜の13時から店は開き、17時閉店にいたします。

ご自宅でのお茶の時間が楽しくなるよう、いろんなお茶やお茶道具をご用意してお待ちします。

日替わりでうまい茶をその場で淹れてボトリングします。マイボトルご持参の方は割引あり。

濃厚接触にならない間合いでお待ちしてますので、淹れ方のことや、もらったお茶の淹れ方わからないなどありましたら持って来てください。
お茶クリニック常設です。

こんなことして店つぶれるんじゃないのか
としみじみ心配ですが、気持ちの向かう方へ舵を切ることにしました。

お茶教室の最後に、台湾の「貴妃茶」を淹れました。甘い蜜のような香りにため息でました。

このお茶は、台湾で1999年に起こった大地震で壊滅的被害を受けた凍頂烏龍茶の産地で生まれたと聞いています。

頭を抱えるような、廃業もよぎるような状況の中で、それでも人は新しいことを考えてやってみる勇気を持つのだな。

思えば人類の様々なイノベーションは、こういう状況で生まれてきたんじゃないか。
ピンチはチャーンス
チャンスはピーンチ 

楽しみ、ワクワクすることは手放さず、今は違う新しい価値を作り出していけたらな。

やがて終息したら、盛大な温泉感につつまれてみんなで一緒にお茶しましょうね。

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「みんなで集まって飲むお茶は、これが最後になるな」
と思いながら飲んだ茶の残像。

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