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前澤社長から100万円を受け取ったアーティスト!? その使い道を撮影した話

今日は写真を続けてきて良かった!と実感できたお話。

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きっかけは一通のダイレクトメール

こんばんは!池西と申します。突然のお願いで申し訳ないんですが、私の作品を撮って頂けないでしょうか?今年のお正月にZOZOTOWNの前澤さんが100人に100万円プレゼントするお年玉キャンペーンがありましたが、私は100万円を使って日本を旅して「ロックバランシングの作品集」を作りたい!と応募したところ当選しました・・・続く

池西さんは京都在住のアーティスト。そのアートとは河原に落ちている様々な形の石を「ありえない形」に積み上げるロックバランシングという芸術。

接着剤もワイヤーも使わずバランスのみで積み上げているので、息をフッと吹き掛けるだけで崩れ落ちるほど絶妙のバランスなのです。

池西さんは前澤社長から受け取った100万円で作品集を出版される予定です。現在 日本各地の良いロケーションでアート作品を制作して→撮影は「現地のカメラマン」に依頼しているとのこと。

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撮ります撮ります!

何も考えずに即返答しちゃいました。だって実際に積んでいるところ見たいじゃないですか、そして下↓の記事を読んで池西さんのオモロイお人柄にも触れ、この人に会ってみたいと思いました。

そこからはトントン拍子で話が進みまして、池西さんからのロケーションのリクエスト+日程調整を済ませて8月の週末に本番撮影を迎えたのです。

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ロケ地は犬鳴山の渓谷

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新緑と紅葉の時期には必ず訪れるロケ地です。ココが気に入ってる理由は晴れでも曇りでも雨でも、それぞれ良い光を生む木陰があることです。渓谷のロケーションはリクエストくれた池西さんにも喜んで頂けました。

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初めまして!
この方がロックバランシング アーティストの池西大輔さんです。

この日初めてお会いしたのですが、不思議と昔から知り合いですよね?っと感じさせる。これって何だろう?説明出来ない特別なオーラの持ち主です。年齢も近いので親父ギャクや下ネタの話しが合う合う(笑)

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さて、ロケ地に到着後すぐアート制作に取り掛かります。第一段階は「石探し」 形に特徴がある石を大小さまざま集められてました。

一番上に乗る石は作品の「顔」になるので特にこだわりを持って選ぶそうです。

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早速 石を積み始め、石が上へ上へと繋がりだします。ところがこの作品が出来た瞬間「気に入らないのでやり直しますね」と撮る間も無くすぐに崩されました。

「こだわりがスゴイ!」
ノブに突っ込んで欲しかった。

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積んでる場所は川の中です。何故なら「この岩の上に積んで下さい」と私がリクエストしたのです。もちろん私も川に浸かっての撮影です。

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後ろの橋渡る人々も「ん??何やってるの?」って感じで立ち止まります。

こちらは製作過程の動画です。 積む場面を見るまで「石は一番上だけがグラグラ」していて、2個目から下は安定してるんでしょう?と思ってたら大間違い。全部の石がグラグラなんですよ!

本当にこんなグラグラしてて立つの?と思ってたら

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その時 石が立った・・

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もちろん接着材は使わずバランスのみで自立しています。制作に掛かった時間はなんと30分以上!   積みあがった瞬間は声は出さずにノドの奥だけで「スゲ~!!」と叫んでました

ちなみにこの作品は完成の15分後、 自然の風に吹かれてバラバラ~と崩れ落ちたのです。なんて儚いアートなのでしょう

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この日の作品数は3点

先ほどの1作品目をバシャバシャ撮っていた横で、池西さんが2作品目を積み始めていました。約5分ほどでしょうか?あっという間に出来た2作品目がこちら  ↓ いやいや、これもどーなってるの(笑)

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夢中で2作目を撮ってますと、作品の向こう側で既に新たな作品を積み出している忙しい池西さん。

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3作目はブリッジ形状ですね

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と言うか・・なぜこの形で石が崩れないのか理屈がわからん(笑)ちなみに石を積むコツは後ほど・・

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撮影現場の風景

この日は晴れたり曇ったりの環境でした。曇ると木陰の元は結構暗く、写ルンですのフラッシュ無しで写すとこんな暗く写っちゃう。

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本番の撮影フィルムはiso400です。さすがに手持ちは厳しいので三脚を立てて1/1~1/30程度の低速シャッター撮影でした。

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こちらは池西さんが撮影風景を撮ってくれてました。デジタルカメラもぶら下げながら、ウエストレベルのファインダー撮影なんて~素人のくせにめちゃ仕事出来るカメラマンみたいじゃないですか(笑)

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この日は 池西さんを追跡するテレビ番組もご同行されてまして、私にも時折テレビカメラが向けられ緊張でガチガチですよ!緊張のあまり移動の際に川の苔でツルっと滑ってドボンと川底に尻もち(泣;;;)・・なんと写真の黄色線まで水没したのです・・

パンツの中はこの世とは思えないほど不快でしたが、幸いカメラは無事で良かった~

以上、しょーもない余談でございました。

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プロセスも楽しい

この日のメインはアート作品の撮影のはずが、モデルとしてもカッコいい池西さんや製作プロセスも沢山撮影しました。

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石を集める池西さん

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ブレブレ写真で本来はNGになるんだろうけど私にとってはお気に入り写真です。美しい写真が良いのではなく「何が写ってるか」が大事なのだ!っとエエ話にしておこう(笑)

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作品撮影に少し工夫したいなぁと写真展示用のフレームを持ってきました。「池西さん、コレ立てれますぅ?」とお願いすると・・

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やっぱり難なく立っちゃうんですよね(笑)

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この日の撮影は11時から15時まで、スタッフの皆さんも穏やかな方ばかりでした。中川家のカメラマンコントみたいな展開も少し期待してましたが、礼二みたいな怖い人はおらず、終始にこやかな雰囲気で楽しい撮影が出来ました。

皆さん本当にありがとうございました!!

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三つの「共感」

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幸い撮影後も池西さんとお話が出来ました。その中で池西さんが話される人生観が面白くて3つの点で共感しました。

①「出来るまで続けること」

これは”石を積むコツは?”と聞かれた池西さんの回答です。町工場に勤めモノ作りに携わる私も「出来るまで続けること」には深く共感しました。実際に 「しつこく続ける」ことで意外と難しいことでも出来る時がよくあるのです。

もちろんいきなりの大成果は得られませんが、「続けること」で得た小さな成功体験を積み上げることで「出来るまで続ける」という作業に抵抗感がなくなり、逆にその作業自体が楽しく感じれる時がやってきます。

あれ、なんかエエこと書き過ぎてるかな・・

②「根拠のない自信」

メディアで注目される池西さんの下には「こんなモノ積めますか?」とたくさん依頼が回ってきて、やったことなくても基本的に「受ける」そうです。そのベースには「根拠の無い自信があるから」と話す池西さん。

実際にやってみないとわからないじゃないですか~ダメならめちゃめちゃ謝るしかないですよね(笑) でも今まで全部積めちゃったんですよ~わははは」

底抜けに明るく前向きで自信ある姿勢に「この人 本当に何でも積めちゃうんじゃない?」と思っちゃいます。

自信を持たないと「やってみよう」と体が動かない。根拠がなくても自信を持つことで行動が伴うのでしょう。

ほんとエエこと書き過ぎ(笑)

③「円」ではなく「縁」であったこと

最後に印象的だったのは
前澤社長から受け取ったのは100万「円」ではなく100万以上の「ご縁」を頂いたのだということ・・作品集の出版自体がゴールではなく、これからも石を積み続ける先にある「人との出会い=ご縁」を広く繋げ、きっかけをくれた前澤社長からのドキドキのバトンを皆さんにも渡して行きたいと話されていました。

きっと、このご縁は日本各地に広がるのでしょうね。そして全国のカメラマン達と楽しい撮影を積み上げ、素晴らしい作品集が出来上がることと思います。私も完成を楽しみに待っています!

我ながら最後は上手にまとめるなぁ・・

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最後は笑顔の池西さんと

2ショットでハイチーズ!

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楽しい撮影をありがとうございました!池西さんのプロジェクトに少しでも関われたことを光栄に思います。感謝!!

というわけで、なんかちょっと似てる2人・・・(笑)

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Pentacon six / ARSAT 80-2.8 /  Kodak Portra400 
development by FUJICOLOR PLAZA MMG


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