"撮影指示書"についてプランナー目線でお話します◎
なにかと話題になる撮影指示書。
撮影指示書がある時とない時の現場の違いや、そもそもなぜ"撮影指示書"というものが広まったかについて、まとめていきたいと思います。
(撮影指示書がなんなのかについては、説明を省きます)
結論、私はいらない派
いきなり結論からですみません(笑)
これにはちゃんとした理由があって、なくてもいいと思っていますが、式場によってはあった方が安心できることもあります。
いい面、悪い面について現場で見てきたからこそわかることをお伝えしていきます。
指示書があることによっての現場の流れ
簡単に言うと、物撮りをしているような感覚になってしまうんです。
通常であれば、雰囲気作りをしながら自然な流れでお二人を撮影させていただくのですが、
指示書があった場合は、指示通りに撮影をしたかチェック作業が入ったり、お客様に「こんな感じで大丈夫ですか?」と確認させていただいたりします。
カメラマンによっては、もしかしたら頭の中に入れて、流れの中で撮影ができているかもしれませんが、責任者となるプランナーにとってはそれを撮影できているか確認しないとわからないことなので、都度聞くする必要があるのです。
※現場によって異なるので、あくまで私の実体験です。
スケジュールがしっかり決まっている結婚式当日は、限られた時間の中で撮影をしなればならないので、
もし指示書内で撮影漏れがあった場合には、時間を押してでも撮影をするのか、新郎新婦に謝罪をするのか、、といった対応をしなければならなくなります。
もう一つ、プランナー目線として感じることは、、率直にいうと、カメラマンが本領発揮できていなそう。と勝手ながら思っています。
カメラマンという職業のことを考えると理解しやすいと思いますが、クリエイティブ能力が発揮されるお仕事なんですよね。
それぞれに世界観があって、その時感じたもの、その時の状況・雰囲気をベストに切り取って行くのが結婚式のカメラマンだと思うのですが、
指示書があることにより、世界観の制限がそこでできてしまいます。
もしかしたら、撮影中にものすごくいい自然光が入ってきたからそこで撮った方がその時のベストかもしれませんが、
あくまで指示書を優先しなけれなばならないから撮れない、というのが本当に現実に起こっています。
物撮りのようになってしまう、本領発揮できない、また違う緊張感が生まれるなど、こういうことを言うと、まるで指示書が悪のように感じますが、そういうわけではないのです。
次は、あった方がいい場合についてお話します。
カメラマンが当日まで誰かわからない場合は作ってもいいかも・・
結婚式当日まで、カメラマンが誰が来るかわからないというのは、結婚式あるあるなのです。
これは経験しないとわからないですよね。
これにはさまざまな事情や、式場の体制によるので言及するのが難しいところなのですが、、
そういう場合は、指示書を作ってみてもいいかもしれません。
だって、どういう世界観を持っている人かわからないし、普段どんな写真を撮っている人かもわからない、、もちろんプロが撮ってくださるので心配する必要はないと思いますが、安心材料として指示書があってもいいと思います。
ただ、個人的には指示書を作る前にプランナーに、当日のカメラマンが誰かを確認してみてもいいと思います。その方が実際に撮っている写真も見せてもらうのがベスト。
そうすると案外、指示書を作らなくても、このカメラマンさんに撮っていただけるなら大丈夫そうね!となるかもしれません。(指示書を作る手間が省けます!!!)
プランナーから作るよう、案内される場合もあります
私も実際に、お客様に作っていただくようご案内したことがあります。
その時は、ちょうどInstagramで情報収集することが定着し始めたころで、他の花嫁さんの事例をたくさん見ることができるようになり、
お客様からご要望をいただくことが増えました。
その流れで、ご希望の写真をまとめていただくよう依頼をしたり、
お客様から言われる前に、自らご案内をすることもありました。
その時は、良かれと思っていましたし、お客様のご要望を叶えられるのでとてもいい手段だと思っていました。
プランナーからしても、お客様満足度を上げられるものなので、作ってもらうよう案内している人もたくさんいると思います。
撮影指示書の文化はこういう流れで出来上がったものだと思います。
撮影指示書を作ることより大切なこと
冒頭で、私はいらない派と言いましたが、
その理由は、上記にも書いたように、現場の雰囲気づくりが多少なりとも崩れてしまうからです。
では、お客様の安心感や満足度、希望を叶えるためにはどうするべきかと言ったら、そもそも好きなカメラマンを選んでもらうことが大切なのです。
カメラマンが撮っている写真を実際に見てもらうことによって、「その人に撮ってもらいたい!」となります。
そうすると自然と指示書を作る必要がなくなるのです。
ただ、リクエストは伺っています!
家族ごとの写真が欲しい、共通の趣味のものを撮って欲しい、などそういったものは聞いております。
指示書のようなものやん!って思われるかもしれませんが、個人的には"指示書"と"リクエスト"には大きな違いがあるように感じています。
SNSでも、指示書のサンプルをお見かけすることもあるのですが、大体マストで撮るような写真だったり、現実的に100%同じ構図で撮るのが難しそうなものだったり、、
これをそのまま受けてカメラマンに依頼をしていると思うと、プランナーの案内方法も考えなきゃいけないなぁと、、、
理想の世界は・・・
好きなカメラマンを選ぶことができて、指示書を作る必要のない結婚式が理想です。
好きなカメラマンを選ぶことができない理由は、
指名をすると金額が高くなってしまって諦めたり、持込み料が高いあるいは持込がNG、そもそも指名ができない、など式場によって事情が異なります。
私の場合は、自分で仕組みづくりをした人なので、理想を叶えるために完全に好きなクリエイターを選んでもらうようにしています。
これがお客様の理想を一番に叶えられる方法だと今のところは思っているからです。
お客様ファーストな結婚式づくりをしたいと思うようになってから、
撮影指示書ひとつにしても、なぜ必要か、メリットデメリットを考えるようになりました。
悩んでいる花嫁さんの参考になってくれたら嬉しいです◎