結婚式の節約ポイントについて書いてるメディアや卒花嫁さんたちの投稿を見ていると、人前式の方が安くなるよ！とおすすめしてくれてているのを見かけます。

確かにそうで、間違ってはいませんが、誓いの儀式を金額で決めるのは個人的に寂しく感じます。

それぞれの意味や良さが異なるので、金額ではなく、中身を知って決めた方が素敵な結婚式になると思いませんか？

そして、予めお伝えしますが、私は人前式派です。

日本流のキリスト教式

本物のキリスト教式をご存知でしょうか。

キリスト教式は、主にカトリックとプロテスタントと大きく２つに分かれます。（実際には、国や地域によっても多くの教派がるようです）

本来の挙式時間は、カトリックで１時間３０分、プロテスタントで４０分程度。

日本で執り行われている挙式時間はいかがでしょうか。
大体１５分〜２０分ほどでしょう。

今、日本で行われているキリスト教式はプロテスタントの挙式スタイルを基にオリジナルでアレンジをしているものなのです。

挙式時間を短くした理由は、１日に数件の結婚式を案内できるようにするためだそうです。（これはブライダルの教科書にも載っています）

はっきりとは書かれていませんが、個人的な見解を述べると、売上確保のためだと思っています。

シンプルな話、１日１組しか稼働できないのと、１日に２組・３組を案内できるようになったら、ホテルや式場の売上は段違いですよね。

私は、これを知ってから、本当に残念な気持ちになってしまいましたし、これが定着してしまうウェディング業界の力を感じました。

本物のキリスト教式と、日本で行われているキリスト教式はもはや別物と言ってもいいと思います。

人前式は宗教を排した挙式スタイル

一方、人前式というのは信仰する神仏の前で誓いを立てるのではなく、参列者の皆様の前で誓いを立てるスタイルです。

新郎と新婦が異なる宗教の場合、様々な問題が起きる可能性があるので、そういった宗教色をなくしたものが人前式です。

人前式ももう一般的に定着していますし、最近は人前式を選ばれる方がとても多いと思います。

選ばれる理由としては、お二人らしくできるとか、自由にできそうだから、といったところだと思いますが、

人前式について調べてみると、なんとなくテンプレート化されていると感じませんか？

ある程度の参考事例があった方がわかりやすいですが、本当にその通りにしてしまうと１０分くらいで終わります。

人前式の打合せは時間がかかる

キリスト教式の場合は、流れが決まっているものなので、打合せは早いです。

しかし、人前式を本気で作り上げようと思ったら、想像力を働かせていかなければなりません。それは１時間やそこらの打合せで作れるものではないのです。

テンプレ化した人前式を案内するプランナー（式場）もたくさんいると思います。
そうすれば、キリスト教式と同様、打合せがかなり楽です。

でも、本質的なところを捉えると、それってどうなんでしょう、、

私は、一般的なテンプレも一応紹介しつつも、結婚式の本質についてヒントを与えるような話もしています。

結婚式への想いや熱量は人それぞれですので、プランナーの私が結婚式ってこうなんですよ！！！と厚かましいことをするとちょっと引いてしまいますよね（笑）
なので私はヒントを与える程度から始まり、話が広がったら、お二人がしっくりしそうなことを言って、オリジナルの人前式ができるように導きます。

あと、日本の事例ばかりでなく、海外カップルの挙式も参考にすると一気に想像が膨らみます。

人前式には正解がなく、いかにお二人の想いや覚悟、お二人らしさが参列の皆様に届くかがポイントだと思います。

そこを一緒に考えたり、導くのがプランナーの役目です。

私自身、知識を増やし、想像力を働かせ、いいものをインプットして、新郎新婦の挙式をより良くできるお役目を果たしたいと思います。
なので、ここは頭も時間も使ってしまい大変ですが、本当に大切なところだと思うので、安易にして欲しくはないところです。

本質や本物にこだわりたい

物事を決めるポイントは本当に人それぞれなので、一概になんとも言えないですが、少なくとも私は本質や本物かどうかを考えてしまいます。

私は幼少期にフィリピンに住んでいたこともあり、キリスト教の教えや日常にどれだけ馴染みのあるものかを知っています。

なので、キリスト教を信仰していれば、結婚式の儀式や内容はすんなり入りますし、いかに特別なものなのかがわかりますが、
日本人の場合は、結婚式の時だけ突如キリスト教式を選びますよね。

"多様化"と言われている時代ですので、それが悪いとは思いませんが、いろんなことを知った上で、選択してほしいと思ってしまいます。

それを誰が教えてくれるかって、プランナーなんですよね。

プランナーとは、結婚式限りのお付き合いになると思いますが、お二人にとって結婚式の思い出は一生残り続けます。
そう思うと、金額を見て決めるのではなく、明確な理由やしっくりする理由を持って、挙式スタイルを選んでほしいと思っちゃいます。

そしてここまで書いといてなんですが、もっと言えば私は神前式派です（笑）