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かりんのかんづめ ~憧れの美少女戦士~


 

 今の子どもたちにとっての美少女戦士は誰なんでしょうか?!

 ある一定の世代は魔法少女「おジャ魔女どれみ」と聞きます。とくに主題歌のおジャ魔女カーニバルが今だにカラオケで思い出の曲として歌われているようで。

 私の世代は「セーラームーン」がど真ん中だった。今では、世界的にも人気があると聞く。お団子のうさぎちゃんはWorldクラスだったのだ。

 だが、私は主人公の髪型が現実的ではない、という見た目にリアリティさを求める子どもだったようで、心に引っかからなかった。

 私は残念ながらWorldクラスではなかった。
 

 そんな子どもが、5歳の頃に好きでたまらなかったのが「魔法少女ちゅうかないぱねま!」だった。

 今聞いても少しダサい。
 しかし、子どもの頃は憧れてやまなかった。
 
 いぱねまが持ち歩く美少女戦士お得意のスティックはのどから手が出るほど欲しかった。

 内容はアニメではなく、仮面ライダーのように若いお姉さんが主人公で、目がくりくりしたショートカットが格別に似合う可愛い人だった。年齢も高校生くらいかと思われる。

 終わってしまっても、好きな気持ちやいぱねまになりたいという思いは冷めなかった。


 数年後、何かの番組にゲストで出演しているお姉さんを見かけた。
やっぱり可愛かった。

 小学校高学年にもなると、バラエティに出ているお姉さんを見かけると、いぱねまのお姉さんにはドラマとかに出てほしいと感じていた。

 美少女戦士役でバラエティに出る人や、女優やアイドルとして活躍する人はそうそういなかった。
 なので、その界隈の中でお姉さんはかなり出世頭だった。

 私は確信していた。憧れつづけた可愛いお姉さんは、いつか絶対に女優さんとして頭角を現すと。プロデューサーやマネージャーの気分だった。
 
 その後、期待とは裏腹に女優として見かけることはなかった。

 忘れかけていた頃、なんと中居正広さんの番組にお姉さんが出演していた。しかも中居さんに「お前、可愛いのにな。なんでそんななってんだよ」と言われている。中学生くらいだっただろうか。

 中居さん!さすが!
 影響力のある中居さんに言われたのだから、これで間違いない。もうくる、そろそろ来る!



 来なかった。待てど暮らせど来なかった。

 
 今思うと、時代がまだネット社会じゃなかったから。あの中居さんのシーンが今のTicTokなんかでバズったら・・・。

 
 とうとう、諦めのつく日がきた。
 かなり昔に、とあるバラエティ番組で(ア〇トークだったかな)有吉さんが尊敬するダチョウ俱楽部の上島さんとのエピソードトークをしていた。 

「上島さんが“あいつ、酔うとエロい感じの雰囲気で良いんだよ”って島崎和歌子のことを言ってたんですよ」
 

 お姉さん!!


 そう、お姉さんは島崎和歌子さん。
 私にとっては、憧れてやまない
「魔法少女ちゅうかないぱねま!」。
 
 まさか、5歳の頃に憧れた美少女戦士が数十年過ぎて、エロいと言われているとは。
 

 おばさんになって気づく、幸せの形は一つではなく多様性に富んでいることに。子どもの頃にはわからなかった。

 
 他の美少女戦士のお姉さん達もたくさんいたけど、今でも芸能界で見かけるのは和歌子さん。
 多くの芸能人が参加するお化け番組、今田耕司さんの隣で大きな笑い声を出して場を和ませ、手際よく進行しているのも和歌子さん。

「ほんまでっかTV」での姿はとっても楽しそう。

 時代も変わって、一人で生きる道を選択する事を、マイノリティとして排他的・異質な扱いをしていた時代も、今や昔。

 子どもの頃に期待していた結果とは、違えど。素敵な和歌子さんを見ていたら、やっぱり・・・私の目に狂いはなかった! 笑
 

 

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