2019.8公演『海への憧れ』抜粋原稿

この作品は、海に憧れる女性の半生を描きました。

その中の一部。

娘の結婚式での一コマ、花嫁の手紙です。

この手紙には、物語全体のヒントが隠されています。

ーーーーここから花嫁のお手紙----

お父さん・お母さんへ

今まで私を大切に育ててくださり、ありがとうございます。
今日、大勢の方々に祝福される日が迎えられたのは、お二人のおかげです。

お父さん、私が子どもの頃、よく海に連れて行ってくださいましたね。
砂浜で一緒に遊んだのを、昨日のことのように覚えています。
砂でお城を作っては、お姫様になる事を夢見ていた私。
大きくなっても、大切に接してくれていたのを感じています。

お母さん、洋裁が得意で、いつも可愛いワンピースを作ってくれていました。
私は、ひまわりのワンピースがお気に入りで、汚れるからと、お出かけの時にしか着なかったなぁ。
お母さんは、私が海で着た、赤いチェックの水着がお気に入りで、よく写真を眺めては「可愛いわね」と言っていましたね。

それを聞いて、ちょっと照れくさかったけど、実は嬉しかった。

私は今日、彼の元に嫁ぎます。
お父さん・お母さんのような、笑顔の絶えない、温かな家庭を築いて行きます。
まだまだ、未熟者の2人に、これからもご指導いただけたら幸いです。
2人の娘に生まれて良かった。

本当に、お世話になりました。

ーーーーここまでーーーー

普通の家庭の普通の幸せ。

それを、ヴァイオリンの音色と共に、お届けしました。

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