皆さんこんにちは。
久野商事株式会社の久野です。

FIT制度(固定価格買取制度)の価格低迷により「今更、太陽光発電投資は意味があるのか？もう流行遅れではないか？」と考える方もいらっしゃるかと思います。
実は太陽光発電投資は他の投資と比べて参入のハードルが低く、安定性が高いため、まだまだ根強い人気があります。

今回は太陽光発電投資を検討されている方や投資について検討されている方向けに太陽光発電投資について説明していきます。

太陽光発電投資とは

はじめに太陽光発電投資について説明します。
太陽光発電投資とは太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に売却することで収益を獲得できる投資になります。

太陽光発電投資は不動産投資や株式投資とは異なり、FIT制度(固定価格買取制度)と呼ばれる制度があり、売電価格と売電期間が決まっています。
この制度は再生可能エネルギー普及拡大を目的として2012年に日本で成立しました。

一番のポイントは売電を開始してから20年間固定の金額で電力会社に電力を買取してもらうことができる点になります。
国が定めた金額のため、経済に左右されず一定の価格で売電できるため、安定した収益を上げることができます。

太陽光発電投資のメリット

次に太陽光発電投資のメリットについて説明します。

収益安定

太陽光発電には土地や様々な部材から設置費用まで初期投資が必要になります。
しかし、初期コストは掛かりますが表面利回りが10%を超える物件も珍しくありません。

不動産投資で利回り10%の物件もありますが、実際には利回り7%前後であったり、満室想定の利回りでもっと低いこともあります。
しかし、太陽光発電投資の場合はFIT(固定価格買取制度)により売電の価格が一定のため、安定した収入を得ることができます。

シミュレーション精度が高い

太陽光発電投資は収益が安定しているため、他の投資方法と比較してシミュレーションが容易になります。

たとえば1500万円の利回り10%の物件の場合、年間の利益が150万円のため、10年で投資費用を回収できます。
パワーコンディショナーは10年で交換が必要であり、O&M(メンテナンス)や保険で毎月発生するランニングコストもあります。
そのため、投資回収期間は少し長くなりますが、20年間で1,600万円から2,500万円程度の収益が見込めます。

通常の投資であれば、価格の変動でシミュレーションすることが難しいですが、太陽光発電投資の場合はFITにより20年間の売電価格が固定であり、高い精度でのシミュレーションが可能ですので個人投資にも向いています。

相続税対策

太陽光発電所の減価償却期間は20年のため、20年経っていれば相続税が発生しません。
FITも20年のため、固定価格での売電はできなくなりますが、売却先の電力会社と契約することで引き続き売電を行うことが可能になります。

また、売電のみならず、発電した電力を自家消費や災害用に蓄電したりすることができます。そのため、将来を見据えて資産としてご家族に受け継ぐ方も増えています。

自家消費

太陽光発電は売電するだけでなく、自家消費することも可能になります。
近年では企業が太陽光発電所を設置して、工場の電気を賄い、余った電力を売電したり、災害用の緊急電源として蓄電池に貯めて利用しています。

太陽光発電投資のデメリット

次に太陽光発電投資のデメリットについて説明します。

天候問題

太陽光で発電をおこなうため、最大効率で発電できる条件は非常に限定的になります。
年間通して考えた時は発電量は変わりませんが天候や季節などの自然要因によって発電量に影響が出てしまいます。

また、台風や地震といった自然災害の場合は太陽光発電設備が破損することもあります。
そういった突発的な事故に備えて、火災保険や地震保険に加入する事で被害を最小限に抑えることができますので、保険加入を前提としてシミュレーションを行うことをおすすめします。

太陽光発電における自然災害や保険については、コチラの記事で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。

メンテナンスと管理リスク

太陽光発電所は屋外に設置しているため、土埃などで太陽光パネルが汚れてしまいます。
汚れた太陽光パネルは発電効率が落ちてしまうため、定期的に洗浄する必要があります。
また、太陽光パネルの洗浄だけでなく、周辺の雑草対策も発電効率に影響があります。
例えば、放置してしまうことで伸びた雑草が影となり発電効率が落ちるだけでなく、ホットスポット現象が発生して、太陽光パネルが故障してしまうこともあります。

その他、太陽光発電所では高価な機器を扱うため、窃盗被害も増えているため定期的な管理が必要になります。

私の見解としては太陽光発電所のメンテナンスは業者に依頼することをおすすめします。
自身でおこなうことで手間がもちろん掛かりますが、機器の破損や故障に繋がることもありますので、可能な限り業者に依頼しましょう。

即金性が低い

太陽光発電所は株式投資と違い、様々な書類の準備や太陽光発電所の査定などがあり、すぐに売却することができません。
そのため、すぐに現金化したい場合は太陽光発電投資以外の投資を行うことをおすすめします。

低圧の全量買取不可

2020年のFIT制度の改正により、低圧(10kW以上50kW未満)の全量売電ができなくなりました。
全量売電をおこなう場合は高圧(50kW以上)の太陽光発電所投資になり、キュービクルの設置や電気技術者の選任など、低圧と比べて初期費用が高額となるため注意が必要になります。

太陽光発電投資を始める方法

ここからは具体的に太陽光発電投資をおこなう3つの方法について説明します。

太陽光発電所を新設

まずは太陽光発電所の新設になります。
土地を所有している場合は、太陽光発電システムを購入して設置するだけですが、土地によっては地目の変更が必要なため、近くに電柱がない場合は電柱の設置が必要となる可能性もあります。

土地がない場合でも太陽光発電所を設置できるように土地付き太陽光発電所という土地と太陽光発電所がセットとなった物件があります。
土地付き太陽光発電所は太陽光発電所と土地がセットで販売されている太陽光発電所を指し、賃貸と購入の2種類があります。

土地付き太陽光発電所については、コチラの記事でで詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。

太陽光発電所の新設は太陽光発電所を建てる手順が最初からになるため、多くの費用が発生する方法になります。

太陽光発電ファンド

太陽光発電ファンドは太陽光発電の投資信託とも呼ばれており、太陽光発電所を保有するのではなく、太陽光発電所を運営したい事業者に投資して、分配金を受け取る手法となります。
太陽光発電システムの導入には初期費用が必要となります。
しかし、太陽光発電ファンドであれば、1口10万円程度と太陽光発電投資の中でもっともローリスクローリターンで太陽光発電投資を始めることができます。
選択肢の一つとしてご検討することをおすすめします。

中古太陽光発電所を購入

太陽光発電所にはFIT期間中に手放された中古太陽光発電所があります。
中古のイメージは古いとか問題があるようなマイナスイメージをもたれやすいですが、太陽光発電所は20年という長い期間運営していくため様々な理由でキャッシュが必要となり手放す方もいます。

最近では中古の太陽光発電も増えており、セカンダリー市場が大きく成長しています。
また一番の特徴は高FITの発電所を購入できる点になります。
新しく太陽光発電所を建てた場合、2022年現在で高圧案件でも買取価格が10円程度ですが、中古太陽光発電所は買取価格が20円、30円の物件もあります。

中古太陽光発電所は既に稼働している物件のため、現地での確認ができたり、過去の売電記録が残っているため、新しく建てる太陽光発電所と比較して事前に正確なシミュレーションをおこなうことができます。

中古太陽光発電所を購入する場合は複数の発電所の発電実績などの情報を比較して、発電量が多い物件を選びましょう。

まとめ

今回は太陽光発電の投資について説明させて頂きました。
太陽光発電投資はFIT価格の下落でマイナスイメージな方もいると思います。

状況にもよりますが太陽光発電を始める際には中古太陽光発電所を購入することをおすすめします。
久野商事では中古太陽光発電所のご紹介も行っておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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