平成編3章で川田さんから渡された、元雛見沢の住人の住所録。その中に竜宮礼奈の名があり、そして現在も生きているとわかる。そして、今回の平成編４章になる。

美雪と千雨が二人でもがいたところで、おいそれとは彼女に会うことができるわけではない。しかし、秋武さんの助けもあって会いにいけることとなった。ただ、精神病院ということもあり、秋武さんも同行する。

そこに確かにレナはいた。ただ、体は元気そうだが、心は抜け殻状態。何を話しても無反応で、何かしら編み物しているようだ。それでも話しかけているうちに、「奈央」の名前を出した途端、泣き叫ぶように謝るレナがそこにいた。せっかく面会させてもらったのに、追い出されてしまった美雪と千雨。美雪が直接話しても、そして一穂の名前を出しても無反応だったのに、「奈央」の名前を聞いただけなのに異常かつ過剰な反応をされたのに動揺するしかなかった。千雨によれば、レナが奈央によっぽど酷いことをしたのかと思うぐらいにも見えたという。

そこに美雪も同意はするが、肝心のレナがあの状態だと話はおろかもう面会はできないだろうから、と結局は何もわからないと落胆してしまう。ひとつ言えることは、ここにいるレナは奈央を知っている(会っている？)ということだ。美雪や一穂もそうであるかどうかはわからない。本編(あるいは原作ともいうべきか)「ひぐらし」で学校の籠城事件を起こした時のレナは警察に連れて行かれたために大災害からは生き残っていたので、同じように籠城事件を起こしたレナかもしれない。そして、第三部で奈央がいる昭和の世界(ちなみに一穂はまだ第三部ではいまだ未登場なので”い”るのかどうかも不明)のレナが、もしかしたらその後籠城事件(あるいは警察に捕まるような事件)を起こして奈央に対して何か酷いことをしたのかもしれない。とは言え、現段階では想像でしかない。いづれ分かる時が来るのを願う。

もちろん、それで終わる美雪たちではなかった。ダム建設にともない、ごっそり移動した現・雛見沢ではなく、旧・雛見沢にどうやら行けるらしいことがわかったからだ。美雪が奈央たちともに昭和の祭具殿から平成に帰ってきた直後(第一部の終わり～第二部最初にかけて)は、ダムがすでにできてきて、旧・雛見沢はダムの底に沈んでいた様子を彼女たちが目の当たりにして呆然としていたシーンの描写もあった。

だが、千雨によれば”まだ沈んではいない”という。美雪たちが過去や現在に行ったり来たり、いろいろ動いているうちに状況が変わってしまったのだろうか。

本編で梨花が黒幕にやられてタイムリープした場合、前にいた雛見沢とは例えば鉄平が雛見沢に戻る戻らないといった風に状況が変わってしまうことはよくあった。だが、梨花が生きているうちに途中で勝手に状況が変化してしまうことはなかったし、そもそも美雪たちは自らの意思で過去に行ったり、戻ったりしている。だから、システム(というのかわからないが)は梨花のそれとはまるで違うようだ。ただ、なぜそんなことになってしまうのだろうかはいまだ全く見えてこない。川田さんあたりが全部ではないまでも、ある程度知ってるかもしれないが、今はどこでどの世界でなにをしているのやら。

話を戻そう。果てして、美雪たちは旧・雛見沢（以降、雛見沢と表記する）に行くことにする。とは言っても沈むことが決まっている村だ。たまたま工事に行くという作業員のおじさんに声をかけられなければ、徒歩で行くほかないぐらいにもう村は廃れていた。

そして、神社近くで止めてもらい、いざ祭具殿のあるはずの場所へと向かう。そこで美雪は祭具殿そのものがないということに驚愕する。そう、祭具殿がある”はず”なのに、なかったのだ。その上、見知らぬ女性と居合わせる。彼女があの「あーちゃん」ということを知ってまた驚く美雪と千雨。・・・といったところで第三部平成編の４章は終わる。

ぶっちゃけ、この「あーちゃん」、最初男性だと勝手に思ってしまった。まゆ毛が濃いからそう思ってしまったのもあるし、しゃべり方がどっちでも取れる感じの軽い口調だったからだろう。（基本「ひぐらし命」はノーボイスなので当然声は聴けない。カードでいづれ登場するのとしたら聴けるかもしれないが、いつのことになるやら）そして、今のところ川田以上に油断できない人物だという認識をじぶんは抱いてる。なにしろ、あの川田がその名を聞いて逃げるように去るぐらいだからだ。（単に苦手なタイプなのかもしれないが）実際、この「あーちゃん」がどういう人物で、何を知っているのか。また、美雪たちにとってどういう位置づけになる人物なのか。とても気になるところで終わっている。

これ以上、謎の人物が現れないでほしいとも思ったが、出てきた以上はちゃんと描いて、その上で謎もきちんと解いていってほしい。そして、昭和と平成が交互に来ているので、次は昭和編になる。奈央がひとり奮闘しているが、一穂はいまどこにいるのかも気になるところ・・というところで次回に続く。