見出し画像

SIer企業はマジでやめとけ!~企業編~

前回、『SIer企業はマジでやめとけ!~社員編~』を掲載しましたが、今回は社員編です。

​なんだかんだ言って、SIer企業はなくなりません。
IT業界の下請けだからいなくなると大企業が困っちゃいますからね。
ただし、出世して管理職になり部下を酷使するか、安い給料でひたすら酷使されるか、どちらかになるでしょう。

元請け、下請け、孫請け、曾孫請けは当たり前

ある企業(A)がシステムを導入することになりましたが、(A)にはシステム構築を出来る人材がいません。
そこで、元請け(B)に100万円で依頼します。
受けた元請け(B)は、下請け(C)に80万円で依頼します。
受けた下請け(C)は、孫請け(D)に60万円で依頼します。
受けた孫請け(D)は、曾孫請け(E)に40万円で依頼します。
受けた曾孫請け(E)は、40万円で100万円の仕事をします。
 ※SIer企業は(B)~(E)

説明のためにシステム構築そのものを依頼する形で話をしましたが、実際はこれを人単位でやります。
単価が100万円の仕事を40万円の人材にやらせるといった感じです。

出来上がったシステムは100万円相当ではないでしょう。
40万円の人材が作るわけですから当然ですね。
その代わり(E)は100万円に見合うだけの努力を見せる必要があります。
2.5倍頑張ることになります。(毎日20時間労働相当w)

この構図どこかでみたことありませんか?
そう、持続化給付金の構図と同じなんですよ。
経産省がサービスデザイン推進協議会に委託。
サービスデザイン推進協議会が中抜きして電通に再委託し
電通がさらに中抜きして再々委託。
上流だけが儲かって、下流はそのしわ寄せを受けながらこき使われる構図が当たり前のように存在します。

SIer企業同士で価格競争し価格を下げ合う

(D)が(E)に対して40万円で依頼する時に、38万円でシステムを構築すると言う(F)が出てきたらどうでしょう?
(D)としては自社の取り分が増えるので(F)に頼んじゃいますよね。
(D)が(F)に依頼してしまうと(E)の仕事がなくなってしまうので、(E)は35万円でやる、と言います。
そして40万円だった仕事を35万円でやることになるわけです。
ついでに、今後(D)が(E)に依頼する時は35万円がベースになります。

「安かろう悪かろう」という言葉があるように、値段が安ければ品質が低いものなのですが、なぜか安さばかりが追求されるんですよね。
品質の悪いシステムなんてメンテナンスだけで膨大な費用、工数がかかるんですけど、依頼する側に知識が無いから分からないんです。

ただでさえ少ない給料でこき使われるのに、下流同士で競い合って単価を下げる。。。
低賃金、長時間労働になるのは時間の問題です。

海外の人材

その価格競争に現れるダークホースが海外の人材です。
特にアジア圏の人材が多く入って来ています。
なぜか日本は比較的アジア圏の人材を過小評価し、欧米、欧州の人材を過大評価する傾向があります。
そのため安い値段で海外の人材を雇い始め、下流SIerの価格競争は激化します。

日本企業は彼らを喜んで雇うでしょう。
なぜなら安いから。
しかし、それも最初だけ。
彼らにとって日本企業は新人研修みたいなものなので、スキルを付けた後は他国でバリバリ働くことでしょう。
日本語しか知らない日本人と違って、彼らは最低でもトリリンガルのマルチリンガルなのですから。
残ったのは仕様が不明なシステムと、路頭に迷うSIerの姿です。

まとめ

最初に書いた通りSIer企業は無くなりません
高齢化社会でITに疎い日本には腐るほど仕事があります。
海外の新しいシステムを、10年以上前に作った古いシステムが動くよう導入するとかね。
結果、余計な運用コストがかかることは分かり切っているのですが、変化をを受け入れられないお国柄ですから。。。

そんな生産性の欠片もない仕事を低賃金かつ長時間労働でやる。
それは幸せですか?

最後に私から言いたいことは一つ。
「SIer企業はマジでやめとけ!」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?