くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第110回 「ADHDやASD(自閉症スペクトラム障害)が仕事を探すポイントを斜め上から考えてみるよ!」ってお話

※今回は第二回cakesクリエイターコンテストのために無料公開となっております。ご了承ください。

[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、現在は第二回cakesクリエイターコンテスト」が開催されていまして、全文公開中となっております。cakesとはnoteの姉妹サービスで、noteが個人的な作品の発表の場なのに対し、cakesは出版社から本を出す感じが近いでしょうか。その登竜門的なコンテストですね。なので、読者を惹きつけるようなインパクトのあるネタを今週は配信していきたいなと!

[寺] 読者にとってはどうでもいいメタ情報をありがとうございます(笑) cakesに拾ってもらえるかどうかはさておき、読者獲得のためにも話題になって損はないですからね、がんばりましょう。

[く] というわけで、今週のネタはどうしましょうか?

[寺] 勢いだけのノープランは平常運転ですねー!結局いつものように近況報告から行きましょうか。くらげさんの妻であるあおさん(発達障害・精神障害等)の様子はいかがでしょうか?

[く] あおは休職以来、完全に引きこもりで心配していましたし、先週も何故かベッドの隙間に上下逆さで落ちて動けなくなって死にかける、という冗談のような事故が発生しました。それで日中はどこかで預かってもらえないか、と探したらなんと近所に「地域活動支援センター」という精神障害者の日中活動を支援する施設が見つかりまして、現在はこちらに入り浸っております。

[寺] へぇー!そういうところがあるんですね。日中活動ってどんなことをするんですか?

[く] 全国的にそうなのかこの施設がそうなのかはわからないのですが、施設側が主導して何か特別なことをする、というのは少ないそうです。その代わり、他人の迷惑にならない限りは何をしてもいい、みたいな。100円で1日いられるので、あおは行って昼寝してお茶を飲んで帰ってくるみたいな。

[寺] ああ、良いですね。人に必要なものは「きょういくときょうよう」(今日行くところと、今日用があるの略)と言いますし、行けるところがあるのは精神的にも安定しますよね。他の人の目があれば事故防止にもなりますし。

[く] そうなんですよ。ここ最近は部屋の中でも事故が起きたり怪我をするということが増えていたので、その面から言えば仕事中も気持ちは楽、というのは正直あります。ただ、てんかんの再発もあって復職が難しいそうなんですよね。そうなるとボクが生活費を更に稼がねば、というのはあって、転職を考えているところです。

[寺] 私としては、ここで起業なりして独自のライフスタイルを構築することをお勧めしたいところですが、まずは、どこかの事業所なり会社なりに就職活動をすると仮定してみましょうか。どんなお仕事だったら良いと考えていますか?

[く] そこ、かなり難しいところで。ADHDができる仕事ってなんでしょうね?

[寺] また難しいことを(笑) 発達障害は個々人の振れ幅がとても大きいから難しいですよ。社会(人間の集団)でうまくやるというのも、才能の偏りがあるので。 そこがすっぽ抜けてる人、発達障害者に多いんですよね。 くらげさんはそのへん自分をどう評価していますか?

[く] 正直な話、これまでお固いところで事務職続けてますけど、事務職が一番向いてないというのは痛感しています。社会でうまくやる、という能力はかなり低いほうですね。しかし、聴覚障害もあるので、身体障害者の就労だと事務職がメインでADHDとしての自分の能力と重ならない、というのはあります。まぁ、得意なことといえば文章力があることなので、こちらを活かせる仕事を障害者雇用云々に関係なく探しているところです。

[寺] それこそ「障害」ではなくて個人的な才能の有無になってしまいますね。ただ、発達障害が仕事をするというと目立つのは活動的なタイプの人たちなので、営業とか、創作活動とかということになると思うのですが、性格的に全然向いてない人もいるでしょう。ですから、職業というと広すぎる感じがしますけど、ライフスタイルとしては「百姓」が向いていると言われてますよ。状況によって、やることを変える、一番効果的なことで稼ぐというライフスタイル。

[く] 意外ですね。ADHDというと狩人的といわれますが。

[寺] ここでいう百姓は昭和な感じの農業従事者ではなく、落合陽一さんが提唱しているような何でも屋のようなライフスタイルですね。何しようかなー面白いことないかなーって探しながら生きていく。ADHDの人は、欲しいものは手に入れるが貯めておいたものは忘れる。育てる、耕す、維持するは苦手というか、そういうことに価値を感じないというとんがった特性を持っている人が多い印象なんですよね。実は「欲しい」と思っている間が幸せという人も多いはず。なので、能力やスキルにかかわらず、全般降りかかってくることに対して、対処するという仕事が向いているのかなあ。と。

[く] まさに自分ですね。興味あることしかしたくない(笑)

[寺] 精神力が強靭な人なら、クレーム処理とかすると凄くお給料はもらえますよ。 高級ホテルのフロントとか、メーカーのフロント事務とかも良いです。毎日「何とかして!」という案件が来る。そして見返りはでかい。くらげさんは聴覚の問題もあるから、ホテルは無理かもですけど、ソフトメーカーの広報とかIT関係の会社のトラブル対応(メールや問い合わせフォーム対応のみ)を在宅でやるのとかいいかもしれないですねー。

[く] 意外な方向から向いてそうな仕事がきましたぞ(笑)

[寺] それこそ、ミニサイトみたいなのを作ってチャリンチャリンと稼ぐというのも良いと思いますよ。くらげさんはネットに明るいので、HTML5をネット講座かなんかで勉強しておいて、ワードプレスでサイトを作る仕事するのはどうですか?画像データをあおさん(前職は印刷会社のデザイナー)に作ってもらえば丁度いいよね。 最初は求人サイトとかスーパーみたいな、頻繁に更新があるサイトを作っているところの下請けとかして、だんだん構築覚えたら、障害者施設や福祉NPOのIT導入コンサルみたいなことするのもええやん?

[く] またそうやって人を誘惑する(笑)でも、HTML5あたりは学んで損はなさそうですよね。検討します。しかし、ADHDは自分自身の経験も生かせるとして、ASDタイプはどうなんでしょうね?

[寺] ASDっぽい人は、会社より、徒弟制度の中で才能が花開く人もいるんですよ。 師匠だけ見て、そっくり真似すれば良いので。周囲の人の動きや状況を見て、最適な行動を取るというのは難しいんです。いっぱい見なきゃいけないから何が正しいのかわからなくなって混乱しちゃう。以前はASDの人に伝統工芸をやらせてみるの、ちょっと流行りましたよね。

[く] 寺島さんにも師匠っぽい人がいますよね。気難しい芸術家とか、老舗の職人とかのイメージ。確かに既に結構ASDの人が混ざってる印象あります。

[寺] ただ、やはりどなたにでもオススメするわけにいかないのは、そういう特異な才能や職能がある人というのが出現する確率は、ASDの人でもふつうの人でも同じなんですね。すっごく低い。何年も費やした上で辞めなきゃいけなくなるケースがやはり他業種に比べて多いんですよ。ふつうの人なら覚悟をして行くところですが、発達障害があると「勧められたから来ましたーあれ?うまくいかない、騙された!」となったりするので、うっかり言えないんですよ。それに、徒弟制度の弟子って…ブラックなんです。もうね、ホント朝から晩まで師匠のお世話ですからね。体力もいります。恋愛結婚介護子育てなんて、弟子の分際でとんでもない。ハロワに募集が出ていても条件はどんどん更新されますし、「いつでも休みが欲しい時は言ってね」と言ってても、実際師匠の都合を無視しては休めませんよ。修行期間が終わっても師匠と弟子の関係は一生続きます。

[く] こわいせかいだ。でも、なんかこう試行錯誤でやってきたので、体系としてはないので、そこはうらやましい。あー、でも、師匠筋がいたとしてもあーしなさいこーしなさいって時点でいやになりそう(笑)

[寺] くらげさんはそうでしょうね(笑) そうやって、既にその道で成功している人の仕事のやり方や生活の工夫をコピーして行く。 でも、社会状況は変わって行くし、本人の資質もあるので、ある程度の舵取りは必要ですし、どこかで暖簾分けとか、独立になりますね。 そのタイミングも難しい。これはこれで才覚がいります。

[く] なにもかにもがうまくいく、ということはないですね。

[寺] だからこその教育なのですが…。人より優れたという言い方がまた混乱するのかもしれないですけど、 自分の中に才能的な部分があって、それを生かしたいという意思があるなら、障害があっても専門的に学べる教育が必要ですよね。IT関連会社などはサイボウズなどの例もありますし、かなり進んでいるイメージはあります。

[く] エンジニアとか、WEBデザイナーが出来るぐらい頭のいい人は勝手にやってくれよという意見もありますが。

[寺] 確かに、今いまナウ!食べるものにも不自由してるとか、放っとかれると自殺しちゃいそうみたいな人に支援が行き届いていないのも大きな問題です。ただ、大卒新入鬱離職からの引きこもりみたいな人や、IQ高いけど学校行ってないが仕事はできるゼ!みたいな人の支援が急務なのは、社会的底辺にいる人に教育をし直すよりコストが安く稼げる職業人になりそうということと、ウッカリ団塊の世代が大量離職するのを見過ごしてしまって働き手が激減しているので、時間的な余裕がないという事情なんですよね。

[く] すげー荒れそうな話ですが、日本の余裕のなさを考えると…。まぁ、自分も学び直したいことは多々ありますが。しかしまぁ、この先何をしたらいいかはだいぶイメージがつかめてきました。

[寺] それは良かったです。仕事の情報を集める時は地域の求人情報誌などを見る前に、世間一般にどんな仕事があるのか、どういう仕組みでそこがお金を稼いでいるのかも考えてみてくださいね。目の前に「お金がない」「仕事がない」という緊急性のある問題があると、とにかく早く解決しないとと焦ってしまい、簡単そうな手段に飛びついてしまったり、「考えてるよ!」と口では言いつつ頭の中がずーっと泡立ってるという状況が続いてたりしがちなので、気をつけましょう。お互いに。(笑)

[く] さて、ちょうど時間なので今回はこれくらいでしょうか。お疲れ様でした!

[寺] お疲れ様でした!また来週!

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。

読んでくれてありがとうございます
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くらげ

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