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日帰りで東日本一周をしてきた話

こんにちは。今回は個人的に面白い旅行(果たして旅行といえるのか)をしてきたので、記事にしようと思います。


事の発端

そもそもタイトルにあるような事をしようと思ったきっかけは、このツイート…いや、ポストである。

期間が2/14から3/14の平日限定ということから、おそらくは長期休暇中の学生をターゲットとしているに違いない。私も例にもれず学生だが生憎、長期休暇の概念は去年で終了してしまった。クソッ、クソッ、、


とはいえ、休みたいと言えば休める身分ではあるので、権利を行使していこう。

話を戻そう。こういう類のお得チケットはたいていの人が元を取ろうと考える。尤も、この場合は東京から仙台までの片道新幹線に乗るだけで元が取れてしまうのだが。

実際ガチで使い倒すなら、やまびこで東北を一日中往復するのが一番かもしれないが、それでは面白みがまるで無いし、虚無にも程がある。

というわけで考えるのが、東日本一周である。おそらく殆どの人はこの思考を辿るに違いない。



……違いない。




忘れていたが、今回のフリーパスで乗れる区間は以下の通りである。

私は仙台住みであるため、初手北上するか南下するかの選択肢があったが、今回は南下することにした。ちなみにルートはお馴染み「ジョルダン」で経由地等をブチ込めば一発で出てくる。

こんな感じで出力もできる。神。

色んな列車に乗ってみたかったのでこれよりも少し乗り換えが多くなってしまったが、モーマンタイである。むしろ多いほど良い

本題

問題は決行日である。最初は三月中にやろうとしていたが、同時に神奈川にいる友達とも遊ぶ予定を立てており、それが諸々の事情により2/19(月)になってしまった(楽しかったのでおk)。

2/19は普通に平日であるため、休みの申請をしなければならない。短期間で二回も休みの申請するのなんかやだなぁ、、って思い、期間中に唯一(合法的な)平日休みである2/26(大学入試により大学閉鎖)に決行することにした。

あいだ一週間しかないやんって思ったが、実はその間にも免許更新のため実家に帰ったりもしたため、この週は怒涛の移動ラッシュとなったのである。いやぁ楽しかったなぁ()

そんなこんなで二月下旬はかなりミチミチなスケジュールを送ることになった。


前置きはさておき、当日の流れを振り返っていこう。
(運行ダイヤは2024年2月現在のものである)


第一列車 東北新幹線 はやぶさ2号 東京行(仙台 06:37 → 大宮 07:43)

東京に向かうなら新幹線一択…と言いたいところだが私は金欠大学生のため、普段は夜行バスである。そのため新幹線に乗る機会も滅多に無く、ワクワクするものである。

322!?…いや、誤差であろう

出発後8分で最高速度に達するものだから驚きである。仙台-大宮間は今回の全行程1,500km強のうち約1/5を占めるが、所要時間はなんと1/15程度。もはやバグである。

因みに座席予約の際、ウッキウキで窓側を選択したがこれは完全にミスであった。途中下車なので通路側を選択すべきであったが、こればかりは新幹線初心者なので大目に見てほしい(下車の際にやむを得ず隣の人を起こしてしまったが、快く通路を空けてくださった。いやマジで申し訳ない)。

こういうのも経験だよね。人生は冒険や!ってどっかのゆ○たぼんさんも言ってたし。

出発時の仙台は晴れ。大宮も晴れていた。

大宮で降りるのは初めて

事前に友達から「大宮駅のチャーハンが美味しいからテイクアウトしてもいいんじゃない?」という情報を得ていたため、少し迷いながらもお店に直行、、したがなんと「テイクアウトの承りは10時から」といった張り紙が。このために朝ご飯我慢したのに!

と駄々をこねてもしょうがないので、事前調査を怠ったわが身を反省しながら、適当にNewDaysでおにぎりを購入。これでいいのか…と思いつつも時間が迫っていたのでホームに直行。

通勤ラッシュとも重なって凄い混み具合の大宮駅であった。

第二列車 北陸新幹線 はくたか553号 金沢行(大宮 08:17 → 上越妙高 09:54)

案の定、自由席はかなり混んでいた。サラリーマンや家族連れ、恐らく長野あたりにスキーをしに行く学生がよく見受けられた。

最初は通路側か…と思いつつ座れるだけ良しとしよう、と思っていたが、佐久平を過ぎたあたりで窓側に移ることができた。

景色が良いねぇ

安中榛名(あんなかはるな)とかいう明らかに人名だろ(ちがいます)という駅はこの路線にある。なんかデカいリボンが見えてくる気がしなくもない。

安中榛名さん

最初は景色を見て楽しんでいたが、途中からは本を読むことにした。

う~ん、こんな日にぴったりですねぇ。内容を説明するつもりはないが、旅好きな私にはなかなか楽しめる内容であった。もちろんそうでない人にもお勧めできる面白さである。

長野市のあたりで雪がちらつき始め、上越妙高につく頃には天気は雨に変わっていた。

雨やめー!(アメヤメー!…アメヤメー!…)

駅舎が立派ですごいなぁという小学生並みの感想を漏らした。待ち時間が20分ほどあったものの、特にしたいことも無かったため駅内の散策のみ。

えちごトキめき鉄道ってネーミングすごいいいよね

第三列車 えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン 快速 直江津行(上越妙高 10:19 → 高田 10:24)

声に出して読みたい日本語すぎる

ぶっちゃけ一本で新潟まで行けるが、この三セクと上越新幹線にも乗っておきたいということで、あえて二回乗り継ぎを挟んだ。

乗れるなら乗っておいた方がいいよね!の精神。

五分だけ乗車し、高田駅に着いた頃には雨のピークとなっていた。

オシャレな外観

なるほど江戸時代には城下町として栄えたのでこのような外観なのか、と、記事を書いている最中にwikiで得たあっさ~い知識を披露しつつ、この時は(マジで雨勘弁してくれ…)という気持ちでいっぱいだった。

私が行く旅先は晴れるというセオリーの崩壊を感じたものの、今回は行動範囲が広いのでノーカンということにして、次の列車を待つことにした。

第四列車 信越本線 特急しらゆき3号 新潟行(高田 10:39 → 長岡 11:39)

景色を楽しみたいなら進行方向左側がマストである。平日にもかかわらず、窓側の席は七割ほど埋まっていた。

特急の場合は乗務員に切符を見せるフェーズがあるが、見た感じ同じフリーパスで乗っている人もちらほらといった感じ。

この路線では、海に一番近い駅の一つ「青海川駅」を通過する。

よく撮ったなこれ

想像以上に近くてビビった。

内陸に入っていった後はPocky(パキー)を貪りながら本を読み、たまに外を眺めてゆったり時間を過ごした。

写真でも分かる通り、いつの間にか雨は上がっていた。

長岡の花火は有名

新幹線に乗るため、というのもあったが、新潟で昼食を買う時間を確保したかったため、乗り換えることに。

写真下手くそ部

第五列車 上越新幹線 とき315号 新潟行(長岡 11:55 → 新潟 12:17)

今回のフリーパスには「指定席は二回まで」という制限があり、はやぶさに二回乗ることが確定していたため、基本的に全て自由席である。

また、今回乗った特急(新幹線除く)にはコンセントがついていないため、新幹線は貴重な充電チュルチュルスポット(なんじゃそりゃ)であった。

雲一つしかない空

新潟では気になっていたおにぎりを買うことに決めていた。

新幹線改札を抜けると正面にお店が並んでいる。少し奥の方に行くと買える「爆弾おにぎり」。中身の種類もたくさん選べるが、今回は豚そぼろにした。

で、でけぇ…

一合ある、と言えばかなりの量に思われるかもしれないが意外とペロリ、といけてしまうものである。通常サイズのおにぎりもあるので、自信のない方はそちらでも良いと思う。

崩さずに食べるのはほぼ不可能なため、お箸がついてくる。

駅周辺の散策もしたかったが、新潟は近いうちにまた行く予定があるので早めに電車に乗り込んだ。

第六列車 羽越本線 特急いなほ5号 酒田行(新潟 12:41 → 酒田 14:50)

いなほに乗るのは高校三年ぶりだろうか。定期試験で早めに下校できるとき、普通列車が無いので特急で帰ることが往々にしてあった。今考えてみるとませてんなと思う。

こちらも進行左側を確保し、景色を楽しむこととした。

曇り空+車窓からの写真ということもあり鮮やかさに欠けるが、天気のいい日にはかなりの絶景が見られる。海沿いを長い区間走るので、なかなかに目が離せない。

日本海を背景に本を読む、なんて贅沢な過ごし方なんだ…と思いつつ、約二時間の乗車を終えた。


この路線では途中にデッドセクションというものがある。詳しくはwikiを参照されたいが、簡単に言うと電気の流れ方が変わるために、架線に電気が流れていない区間のことである。この区間では惰性で走行する。

電気が流れていないので、車内の電気やエアコンも止まる。

切替看板

エアコンが止まりシン…とする車内の雰囲気はなかなか味わえない経験なので新鮮であった。

酒田駅に到着する頃にはすっかり晴れていた。

乗り継ぎに余裕があるので、お土産屋に寄ることに。

地酒や山形の名産さくらんぼのお菓子がたくさん売られていた中、私が買ったのは

オランダせんべいである。個人的には割と身近なお菓子だがどうやら東北限定らしい。ノーマルなのはうすしお味である。是非一度食べてみてほしい。

今回は焼きとうもろこし味にした。

第七列車 羽越本線 普通 秋田行(酒田 15:30 → 秋田 17:17)

長い長いロングシート区間の始まりである。秋田区間はすべてこれである。心して挑むべし。

この路線は親の顔より使った路線でもあるので(もっと親の路線使ってあげて)、なつかしいなぁという顔をしながら揺られた。

途中見える鳥海山は山頂こそ雲に隠れていたが、こちらも天気が良ければ綺麗な姿を拝むことができる。私は断然秋田側から見たそれが好きである(山形県民の皆さんごめんなさい)。

乗客の中には私と同じ東日本一周中の方だろうか(絶対違う)、旅人の方が窓の外を眺めたり写真を撮っていたりした。

時間帯も相まって、途中からは下校中とみられる高校生が多く乗ってきた。

秋田に着く頃には日も落ちてきていた。

第八列車 奥羽本線 快速 弘前行(秋田 17:30 → 弘前 19:52)

秋田に着くと既に向かい側のホームには列車が止まっていた。秋田駅には昨日来ていたため(は?)、特に改札から出ることもなくそのまま列車に乗り込んだ。

キュンパス仕様

帰宅ラッシュ真っ只中であり、追分あたりまでは座れなかった。

ここで疲労もピークとなり、どうやら一時間ほど寝てしまっていた。東能代あたりで目が覚め(たと思う)、車内は比較的閑散としていた。

本を広げてもすぐに寝てしまいそうだったため、ぼんやりと対面の人の靴を眺めていた(変態?)。

最後の方は一両に10人居たか居ないか程度であった。

第九列車 奥羽本線 普通 青森行(弘前 19:55 → 新青森 20:31)

接続バッチリなため、有難いことに写真を撮っている暇がなかった。駅メロは三味線。津軽じょんがら節と言うらしい。

今回は通過のみであったが、最後に青森に来たのは10年程前。奥入瀬の方に行ってみたいなという気持ちはあるものの、中々機会が無い。

平日ということを忘れていたが、車内には学生やサラリーマンの方々が。一日お疲れの空気が流れていた。旅もいよいよ終盤である。

りんごジュースしか売られていない

りんごとねぶたを堪能し、青森観光完了である。

第十列車 東北新幹線 はやぶさ96号 仙台行(新青森 20:40 → 仙台 23:01)

買っちった

今旅の最終列車。最高速で始まり、最高速で終わる。最初はやらないだろうなぁと思っていた旅程であったが、こういう旅こそ思い出に残るだろうってことでチケットを取った。

結果、やって本当によかったなぁって思う。観光ではなく移動に全振りした旅行も案外楽しめてしまう自分の性格に感謝している。

持ってきた本も読了。二時間強の乗車であったが驚くほど早く感じた。


…というかこのはやぶさ、停車駅多いからスピードあまり出さないのかなとか思ってたけど、隙あらば320km/h出しててワロタ。

盛岡での連結は見なかったけど、連結時に衝撃あるかな~って思ってたから、全く衝撃が無かったことに衝撃を受けた。

OUT OF SERVICE / 回送 の文字

長い旅の終わり、本当にいい経験をしたものだ…と思いながら、駅前の立ち食い蕎麦屋で蕎麦をすすっていた。


総括

発着時間:06:37発 → 23:01着
所要時間:16時間24分
乗車時間:13時間23分
乗換回数:9回
総額:45,270円(35,270円得)
総移動距離:1536.6km

一本も電車が遅れることなく実際にこの行程を実行することができたことで、改めて鉄道の凄さ、ありがたさを感じることができた。と同時に、やっぱり私は鉄道旅が好きなんだなぁと思い知ることができた。


これにて日帰り東日本一周旅、完。

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