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新カード解説⑧(デュエプレ24弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

24弾の新カードの考察第8弾です。

第7弾についてはこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介がメインで、時折背景ストーリーでの活躍を織り交ぜていきます。

それでは以下、本題です。


龍友伝承 コッコ・ゲット

事前評価:5
FT:マッカランの息子、ゲットは父の友を愛する気持ちを受け継いでいた。

TCGからの変更点はありません。

効果にマナ武装の条件が付いてコマンド・ドラゴンのみが対象となった代わりに、パワーが2000上がった《コッコ・ルピア》です。

ドラゴンサーガから当分は登場するドラゴンのほとんどがコマンド・ドラゴンであり、効果の違いはさほど気になりません。

TCGではマナカーブの繋がるコマンド・ドラゴンが登場する中で、初動の枠として使われることがありました。

これらは未実装ですが、《ザーク・タイザー》は手出しが難しいコストを現実的な範囲まで引き下げ、なおかつ自身が回収対象になるという相性の良さがあります。

《コッコ・ルピア》とも明確に差別化できているところですね。

3ターン目のこのカードを処理するのは対策が必要になるので、流行った際は環境を動かしてくる可能性のあるカードです。

中長期的に意識すべき存在だと言えます。


ベル・ザ・エレメンタル

事前評価:7
FT:『デュエル・マスターズ』での競争に興味を示さない種族もいた。自然文明のスノー・フェアリー風はその典型だ。

TCGからの変更点はありません。

⑤の《リブリバリア》、⑥の《ヴィシャス・デスラー》と同じサイクルの自然担当です。

能力は自然の基礎能力のブーストで、進化であることから即座に効果の発動を狙って行けます。

《ケラサス》などから繋いで3ターン目に出し、ブーストしながら2打点を叩き込んでいくのはシンプルに強力です。

やはり注目したいのは《ボアロアックス》との組み合わせ。

《サソリス》から《ボアロアックス》を出し、そこから呼んで《サソリス》に進化させるカードとしては高い適性があります。

攻撃時効果で踏み倒しによってマナを減らすことなく攻めていくことができ、これまでの《スタートダッシュ・バスター》や《諸肌の桜吹雪》よりも腐りづらく扱えるでしょう。

TCGでは《ボアロアックス》を活用して積極的に殴っていく【サソリスビート】(通称殴リス)でメインプランとして使われたカードでした。

《次元流の豪力》の弱体化などが痛手のデッキのため、これが加わって即実践級と言えるかはわかりませんが、直接的な強化となるのは間違いありません。

種族を見ればADの【ブリザード】でも素直に採用を検討できるカードです。

《ブリザード》や《カスケード》と違って各ゾーンのカードを意識する必要なくいつでも場に送りやすく、攻撃毎にアドバンテージを取っていく性質から除去を誘いやすいです。

放置されればアドバンテージを取りながらビートでき、除去されれば《カスケード》でリソースに変換できます。

この2択を突き付けられるのは、かなり強力です。

着地ルートも《ジャスミン》→《ポレゴン》や、《幻緑の双月》から3ターン目に狙うことができ、比較的いつプレイしても強いカードとできそうです。

場合によっては再び【ブリザード】の地位を押し上げるポテンシャルを持ったカードだと言えます。


王・龍覇 グレンモルト「刃」/最前戦 XX幕府

事前評価:グレンモルト「刃」→8 XX幕府→7

TCGからの変更点は、《グレンモルト「刃」》の3コスト以下のドラグハートを出す効果がフォートレス以外も対象となった点です。

グレンモルトの最終形態に向かう前の姿です。

性能は《グレンモルト「爆」》の互換となっています。

こちらよりは1コスト上がった代わりに、コマンド・ドラゴンの種族を得て3コスト以下を2枚出す選択肢を持ちました。

重くなったにしても大きなメリットの追加であり、相互互換と言うことができます。

1コスト上には《グレンモルト「王」》2コスト下にはこの後紹介する《モルトNEXT》が存在し、単体でのフィニッシュ力はどちらもこのカードより上です。

とは言え、こちらは
・3コスト以下の選択肢で柔軟に立ち回ることができ
・素でSAを持っていて
・マナ武装でなく効果を使える
という差別化点もあります。

3コスト以下を2枚出せる効果は5枚のドラグハートを揃える必要がある《オール・オーバー・ザ・ワールド》の建設に貢献しやすく、それらのタップやハンデスなどの効果も状況に応じて使用可能です。

それ以外でもこの後のドラグハートでブロッカー破壊を行ったり、《プロト・ギガハート》で耐性を付与したりと、戦術幅は広いです。

デュエプレではウェポンが付けられるということで、注目したいのは《バトライ刃》の2枚付けでしょう。

SAによって即座に2回の効果起動が可能で、これは全ドラグナーを見てもこのカードのみができる動きとなります。

高い汎用性を持ったドラゴン踏み倒し手段持ちということで、【連ドラ】では有力な候補となってくるでしょう。

コスト5以下を出せる点は《グレンモルト「爆」》と共通してきますが、こちらは種族の違いによって《将龍剣》を龍解させることができます。

その他は変わりませんが、《バトライ閣》の直建設や《ガイオウバーン》による他面除去など、有用な使い方は多数持ち合わせています。

《モルト「王」》などがオーバーキルなほどの動きができるだけで、コスト5のドラグハートを出せる効果は十分フィニッシャーとなり得るものです。

このカードはマナ武装がないことから各種踏み倒しにも対応させやすく、踏み倒しメタも《プロト・ギガハート》を噛ませることで乗り越えることが可能です。

TCGでも早出しの手段が充実する中でサブフィニッシャーとして使われた経歴がありますが、デュエプレでは更に別軸での評価もできるでしょう。

上方修正によって期待の一枚となったと思います。

《XX幕府》は名前やイラストから早期される通り、《GENJI》の如くブロッカー破壊効果を持ちます。

火の得意なビート戦術には常にブロッカーの壁が立ちはだかるため、用意されて助かる効果です。

【天門】対面では1,2回効果を発動できるだけでも勝利に繋げやすく、突破口となり得るでしょう。

【赤単ヒューマノイド】では《スコッチ・フィディック》や《グレンモルト》から出すことができ、火のドラゴンの数こそ限られるものの、比較的容易に龍解を狙うことができます。

【天門】は元から有利寄りに戦える対面でしたが、これによって《マグナム》などに頼らない勝ち方も狙いやすくなる有望な一枚です。

また、この破壊効果はドラグハート起因となるため、一部の耐性持ちを貫通することができます。

《ジャンヌ・ダルク》や《ディアボロスZZ》など、意外にこの点が活きることもあるでしょう。

※《ジャンヌ・ダルク》、TCGからクリーチャーと呪文以外でも選ばれないように上方修正されていました。
勘違いですごめんなさい。

龍解すると《GENJI「天」》となります。

自軍全体が攻撃トリガーとしてブロッカーを除去できるようになるため、ドラゴン持ちの少ない【赤単ヒューマノイド】でも存分に効果を発揮できます。

【天門】などに対しては劇的な刺さり方を見せるでしょう。

名目上のコストが低いことから、《グレンモルト「覇」》から直接出すことなどもできます。

ただし、ドラグハートからクリーチャーになったことで、前述したクリーチャー効果への耐性持ちには無力となってしまう点は注意です。

また、強力なメタ効果を持ったカードではあるものの、ドラグハートが充実しすぎてきたことで超次元ゾーンに枠があるか、という問題は付きまとってきてしまいます。

【モルトNEXT】や【モルト王】などではある程度他のカードのパワーで押し切れる側面もあるため、どちらかといえば【グレンモルト】などの中速ビートで使う場合に見る機会が多くなると思われます。

選択肢がありすぎて困るようになってくると、ドラゴンサーガも終盤であることを身を以て感じられます。


豪勇者「猛攻の面」

事前評価:8
FT:森よ大地よ!さぁ、オレたちに力を与えてくれ!――豪勇者「猛攻の面」

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

マナ武装5のテキストに「自分のマナゾーンに自然のカード5枚以上あれば~」の文言がありませんが、おそらくテキスト不備でしょう。

定番になってきた、マナ武装5で守護者スキンがセットになるであろう過去カードのリメイクです。

名前と性質からして《大地の猛攻》が元ネタと思われます。

このリメイクカードたち、どうにも評価が難しいものが多くて困ります。

コストと能力の性質からして、《サソリス》と《ボアロアックス》との併用を意識されたものでしょう。

その前提で話を進めていきます。

ひとつ目の効果は、攻撃トリガーで他自軍のパワーを2倍にし、パワード・ブレイカーを与えるというもの。

意識したのかはわかりませんが、7弾の《ハルクーンベルガ》を思わせるものです。

時代はだいぶ進みましたが、効果の発生元のカードをタップさせるまでに場にアタッカーを用意するのは大変なことでした。

それから時代がだいぶ進みましたが、《サソリス》から繋げる6マナ前後の時に、W・ブレイカーを得られる3000以上のカードで盤面形勢しているのはまだそこまで簡単なことではありません。

また、デュエプレには効果の発動タイミングが重複した場合、付与された効果<自身の効果の順で処理されるルールがあります。

《サソリス》で《ボアロアックス》を装備してこのカードを《サソリス》に進化させ、攻撃する時の効果処理はパンプアップ付与→5コスト以下踏み倒しの順番で働くと考えられます。

この影響を最も受けるのが《イダ》などの進化獣です。

踏み倒しが先に行われるなら、《イダ》を出し、それのパワーが倍=T・ブレイカーとなって《猛攻の面》+《イダ》+何かでリーサルが組めます。

これができないとなれば、《サソリス》を《ベル・ザ・エレメンタル》に進化させた場合の《ベル・ザ・エレメンタル》+《イダ》+何か2体とリーサルに行くために必要なクリーチャー数は変わりません。

《猛攻の面》着地前に6000以上のクリーチャーを置いておくというのもできなくはないですが、その有力候補の《次元流の豪力》から出せる《四つ牙》はNDで使用できないと来ます。

現状、恩恵を大きく受けられるカードが《ナム=ダエッド》くらいしか思いつかず、評価を決めかねている要素です。

処理が想定しているものと違って、踏み倒し→パンプの順で働くならいいのですが…

※追記
検証して下さった方がいました。
ドラグハートの効果が自身の効果より優先して処理されるようなので心配なさそうです。

また、 《猛攻の面》自体がパンプを受けられないのは注意点となります。

8000は高めではあるものの止められない数値でもなく、【天門】に対して先にこのカードを超えるパワーのブロッカーを出されているという場合も起こり得るでしょう。

もっとも、二つ目のマナ送り効果によってブロックには強く出やすく、パンプは攻撃トリガーなことから《猛攻の面》が場を離れても影響しません。

プレイング研究の進む中で、この点は問題なしと判断されることもあるかもしれません。

パンプは《スクラッパー》などの火力避けに使える点も覚えておきたいですね。

二つ目ののマナ武装時の効果は、自身のパワー以下へのアンブロッカブル付与と、破壊置換でのマナ送りです。

アンブロッカブル付与はパワー2倍の効果とかみ合ったもので、単純に殴るデッキが【天門】などを乗り越えるために重要な効果となります。

《キリンソーヤ》を見ればチャンプブロッカーを乗り越えていくだけでも優秀なもので、【緑単サソリス】がワンショット的に打点を組めるデッキであることからも、これによってリーサルに行けるという場面も多くあるでしょう。

《ドングリル》などでも実証済みの、決してバカにならない効果です。

マナに行く置換効果の付与はアドバンテージを失わないもので、実質的な破壊耐性と言えます。

【緑単サソリス】がマナをリソースにするデッキである以上、マナが手札のような役割も果たすため、非常に重要な効果です。

【シューゲイザー】における《キリュー》が示すように、継戦力を担保するカードとなります。

別方向から考えれば、現在【緑単サソリス】で採用する場合のある《キリュー》の役割を単色で他の役割も持つカードで担えるとも言えますね。

《キリュー》と違って常在効果のため、ターンを跨いでも発動するのは大きな違いです。

トリガーを踏んでも破壊であればマナに行って再利用、バウンスであれば手札から再利用となり、受ける側の方が息切れし得る効果となります。

このカードを軸に組んでいく場合、効果の起点となる《サソリス》をマナから回収する手段を用意しておきたいですね。

注意点は、この効果があくまで「マナ武装5」であるということ。

6マナの《サソリス》から《猛攻の面》を出し、更に攻撃時にもう一体マナから踏み倒すと武装が非達成となってしまいます。

最速で着地を狙う場合は要注意です。

これは先輩の《アガピトス》や《ヴァルブレア》にも言えることですが、リメイクカードたちはどれも高いスペックを持つ代わりに、最速でプレイしようとするとパフォーマンスを発揮し切れないデザインがされています。

序盤から攻める場合は《ベル・ザ・エレメンタル》を、中盤以降は《猛攻の面》を駆使する多様なデッキがデザインされているのでしょうか。

評価を難しくする要因でもあるのですが、それで先の2例とも環境入りしているところを見れば、このカードも期待株と言えるでしょう。

直接的なアドバンテージを稼げない点を筆者はマイナス評価していますが、ポテンシャル自体は高いものを感じるカードです。


龍覇 アイラ・フィズ/熱龍爪 メリケン・バルク

事前評価:アイラ・フィズ→5 メリケン・バルク→5

TCGからの変更点はありません。

マナ武装によって1コスト軽くなった代わりに、パワーが3000下がって出せるカードが火文明限定になった《ストラス・アイラ》です。

コストが軽くなったとはいえ、代わりに失ったものは小さくなく、【赤単ヒューマノイド】においても完全に優先できるものではありません。

出せるドラグハートが火限定となったことで、火2コストの有力な《グリージー・ホーン》《プロト・ギガハート》を早期に出す手段となりますが、このカードのパワーの低さとはあまり相性が良くないからです。

この後紹介する火力効果のドラグハートや、打点性能が強い《ガイアール・ホーン》との併用を視野に入れていく必要があります。

TCGでは直近でこのカードによってコマンドを付与することに意味が出てくるため、その使い方で採用された時期がありました。

デュエプレでも順調なら次弾くらいで出てくると思われるので、その際は思い出したいカードです。

SA化させるカードとも併用されたため、それらが実装されるかにも左右されそうですね。

デュエプレ特有のことを言うなら《爆炎舞ヒビキ》の軽減で1コストで出せる点や、《ヴァルブレア》の進化元として適性が高いことが挙げられます。

メイン・超次元ともに枠を工夫する必要があるものの、【赤単ヒューマノイド】で候補となるカードです。

《メリケン・バルク》は攻撃トリガーで2000火力を付与します。

非常に基本的な効果ながらに、2コストのドラグハートで盤面干渉できる点は悪くありません。

基本的に一度攻撃すれば龍解するため、こちらの形態はその前段階で使っていく感じとなります。

効果の発動タイミングを考慮すると、先ほどの《アイラ・フィズ》や《ストラス・アイラ》から出すのが最速なため、4ターン目程度が起動ターンです。

カードパワーとしては少々物足りないので、早めの龍解を目指しましょう。

【白単サザン】や【青単ツヴァイ】などには有効な効果のため、役割ははっきりしていると言えます。

《龍覇の天啓》によって、2ターン目の《ストラス・アイラ》から付けてみるのも対面によっては悪くない動きです。

フォートレス面になると、火力範囲が3000に上がって火のクリーチャー全体に付与されます。

小型同士の並べ合いになる対面に対しては強く出られる効果で、立てることができれば一方的に盤面を蹂躙していくこともできます。

先ほどの《メリケン・バルク》から続けて除去を放って行きましょう。

4コストのドラグハートであることから《グレンモルト》で直接出すこともできますが、競合が非常に多いため、優先して出したいということはあまり多くありません。

候補の一つとしてあるくらいの認識で大丈夫です。

最終形態は文明問わず自軍クリーチャーの攻撃時に4000火力を放ちます。

《グレンモルト「刃」》のところで書いた《XX幕府》と併せると、ブロッカーとウィニーの両方に対応できるようになります。

性能として高いかと言われればNOですが、前述の通り選択肢の一つとしてあることに意味のある部類のカードです。

環境を見ながら採用可否を決めて行きましょう。

TCGではあまり目立ったカードではありませんでしたが、クリーチャーコントロールが強い方向にデザインされがちなデュエプレでは正史と違った活躍も見られるかもしれません。


超戦龍覇 モルトNEXT/闘将銀河城 ハートバーン

事前評価:モルトNEXT→9 ハートバーン→9
FT:王の力の、その先へ。

TCGからの変更点はありません。

背景ストーリーでは《デッドマン》が生み出した世界の半分を破壊する《オール・オーバー・ザ・ワールド》を5文明のドラグナーたちが結束して倒した後、なおドラグナーを封印しようと襲い掛かる《デッドマン》を倒すべく、5文明の友情が《グレンモルト》を「最終」の次の次元へ連れて行った姿です。

呼応するように《ガイギンガ》と《ガイラオウ》は融合し、《ハートバーン》《ガイNEXT》となって共に《デッドマン》を打倒します。

ひとつ目の効果は、マナ武装5で火の5コスト以下のドラグハートを出すというもの。

この効果を持つ今までの最軽量は《グレンモルト「爆」》の8コストであったため、この点でまず利があります。

《グレンモルト「刃」》のところでも書いたように、火の5コストのドラグハートは十分ゲームエンド級のものであるため、最終形態に相応しいだけの効果です。

デザインされているのはこの後見るドラグハートを出す動きですが、《バトライ閣》が候補となることも忘れてはいけません。

むしろこちらを出せることの方がメインと言っても過言でもないかもしれませんね。

もう一つの龍マナ武装は、ドラグハートを出す効果と共に使うことで完結するものです。

2回攻撃ができることで次に紹介するドラグハートが龍解でき、《バトライ閣》の場合は2度の踏み倒しを狙うことができます。

その効果の性質上、ドラゴンが多量に投入されたデッキで使うことになり、太古から存在するドラゴン踏み倒しデッキ【連ドラ】の頂点に位置するカードでもあります。

強力なドラゴンやドラゴンサポートが登場するごとに強化されていき、登場から10年近くが経過する現在のTCGデュエマでも多くの愛好家を抱えるカードです。

ここで語るには足りず、正直に言えば外部文献を頼りにしたいくらいなのですが、とりあえずは「今後長期に渡ってドラゴンデッキの結論であり、時に環境の中心となるカード」と覚えておいてください。

これについては「ドラゴンに構築を縛られる」というところからしても、デュエプレしか知らない人には強くなるイメージしづらい部分もあると思います。

私もTCGでのこのカードの登場時から一度離れた後の復帰時にかけて、常に「そんなに強いのか?」と疑問を持つカードでした。

あまり遠い未来の話はしても仕方ないので書かないようにしていますが、その強化の一端を話しておくと、【速攻】並みの最速3ターンキルが可能となり、

盾が0の状態からでも受けてカウンター打点を揃えることが可能で、

マナを縛ったり敗北回避をしたりなどの搦め手を使い、

時にはループしてデッキのドラゴンがすべて場に出る

といった多様な戦術を持ちました。

その強さの核は「中速から低速まで幅広いゲームレンジに対応し、対面ごとに回答と時代に合ったカードパワーをぶつける総合力」と言えるのかもしれません。

根幹には《モルトNEXT》自身と、呼び出すドラグハートたちの時代を先取りしたパワーがあったことも忘れてはいけません。

デッキ構造的に苦手だったのは【速攻】や【天門】でしたが、それらも致命傷とはならないことが多く、通算で見て環境にいた期間の長いデッキでした。

デュエプレでも多くの人々の期待を集めての実装となります。

《ハートバーン》は5コストのドラグハートで、自軍ドラゴンにSAが付与されます。

《モルトNEXT》にSAを付与することができ、さらに龍解条件はドラゴンがアンタップした時ということで、2回攻撃の《モルトNEXT》の攻撃の1回目の終わりにこのカードが龍解します。

裏面はSA3点のため、ブロッカーやトリガーがなければそのままダイレクトアタックが可能です。

「7マナあればいつでもリーサルを狙える」という《モルトNEXT》の強みの一つであり、これと《バトライ閣》の使い分けがメインとなります。

このカードによる1ショットの強みは7マナでできるということの他にも、《モルトNEXT》のアンタップが「攻撃の終わり」なことから、最初の2点で《スパーク》をケアできることにあります。

また、仮に除去トリガーを踏んでしまってワンショットに失敗しても《ハートバーン》が残るのは《モルト「王」》などとは異なる点です。

横に別のドラゴンがいればそれをタップさせることで、ターンが返ってきた時に龍解できます。

《ハートバーン》がSAを与えることから、次ターン適当なドラグナーに《プロトハート》を付けて龍解を狙うことも可能です。

2枚目の《モルトNEXT》が手札に控えている場合は《バトライ閣》を立てることで、《ハートバーン》》の龍解に加えて2回連続のドラゴン踏み倒しも狙うことができます。

この観点で行くなら、《グレンモルト「覇」》で先に《ハートバーン》を設置して置くのも、後の強力な動きの準備としやすいです。

シンプルなテキストながら、パワーと有用性を兼ねた優秀なドラグハートと言えます。

龍解すると《ガイNEXT》となります。

高パワーのT・ブレイカーで自軍全体へのSA付与と龍回避を持つ、こちらもシンプルな性能です。

《モルトNEXT》からのワンショットプランでの使用がメインとなるために触れることも少ないですが、やはりSA付与の効果を持つカードが龍回避を持つのは強烈です。

このカードを処理しなければ3点持ちに加えて後続のSA軍団に攻め込まれますし、処理してもSA付与は健在で、条件を満たせば再び龍解してきます。

結果的に放置されやすく、出された側は長期戦をすることが一気に難しくなる、常在SA付与の強さを今一度認識させてくれるカードです。

もう一つ意識しておきたいのは17000と非常に高いパワーを持っていること。

【モルトNEXT】は【天門】が構造不利寄りの対面になりますが、その【天門】のブロッカーも乗り越えやすいパワーは強みとなります。

同じ火のドラグハートを扱うデッキと対面した際、《ガイギンガ》や《オウギンガ》などの触りづらいカードも易々殴り倒せるのも重要です。

後々「封印」という特殊ギミックで封じることが対策になるのは注意点ですが、取り急ぎ気にすることもないでしょう。

複雑性の小さい脳筋気味のスペックですが、生半可な策をぶち破るほどのパワーを持ったカードです。


《モルトNEXT》《ハートバーン》共にTCGからの変更なく実装されましたが、それでもなおインフレの進んだデュエプレ環境を塗り替えるほどに高いカードパワーを持っています。

そうなると気になって来るのは構築の方です。

デュエプレでは大きな上方修正を受けた《モルト「王」》が既に存在します。

こちらはコストが重いものの、《ガイムソウ》によって実質的に《モルトNEXT》と同じターンで着地し、構築上の縛りが色のみです。

これに対して《モルトNEXT》は1枚で完結するものの、構築では色の縛りに加えて「ドラゴン多量採用」という制約が付いてきます。

具体的に言えば【モルトNEXT】は《メンデルスゾーン》と《火の子祭》を初動にした、ドラゴン28~32枚で組まれる、【バルガライゾウ】に近いタイプのドラゴンデッキです。

仮で組んでみました。

※《フェアリー・ギフト》は《龍覇の天啓》に置き換えてください。
※色配分以外深いことは考えていないリストなので参考程度にしてください。

色配分やドラゴン枚数はある程度クリアできているものの、やはり受けの薄さと出力が十分かと言われれが疑問が浮かびます。

【モルト「王」】は色のみの縛りで受けの厚さなどは工夫しやすかったところを見ると、現状「戦えなくはないけど、明確な弱点があるためにTier2~3止まり」という印象です。

幸か不幸か、【モルト「王」】の方はこれまで受けの基盤を担ってきた《ホワイトフレア》が24弾実装時と共にND落ちします。

あちらが防御に弱くなるのであれば、こちらも比較することなく自分の動きを通す形が模索しやすくなるでしょう。

ADでは《アカギガルムス》も使えるので、【バルガライゾウ】と同程度の受けで速度の上がった構築とすることはできるかもしれません。

前述の通りに将来性が高いカード・デッキには間違いないため、焦らず向き合っていきたいですね。

デュエプレでも数々の節目を経験してきましたが、この《モルトNEXT》も紛れもないその一節に加わるでしょう。


おわりに

今回もどうにか終えることができました。

《モルトNEXT》《ヘルボロフ》《ヘブンズロージア》と、TCGでも華々しい活躍をしたカードたちの登場が予告されていた24弾です。

ただ、ある程度予期はしていたものの、終えてみてやはり全部が全部強力なカード目白押しということはなかったなという感想があります。

私の見る目が昔に比べるとだいぶ厳しくなったというのは否定できませんが…

それでも、環境を大きく変えるだけのカードプールとはなりそうなので、楽しみにしたいですね。

TCGで歴戦の兵たちが、デュエプレのルールとカードプールの中をどのように活躍するかは興味深いです。

また環境がまとまってきたら記事化していきますので、よければご覧ください。

また、Youtubeの方でほぼ毎日ランクマッチ配信も始めました。

肩の力を抜きながらも、真剣に環境のことを考えながらやっているので、こちらも良ければ見ていただければと思います。

最後までお付き合い下さった皆様には感謝申し上げます。

それではまた。

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