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18弾ND環境所感 ~ミッドレンジで勝ちたくて~

※全文無料です。気兼ねなく。

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

18弾リリースから早くも一週間が経過しました。

リリース前にちょうどNDでマスターに到達していて、そこから4日遊んで1/30AM0:00にレジェンドタッチできたので記録として書いていきます。

寝て起きたらランク外になってました

環境遷移雑感


事前想定と考え方

太古の昔から変わらない方式ですが、新弾リリース後の環境を捉えるにはいくつか抑えておくべきポイントがあります。

★新弾でプッシュされたテーマをメインに据えたデッキが流行る
⇒細分化すると、作成コストが低い種族デッキ、明確な強化パーツをもらったデッキ、ヒーロー性の高いカードを活かすデッキが流行る傾向にあります。
ただし、資産に余裕のあるプレイヤーが増えたことで、昔よりも早期から作成コストの高いデッキにあたることも増えてきました。
e.g.
 ・赤黒ヒューマノイド
 ・ターボゼニス
 ・白緑ベジーズ
 ・Nエクス大地覇
 ・ドロマーカラーのコントロールや天門

★デッキパワーが高いデッキを使う
⇒筆者的には”デッキパワー””カードパワー”という言葉は意味するところが不明確なまま広まっていてあまり好きではないです。
定義としては「そのデッキの持つ、メタゲームや相性を無視した場合の単純な強さ」となります。
要するにあまり環境読みをしたりメタカードを積まずとも、無難に環境で戦うだけの強さを持ったデッキとイメージしています。
具体的には、前環境でTier1とされたデッキや、前環境で大きく不利を付ける対面がなかったデッキです。
e.g.ルドルフ天門、MRC

★速攻・安定ビートダウンが強い
⇒模索中の構築には受けよりも自分の動きを通すためのカードが優先されていることが多いです。
そのため、速攻や5~6ターン程度で安定してリーサルを掛けられるデッキは勝ちやすい傾向になります。
これを発展させて、自分が速度のあるデッキを使う時に受けなどの動きを鈍らせるカードを抜いて、再現性を高めるという方法もあります。
e.g.緑単ベジーズ
ここから一歩メタが進むと、ミラー対策でトリガーが増え始めます。
e.g.スパーク入り赤白速攻、ジャニット入り青黒リバイバー

これらの手法は特に新弾が渋めである(わかりやすく強いデッキが想定できない、あまり環境変化が起きない)時ほど重要です。

今回の18弾は中堅やフィニッシャーにもグッドスタッフとして優れたカードは多々あるものの、デッキとして形にするまでの道筋が明確でなく、また超次元ほど雑に使っても強いというカード群ではありませんでした。

そのため、序盤から前環境の強いデッキをそのまま使ったり、それらにほんのエッセンス程度に新カードを入れる(いわゆるマジレスする)と勝ちやすかったと事前に予想可能でした。


実際の環境

とりあえず遊びがてら既存のシータ型のNエクスの「母なる大地」を増やして「覇」を入れて潜ることにしました。

エビセンでねーじゃん!

ゼニスは「ライオネル」1枚が当たったのみで、「覇」だけ泣く泣く2枚生成した形です。

マジレスしてくる『ルドルフ天門』と『MRC』、ターボゼニス系の「レディオ」と「コアクアンのおつかい」を手に入れて使う人がいそうな『ドロマー超次元』系を見るため+色バランスで「永遠リュウ」を4積みにしていました。

初日にとにかく多く対面したのが『赤黒ヒューマノイド』でした。

プール追加が多かった上に主力の「爆」がVRなこともあって増加は見込めたが、まさかこれほどまでかと言うほどに対面します。

ただ、これが悲しくなるほどに弱かったです。

「爆」を4ターン目に着地させるには「ヒバナ」×2か「マッスグ」を要求し、リソース補充手段も貧弱なことから「吸い込む」と「リュウセイ・ホール」の恰好の的でした。

何より、「爆」の早期着地のためにトリガーを踏むことができず、コンボでないビートダウンであるにも関わらず2ターン目、3ターン目に出したクリーチャーが攻撃できないのはとてつもない矛盾に感じられました。

リリース2日目にもなるとやはり勝てないと踏んだ人が多かったのか、激減していきます。

『シータNエクス』についてはやはり同じ方向性で考える人が多かったからか、勝利報告が多数見られました。

初日から一定数見られた構築には、目玉であるゼニスをふんだんに使った『ターボゼニス』もあります。

白を入れて耐久力を上げたものや、軽減クリーチャーを取り入れたものも見られたものの、もっともよく見られたのは青緑零の構築で、17弾の『刃』の流れを汲んだものでした。

緑零のギャンブル性の高い構築は流石にコストが嵩むためにさほど多くはなかったようでしたが、総数で見ると上位の使用率になっていたと思われます。

特にリリース2日目あたりまでは2桁連勝のような報告も見られました。

また、新弾の感触を試していた『ワイルド・ベジーズ』も徐々に構築が広まるようになりました。

守りの薄めな『シータNエクス』と『ターボゼニス』が多く、ビートダウンの通りが良い中で期待のデッキとして注目が集まります。

より相性構造をはっきりさせる『速攻』も注目され、『青黒リバイバー』、『赤黒速攻』、『ハンター』、このタイプで唯一強化を受けた『赤白速攻』が台頭してきます。

既存のデッキでは『4cメンチ』と『ルドルフ天門』が総合的な強さから引き続き一定のシェアを持つデッキとなり、不利と想定される対面への対策も進む中でTier1候補として数を増やしてきました。

未だ新しいデッキの開拓の様子は見られますが、ざっくりこれらのデッキでメタゲームが回り始めました。

大まかに仕分けると、

①ビッグマナデッキ群…ターボゼニス
②低速デッキ群…4cメンチ、シータNエクス、ルドルフ天門
③中速デッキ群…ワイルド・ベジーズ、ヒューマノイド
④高速デッキ群…青黒リバイバー、赤黒速攻、赤白速攻、ハンター

となります。

下は高速デッキ、上は低速デッキの層が厚く、中速の立場が悪いです。

私はコントロールを元来志向するプレイヤーですが、その次に対応力が高く幅広い対面を見ることができる中速ビートが好きです。

また、中速は対応力が高い=どの対面にも相性差が大きく付きづらいという性質を持つため、存在することで環境バランスの均衡にも貢献します。

完全に個人的な好き嫌いの話ですが、私は環境デッキが複数存在して拮抗し合うメタゲームが展開される方がゲームとして好みです。

このままだと高速デッキと低速デッキによるトリガーお祈りと、それをカモりカモられるビッグマナデッキに一喜一憂する時代になり兼ねないかと考えました。

もちろん「覇」、ゼニスを入れた『シータNエクス』や『4cメンチ』でも遅めの中速的な動きを取ることができますが、『ワイルド・ベジーズ』や『ヒューマノイド』ほどではありません。

それにカードプールが限られ、「ファンク」や「ジョン」といったメタの効きやすい『ワイルド・ベジーズ』や、散々な思いを抱いてしまった『ヒューマノイド』に中速のすべてを託すのは重いと感じました。


使用デッキの選定

いつもだとこうした環境の流れを見て通りの良さそうな既存デッキを使うか、新しいデッキを考えます。

ただ、今回は中速の道をどうにか探りたいと思って、そこだけは守るようにとやってみました。

要件として、

・ある程度安定した5ターンキル、ないし勝ち確定に近い状況を作ることができる
・基本色を3色以内の構成にする

というのはマストにしました。

『ワイルド・ベジーズ』が最速4キルかつ5キルをアベレージにできるからです。

15弾頃からのゲームスピードを加味しても、今現在の中速ビートは一定確率の5キルルートはマスト要件だと思います。

特に過去の『キリコ』や『刃』などから続く、コンボやビッグマナ系の対面に対して5キルが安定するかは重要な基準で、雑多に遭遇する『ターボゼニス』対面を意識しても欠かせない条件でした。

理不尽ムーブをかますデッキに勝ちたかったら5キルを狙え、というのは当分家訓にしましょう。

(※余談ですが、コンボやビッグマナの括りの中で唯一5キルが安定しても有利を付けられないデッキがあり、それが『ライゾウ』です。
筆者が『ライゾウ』の強さと評価している点でもあります。)

また、この安定した5キルのためにも採用色を減らして事故率を下げるのは半ば必須なことでした。

たとえば『白エクス』や『4cメンチ』でも5キルはできるかもしれませんが、それは理論上できるというだけで、本来5キルをするように組まれているわけではありません。

”中速で勝ちに行く”という根幹を揺るがせないためにも、色を減らして単純化させた構築を志向しました。

次に、以下の内のできれば両方、少なくともどちらかは守れるようにしました。

・高速のデッキに対して明確な有利を取る
・高速のデッキにも低速のデッキにも明確な不利を取らない

考えているようでその実何も考えていないような空虚に見える言い回しです。

でもこれが大事なのだと思って、基準として取り入れていました。

理由は、この時の環境において高速系のデッキの総和と、低速デッキの中でも一番の中速殺し性質がある『天門』の比率が同じくらいになってくると想定したからです。

つまり、

・『天門』への負けは『速攻』への勝ちで取り返すか
・『天門』にも『速攻』にもプレイで勝ちを狙いに行くか

のどちらかにするべきだと考えたのです。

実際のその頃の環境分布をBEANSさんのデータで見てみましょう。

2023/1/29 ND環境調査レポート | BEANS/デュエプレ環境調査・攻略より引用

『天門』10.3%に対して、『速攻』『青黒リバイバー』『ハンター』の総和は16.2%です。

翌1/30のデータでは『天門』13.2%に対して、『速攻』『青黒リバイバー』『ハンター』の総和は15.7%でした。

当然やっている時は想定しかできないことでしたが、『天門』の遭遇率≒高速デッキの遭遇率という仮定は一つそう誤りではなかったと実証できます。


使用デッキ

色々と前口上を連ねましたが、こうして環境を眺め、こだわりを持ち、条件を定義した上で決めたデッキが以下の2つでした。


シータ星龍王

レート推移:1520→1591 そこから1560~1605まで後述の『セラフィナワンショット』と使い分けて往復

有利 ⇒ ターボゼニス、ヒューマノイド
微有利 ⇒ ワイルド・ベジーズ
五分 ⇒ シータNエクス、各種高速デッキ
微不利 ⇒ MRC、天門、4cメンチ

1/29のBEANSのグラフに沿って言うと、
有利:24.1% 微有利:4.6% 五分27.8% 微不利29.6% その他計13.9%
の比率です。

明確に五分以上の勝負ができる対面が6割に満たない(その他の相性を分類して6割越えくらい?)ので、正直ベストなデッキではありません。

ただ、このデッキは17弾環境でだいぶ愛着を持って使っていたこともあって不利対面への対応に少しばかりの自信があり、構造的な微不利を五分以上に持っていけると考えました。


デッキ特徴および強みと弱み

17弾時点の『シータNエクス』の基本的な形は「シューティング・ホール」と「ガイアール・カイザー」を採用し、「母なる大地」と「永遠リュウ」を加えた重めの動きも見た以下のようなものです。

この「シューティング・ホール」の箇所を5コストホールに割き、「母なる大地」と「永遠リュウ」と「ガイアール・カイザー」の枠を「ガイアール・ホール」と「星龍王」のパーツに割いています。

比較した際の強みは、

・「星龍王」リンクの圧を掛けることができる
・「キル」を無理なく採用、展開できる

という点です。

この強みに紐づく重要な要素が、5コストホールからの「キル」+「ウコン」の2体展開です。

この2体の強みは、それぞれがマスト除去として機能する点にあります。

「ウコン」はデッキ名にもなっている「星龍王」のリンクパーツであり、リンクのキーになる最も重要なクリーチャーです。

次に「ガイアール・ホール」から「サコン」+「フォーエバー」を展開すれば「星龍王」にリンクするため、相手としては場に残せない存在となります。

最速5ターン目に「星龍王」は着地が可能ですが、これに成功すると大体のゲームで相手は対処不可能となるので圧は強いです。

「キル」は引き続き環境で主流な「吸い込む」をはじめとしたバウンス耐性を、その他のサイキックにも耐性を付与します。

このデッキのサイキックは「星龍王」のパーツと「オレドラゴン」のパーツ+置きドロソの「パンツァー」であり、基本的にこれらはすべてマスト除去対象です。

つまり、「キル」はマスト除去の対象になるクリーチャーすべてに耐性を付与する、何にも優先して除去しなければいけないクリーチャーと言えます。

このマスト除去としての性質が異なる2体を同時に展開した場合、相手が両方を処理できる手段は限られます。

最もシンプルな対処方法が「リュウセイ・ホール」で3000火力のモードを選んでからの「勝利ガイアール」ですが、これは問題ありません。

なぜなら、相手の手札が1枚減って場に「勝利ガイアール」が残り、こちらは手札1枚とホール呪文のオマケ効果によるアドバンテージを交換した状態となるからです。

基本的に「リュウセイ・ホール」を採用しているのは盤面のクリーチャーよりもリソースが大事なコントロールデッキであり、1ドローやブーストをしている分若干ながらこちらが有利な交換をしていると言えます。

そして「勝利ガイアール」を2枚以上積んだデッキは少なく、返しにもう一度「キル」「ウコン」と展開した場合に続けて対処するのはほとんど不可能です。

その状況からホール呪文による展開を続けていくことで優勢を築きやすくなります。

加えて、このデッキは動きの安定性が高いことも強みです。

いかなる対面でも要求されるのは、”3ターン目までに1枚ブーストを引く”と”4ターン目までに5コストホール呪文を1枚引く”の二つであり、ブーストと5コストホールをそれぞれ12枚採用していることから再現性は極めて高くなっています。

「エナジー・ホール」は出せるサイキックの幅と1ドロー効果が基本ターン1行動になるこのデッキにおいて非常に強力で、「リュウセイ・ホール」を凌駕する活躍が可能です。

翻って弱みは呪文メインの展開かつ、自身の動きに寄せて5,6ターンでの勝利を見据えていることからバウンス以外の妨害手段に耐性がない点です。

呪文メタの「ゴーゴン」や「ガガアルカ」、クリーチャーコントロールメタの「永遠リュウ」、超次元メタの「ファンク」や「フォーエバープリンセス」は重く、警戒が不十分だとあっさり敗因となる要注意カードとなります。

また、結局は単純に盾を割る一方で自分の盾はそこまで厚くないことから、「スパーク」の入った対面も不利気味になります。

盾に埋まってしまうことは割り切り、「ホワグリ」による仕込みはそれ以外の行動を行えない早期に攻めていくなどのプレイが重要です。


構築解説

・初動枠

3ターン目までの1ブーストを確実に行いたいので、先攻3ターン目までに1枚以上引く確率90%を超える11枚以上は譲りません。

17弾環境では11枚でやることもあったが、今回は安定性という言葉を胸に刻んだので12枚にしました。

ブーストカードの優先度は声援<ジャスミン=青銅<ライフ。

高速デッキが一定数いたことから「ライフ」は削れず、トリガーの価値が上がっていたことから「声援」にお呼びがかかるまでになりました。

5、7、9、10はそれぞれこのデッキの強い動きができるマナ帯のため、ここに到達する速度が1ターン変わるトリガーブーストは重要です。

「ジャスミン」は高速対面に位置早く撃ちたい2コストの強みがあり、「青銅の鎧」は打点になる強みがあります。

時に「青銅の鎧」が引けている場合は「ジャスミン」をアタッカーとして残すことも重要です。

「声援」の優先度は低めですが、トリガーであることと「ゴーゴン」「プリン」「コアクマン」「クルメル」など、意外に焼ける対象がいることから今回採用に至りました。

赤を15枚以上にする意味も大きいです。


・ドンドン吸い込むナウ

受け兼リソースを失わない除去札。

4マナ時に撃つのは

・相手の場に除去対象がいる
・5コストホールがどうしてもない
・エクスを探しに行きたい

の内のどれかです。

その後プレイするカードが手札に十分揃っている時に撃つことはしません。

貴重な除去札兼、トップが濁った時も置ける単色札として、特に超次元を扱うデッキに対面した際の扱い方がモノを言います。

このデッキは7マナくらいたまった段階で勝負を決めることがほとんどですが、長期戦になった時にはこれを絡めた2アクションを見据える舵を切りが重要です。

『天門』対面ではリソースを伸ばしながらこのカードを抱え、相手の手打ち「ヘブンズ・ゲート」に2枚当てて盤面を空けたり、ホールからの「プリン」と併せて2面止めに使ったりします。


・超次元エナジー・ホール

1ドローしながら「キル」+「ウコン」の展開と「勝利リュウセイ」と「パンツァー」を選択して出せる点で、このデッキで最も5マナ時に撃ちたい5コストホールです。

デッキの動きの基本が5コストホール、頂点がエクスの7コストであることから、これの1ドローでも十分に動きが安定します。

コントロール系の対面に最も有効になるホールです。

基本は小型ばら撒きから入りますが、当然対面によって切り替えていきます。

「Nワールド」を入れた構築では色バランスから採用が難しかったため、あちらを抜くことができたからこその構築です。


・超次元ボルシャック・ホール

5コストホールの中で環境での採用度が低めですが、

・「パンツァー」以外の全サイキックを展開できる
・3000火力が意外に効く環境である
・不足しがちかつ多色が多い貴重の赤を持つ

という点がアイデンティティになります。

環境では見かけることも少ないためか、相手から警戒されることも少ないです。

高速のデッキやビートダウンに対して最も使いたい5ホールです。

『ワイルド・ベジーズ』対面などでは特に除去を兼ねながら「オレドラゴン」と「星龍王」の任意の方を選んで展開でき、これは「リュウセイ・ホール」にはできないことです。


・超次元フェアリー・ホール

出せるサイキックの選択肢は一番少ないですが、小型を撒きつつ5⇒7の動きで「エクス」に繋げる点が唯一無二です。

9マナ時にこれでブーストしつつ「サコン」+「ウコン」を出して、残りの5マナで「フォーエバー」を出すプランもロングゲーム時にはよく取ります。

リミット系に最も強く出られるホールです。

ブーストは3ターン目までに行えればいいものの、高速の対面に対しては2ターン目までに撃ちたいので、必要あれば安定して撃てる緑20枚以上をキープできればいいと思います。

そのため、現構築では自由枠になるホールです。

ただし、デッキの9枚の多色がすべて緑を含んでいるため、余裕を持たせて21以上は欲しいと今回は考えていました。


・超次元リュウセイ・ホール

このカードが基盤としてあるからデッキが成り立つ、と言ってもいいほどなのに、プレイ頻度が抜けて高いわけではないという不思議なカードです。

というのは、やはりこれから「キル」「ウコン」のばら撒きができないことによります。

勝利シリーズと「パンツァー」を展開する手段としては最も強力なので、

・小型をばら撒いたあとで撃つ
・面処理が必要な時に撃つ
・「勝利リュウセイ」でテンポを取れる時に撃つ
・デコイとしての「パンツァー」を置きたい時に撃つ

といった使い方が基本になってきます。

濁るのが厄介なことも多く、序盤に多色が複数ある時には積極的に埋めることも多いです。

この点は「リュウセイ・ホール」に対する価値観が『シータNエクス』や『4cメンチ』などとは違ってくる部分です。


・アクア・サーファー

一生強いトリガー獣です。

青の『速攻』対策としては定番で、「スクラッパー」と入れ替え枠になるものの、今回はビートダウンに合ったこちらを優先しました。

「Nワールド」と「エナジー・ホール」の両方との共存は難しいので、色バランスも見ながら調整される枠になります。

打点になりながら除去を行える点はシンプルに優秀で明確に「吸い込む」と差別化できており、「エクス」+「サーファー」で除去しながらのビートは単純に強力です。

「星龍王」を作らないまでも「セツダン」+「勝利リュウセイ」や「パンツァー」のような強い盤面を作れている時にしばしば行います。


・超次元ガイアール・ホール

このデッキにおける圧倒的なパワーカードであり、フィニッシャーです。

5コストホールで「キル」+「ウコン」を出した後、これで「サコン」+「フォーエバー」を出して「星龍王」を作るのが基本の動きとなります。

「ウコン」が場にいない時は「キル」+「フォーエバー」の択を取って打点展開することも多く、前ターンに「勝利リュウセイ」を出していた場合はターンが帰ってくれば耐性持ちの2打点が3体並ぶ状況です。

「エクス」+「勝利ガイアール」などでそのままリーサルに行きやすく、「ガイアール・ホール」のシンプルな打点生成力を評価できます。

「エクス」がコスト軽減の頭数になるため、4コストになったこれを2枚唱えて一気に「星龍王」を作ることも可能です。


・ボルバルザーク・エクス

追加打点役として、特に言うこともなく最強格です。

「青銅」→「フェアリー・ホール」→「エクス」+「ガイアール・ホール」が上振れ5キルムーブの一つとなります。

寝ているクリーチャーの処理はもちろんのことで、「ウコン」によってパワーを上げて「永遠リュウ」などと相打ちするのは重要なテクニックです。

また、「キル」と同時に展開することで覚醒に貢献することもできます。

ただし、このデッキには「Nワールド」がないので、雑に投げていくとリソース不足に陥りがちです。

持っていてもあえて打点がないように見せかけて出さなかったり、逆に「Nワールド」や「永遠リュウ」の着地を見越して投げたりと、考えながら使う必要があります。

『4cメンチ』からは「エクス」が抜けがちなため、急な打点生成ができる点はこちらの利点となっています。


★超次元ゾーン

メインのカードや対面解説のところで触れるので省略。

「フォーエバー」が2枚あると「ガイアール・ホール」からの「キル」+「フォーエバー」で「キル」のみ除去された次のターン、再び「ガイアール・ホール」で「キル」+「フォーエバー」ができたりします。

6コストなので「星龍王」の効果でも出やすいですが、さすがに「パンツァー」の方が優先になりました。

また、「星龍王」について、そもそも効果で出せるサイキックの期待値が低くないか?とも思われますが、「星龍王」は最速5ターン目に立つ耐性持ちの3打点というだけで十分に強力です。

「プリン」と超次元ゾーンに残っていれば「キル」は高確率で踏み倒せるため、単純に展開しながらのビートダウンで優位を築くことができます。

「エクス」がめくれた時のみ7コストサイキックも対象になるので、これは上振れ要素の一つです。


★不採用カード

長くなりすぎるので省略。

ただ、戦術を絞っている分あまり選択肢はなく、候補になるカードを入れていくと『シータNエクス』になってくるので仕方ないと思います。


対面解説

vsターボゼニス:有利
青緑零型の場合は、先攻を取られて2t「ライフ」→3t「ライフプラン」→4t「ダンシング」→5t「レディオ」→6t「ウェディング」と動かれてもだいたい勝てます。
3ターン目に「青銅」、4ターン目に5ホールから「勝利リュウセイ」、5ターン目に「ガイアール・ホール」から「キル」+「フォーエバー」でバウンス耐性持ちの2打点×3+「青銅」が揃うため、ノートリや「吸い込む」までならそのまま、途中「青銅」で1点入れていれば1トリまでセーフです。
相手の先手理想ムーブの一つをされて勝ちが見えるので、こちらが先手の場合や相手が順調に動かない場合を加味するとほぼほぼ勝てる対面となります。
軽減クリーチャー採用型についても、除去と展開を同時進行できるかつ結局のところゼニスの盤面干渉力が弱いので、早期のゼニスクラッチから当たりを引かれる以外ではいずれの型にも有利です。


vsヒューマノイド:有利
「吸い込む」「リュウセイ・ホール」「ボルシャック・ホール」などの除去が刺さる対面です。
順調に除去と展開を繰り返して打点を揃えれば、採用されているトリガーの質からしてもそうそう負けません。
速度のある対面全般に言えることですが、いざという時のリーサル狙いのために「エクス」を初手で埋めるか、どこまでキープするかはよく考える必要があります。


vsワイルド・ベジーズ:微有利
『ヒューマノイド』同様、除去がよく効きます。
青採用型の場合は「セツダン」でバウンスケアができるため、用意してから行けば安全に勝ちやすいです。
白採用型は「スパーク」による逆転負けを避けるために、「勝利ガイアール」を最後に出してリンクした「オレドラゴン」の完成を目指します。
踏み方が悪くない限りは、「オレドラゴン」のアンタップキルで面を取りながら刻んでいくと逆リーサルを作られる可能性が下げられます。
「勝利リュウセイ」は「ゴーヤマ」や「ジオ・ナスオ」による使用可能マナを増やしてからの展開阻止に有効です。
相手の場にパワー5000のクリーチャーがいる場合、安易に6000のクリーチャーを寝かせると「ゴスティーヌ」のパワーアタッカー付与によって上から取られる場合があるので注意しましょう。


vsシータNエクス:五分
受けがバウンスと「大地」くらいしかないので、過剰打点を揃えればリーサルは通しやすいです。
バウンスケアの「セツダン」は積極的に用意しに行きます。
「セツダン」+「星龍王」の状況を作ると、相手の「星龍王」除去手段が「母なる大地」くらいしかなく、サイキックの打点を無効化できる可能性が高まります。
こちらの受けトリガーは8あるので、1トリで返せる「覇」単騎で攻められる場合はEXターンを取られる想定をすることも重要です。
むしろ「覇」単騎で攻めざるを得ない状況まで盤面を処理していってもいいです。
こちらが「ウコン」を絶えず場に出しておくことで相手は「Nワールド」を出しづらく、「パンツァー」を除去するカードをキープしておけば10マナ到達時には相手のリソースが涸れていて、「覇」単騎攻めをせざるを得ないことも多々あります。
「永遠リュウ」と「悠久」だけはいつ出されてもキツい状況となるため、早期にビートしてしまうか、長期戦で「永遠リュウ」を対処しながら戦うかのプランニングは重要です。
「ウコン」がドラゴンを+2000する効果を持つため、「永遠リュウ」を寝かせて「エクス」や「勝利リュウセイ」で相打ちを取ることもよく狙います。


vs高速系
先手後手が非常に重要。
先手は微有利ですが、後手になるとトリガー便りの不利なゲームになりやすいです。
「スパーク」の入った『赤白』は明確に不利が付きます。
ブーストからホールに繋いで相手の攻撃を凌ぎ、打点を揃えていくためプランニングはシンプルです。
『ヒューマノイド』や『ワイルド・ベジーズ』にも共通しますが、盤面を捌くことが主務になる対面に5マナたまったらすぐに「勝利ガイアール」を投げるべきかはよく考えましょう。
「勝利リュウセイ」からテンポを取って殴って来た相手をタップキルするにらみを利かせつつ、次のターン「勝利プリン」で2面止めし、最後に「勝利ガイアール」のアンタップキラーを引き継いだ「オレドラゴン」を作るということはよくあります。


vsMRC:微不利
有効な対策札である「Nワールド」を抜いているので不利になるのは当然です。(「Nワールド」がいても五分程度)
妨害を挟んだ「ヴォルグ」1体からで「MRC」に繋がれることがあり、「MRC」の着地は95%負けます。
先手後手の差も大きいですが、「勝利リュウセイ」でテンポを稼ぎつつ打点を並べてワンショットを狙います。
「青銅」による1点の刻みや「エクス」による打点のカサ増しが非常に重要です。


vs天門:微不利
こちらにハンデスが効き、「ヘブンズ・ゲート」から出てくるクリーチャーがいずれも対処に困ることから構造的に不利なのは間違いありません。
が、プレイ次第でちゃんと勝てる対面です。
先手後手に関わらず3ターン目までに1回ブーストを撃ち(2回は絶対撃たない)、5ホールで「キル」「ウコン」を出して相手のバウンス除去を止めるところから入り、相手が5マナの時に「勝利リュウセイ」を出して「ヘブンズ・ゲート」を1ターン遅らせるまでが基本です。
「デモナ」で「キル」を除去される場合は再展開していきます。
相手のリソースが減っているのでOKですが、もし「おつかい」からリソースを稼がれてからのムーブだった場合はその後の動きを割り切っていきます。
それ以降は「ヘブンズ・ゲート」の手打ちが可能となるため、
・「パンツァー」でリソースを取りながら「吸い込む」「サーファー」でブロッカーを返して打点を揃えてビートする
・「パンツァー」の攻撃されない効果を活かして、相手の自爆特攻をケアしつつ盾を刻んでいく
というプランを状況を見ながら選択していきます。
相手の手打ち「ヘブンズ・ゲート」より先にリーサル打点を揃えることは難しくなく、盾に「ヘブンズ・ゲート」がなければあっさり勝てることもある対面です。
その意味では5割以上勝てる対面とも言えますが、踏んでしまった時に相手が何面止めることができるか、までを込みで考えていく必要があるのが難しいです。
相手の「コアクマン」などの小型は「デスゲート」による蘇生を考慮しても自爆特攻や「ガガアルカ」の進化として可能な限り除去しておきたく、「星龍王」はサイキックのを攻撃とブロックを禁じるので、これも自爆を防ぐために狙うことがあります。
「Nワールド」を入れている場合はハンデス連打からの立て直しや、攻めに行く時に手札にためたブロッカーを山に返すことが可能となるので、相性が少し改善します。


vs4cメンチ:微不利
Nエクス基盤の勝負になるため、カウンター用の白がないことで明確にこちらが不利です。
初動枚数の違いで安定度は違いますが、正直大した差にはなりません。
基本的には『シータNエクス』対面と同じく、「キル」「ウコン」で相手の「Nワールド」をけん制し、打点を揃えていきます。
「ヨーデル」は「リュウセイ・ホール」と違って除去が行えないため、こちらの盤面が維持されやすい点は戦いやすいところです。
また、「ウコン」展開をしておくと、「リュウセイ・ホール」か「ボルシャック・ホール」でパンプされた「勝利ガイアール」が「ヨーデル」+「四つ牙」を除去することが可能です。
・相手に「覇」や「メンチ」といった一撃必殺プランがある
・「永遠リュウ」「悠久」が重く、比較的容易な到達点としてある
・ケア不可能な「スパーク」があるかつ「ホワグリ」で仕込める
ことから勝負が長引くほどに不利となるため、できることなら「フェアホ」から「キル」「ウコン」→「エクス」+「ガイアール・ホール」で5ターン目に「星龍王」を作って一気に攻めたいです。
時間を稼がれるごとに不利になるので、相手に4マナある時の最初の5ホールで「勝利リュウセイ」を出すのは裏目になりやすい気がします。(「吸い込む」での除去+後続サーチでテンポを取られるため。「リュウセイ・ホール」3000除去+「勝利ガイアール」はリソースを削いでいるのでOK。)
突き詰めていくと微不利から明確な不利にもなり得る、あまり当たりたくない対面です。


総論

やはり冒頭の相性で述べたように、振り返ってみても環境上で戦うに風向きはよくなさそうです。

そこは長く使ってきた練度である程度カバーしてきたと思うので、使い方次第では報いることはできるのかもしれませんが。

特別有利という対面は少ないながらも、特別不利な対面がないのはパワーのあるミッドレンジらしく作れたので納得しているところです。

採用しているカードと早期「星龍王」という戦術自体は強力なので、環境を見ながら使用する価値はあると思います。


セラフィナワンショット

レート推移:1480→1530 そこから1560~1605まで後述の『セラフィナワンショット』と使い分けて往復

有利 ⇒ ターボゼニス、ヒューマノイド、各種高速デッキ
微有利 ⇒ ワイルド・ベジーズ
五分 ⇒ シータNエクス、MRC、4cメンチ
微不利 ⇒ 天門

1/29のBEANSのグラフに沿って言うと、
有利:40.3% 微有利:4.6% 五分30.9% 微不利10.3% その他計13.9%
の比率です。

五分以上の対面が75.8%と、『シータ星龍王』に比べるとデッキ相性で戦える対面が多いです。

ただし、それなりの回数を回したものの、このデッキがさほど認知されていないか初見殺し性能が働くことがあって、相性断言が難しい部分があります。

また、後述のこのデッキならではの障害もあって思うように勝てない部分もありました。

構築の着想は下記2名を参考にし、17弾環境の終盤にマスター到達まで使っていました。


デッキ特徴および強みと弱み

5コストホールから「アンタッチャブル」を2体展開し、「アマテラス・セラフィナ」でデッキから「ブラブル」と「ホワグリ」を唱え、「ヤヌス」と「オーフレイム」を出して総攻撃を仕掛けるワンショットコンボデッキです。

最初の「オーフレイム」の攻撃が無事通れば「ヤヌス」と「チャブル」×2がすべて2点になり、かつ「ブラブル」で水のクリーチャーを出していたことですべてアンブロッカブルになります。

もちろん「チャブル」は選ばれないため、「オーフレイム」の攻撃でトリガーを踏まなければ高確率で勝つことができます。

これを3→5→7で順調にされた時に苦しくない対面はほとんどないだろうと言えるくらいに強力なワンショットプランです。

最速5ターンの3枚のカード要求で行えるため、トリガーケアをしながらのリーサルを組めている点を考慮すると、十分に高い再現性を持てていると考えられます。

また、高速なデッキに対する耐性が高く、「ホワイトグリーン・ホール」さえ間に合えば「プリン」とトリガーで凌ぐ間に打点を形成することが難しくない点が強みです。

もちろん自分が攻めていく時に「スパーク」を仕込んでから攻撃していくことで、相手のカウンターをケアする動きも取ることができます。

弱みは呪文メタと超次元メタです。

「ファンク」は「母なる大地」でまだギリギリ処理可能なものの、「ガガアルカ」は着地されたら基本的に即リタ案件となります。

また、これは構築上の弱点なのですが、「セラフィナ」の効果の性質からデッキに唱えたい呪文が残っている必要があります。

4枚積みの「ブラブル」と「ホワグリ」を1枚ずつでもデッキに残しておくというのが、意外にも難しいです。

体感ですが、3,4回に1回くらいはどちらかが4枚見えするor盾落ちで唱えられない状況になります。

私はデュエプレをやっていてもほとんどイライラすることはないのですが、2試合続けて片方のホールが切れた時にかなりのストレスを感じました。

また、順調にコンボが決まった場合も最初の「オーフレイム」の1点だけは無防備です。

ここでトリガーを踏むとプランが崩壊することがあるため、この点も心理的なプレッシャーになったものでした。

こうした理由から、環境上でそれなりに立場が良さそうでもこれ一本でいこうと思わず、『シータ星龍王』をメインとしたこちらをサブとする構成にします。


構築解説

・初動枠

基本的に『シータ星龍王』で書いたところと同じなので省略します。

白は枚数がそこそこ足りているので、多色を嫌うなら「ウルコス」は「青銅の鎧」で大丈夫です。

デッキの多色枚数が意外に少ないことと、パワー1000のクリーチャーを一方的に倒せるラインを優先して今回は「ウルコス」にしました。

3ターン目までに1回撃てれば良いのは『シータ星龍王』と同じですが、あちらよりも他に枠を割きたいカードが多い関係上10枚の初動になっています。


・ドンドン吸い込むナウ

『シータ星龍王』との違いはこちらは4マナ時にも頻繁に使用することがある点です。

受けカードがマナカーブ上でコンボのパーツである「フェアリー・ホール」と「セラフィナ」を探しに行ける点が非常に強く、『シータ星龍王』と違って相手のクリーチャーを多少放置しても良いことからキープの必要性は下がって積極的に使えます。

とはいえ、コンボを阻害するクリーチャーは排除する必要があるので、考えながら使う必要がありますし、当然パーツが揃っていれば使う必要もありません。


・超次元ブラックブルー・ホール

黒はこのカードのみなので、1枚目は必ずマナ埋めします。

基本的に「セラフィナ」から撃つようで、これから「青ヤヌス」を、「ホワグリ」から「オーフレイム」を出します。

「ブラブル」で青のクリーチャーを出した場合にアンブロッカブルが付与されるため、必ずこちらを先に唱えて「ヤヌス」を出します。

また、アンブロッカブル付与はこれを唱えた時点で場にいるクリーチャーのみなので、この後に唱える「ホワグリ」からの「オーフレイム」はブロック可能です。

そのため、相手の場に「オーフレイム」の攻撃を阻止するブロッカーがいる場合は、「オーフレイム」のSA付与を「セラフィナ」に行うことで、覚醒して召喚酔いが解除された「ヤヌス」と併せて5点まで通すことが可能です。

この流れを想定する場合、先に「ウルコス」を出している場合はそちらで1点割っておくとリーサルまでいくことができます。

アンブロッカブル効果は「プリン」でも付与することが可能なため、二手攻めなどになった時には重要です。

闇のサイキックを出した場合の強制突撃効果はこのデッキでは使えませんが、超次元ゾーンの1枠を「勝利ガイアール」から「ツッパリキシ」にすると使うことが可能となります。


・超次元ホワイトグリーン・ホール

基本の使い方はあちらと同じく「セラフィナ」から唱えて「オーフレイム」を出す用です。

が、こちらは「ブラブル」と違って手撃ち用の色が確保でき、効果も強力なので度々プレイします。

高速系の対面に対して「プリン」で時間稼ぎすることはもちろん、終盤はマナに落ちたキーパーツの回収や、ビートをしに行く前の「スパーク」仕込みなど、活躍の幅が留まるところを知りません。

「フェアリー・ホール」から繋いだ先に「セラフィナ」が引けていない場合は、このカードでマナの「セラフィナ」や「Nワールド」を拾って次に繋ぐという使い方も頻出です。

ビート対面の盾仕込みでは「スパーク」をいつ埋めるかという読みが勝敗に直結し、時にはトリガーしてもあえて使わずにキープする、「スパーク」と思わせて「ライフ」や「吸い込む」や「大地」を埋めるといったことも重要です。

紙と変わらず活躍が続く特A級ビート殺しカードですが、本当にこのまま許されていくんですかね。


・予言者ヨーデル・ワイス

「フェアリー・ホール」の5枚目以降ですが、単純なグッドスタッフ的な強さで入れている部分もあります。

基本は「四つ牙」を出し、5⇒7のカーブを打点を揃えながら並べる役割です。

「チャブル」が出せないために「エナジー・ホール」と選択になる枠ですが、ブーストできることと単純3点の展開を優先してこちらにしました。

「四つ牙」以外では「プリン」を出すことができるため、遅延や相手のクリーチャーを止める手段としても使います。

クリーチャーであることから、「母なる大地」でカウンターに使える点も差別化点です。


・超次元フェアリー・ホール

5マナ時に「チャブル」×2をばら撒くのは度々述べてきた通りです。

その他にはこのデッキで唯一純粋なSA持ちである「勝利ガイアール」にアクセスする手段であり、盤面処理や最後のダメ押しにも重宝します。

4コストホールと違ってマナを増やすというアドバンテージを稼ぎながら展開できるということが強く、コンボが決まれば自軍すべてが2点になることからとりあえず撃って何かを出しておくだけで相手に圧を掛けることが可能です。

マナを伸ばしておけば後に「ホワグリ」から拾ってプレイということができたりと、常に勝利の可能性を広げるカードです。


・DNA・スパーク

このカードを仕込めるビートダウンというのはそれだけで偉いです。

常にワンチャンスを作るためのカードと言えます。

何枚あってもいいカードですが、能動的に埋めることから自然埋まりを期待しなくてもよく、2枚~3枚で推移していました。

ブロッカーは「ブラブル」のアンブロッカブル効果によって貫通できるので、手打ちで盤面を空けるという役割はあまりなく、その意味でも枚数は抑えていいと思います。

それでも複数回踏ませるのも難しくなく、『ハンター』対面に5ターン目に盤面上限+「星龍王」の盤面を作られても返すことができたほどに、このデッキの防御力を上げてくれるカードです。


・サイバー・N・ワールド

墓地メタ兼手札回復役として、コンボデッキには最適なカードです。

基本的に「セラフィナ」が引けない時に出すカードで、これで5枚引き直しても「セラフィナ」が引けないということは早々ありません。

また、このデッキの場合には使ったホール呪文や、引きすぎてしまった4コストホールをデッキに返す役割も担っています。

打点としても優秀で、どうしてもワンショットが決められない時に、これと「チャブル」を絡めながらビートしていくということもあります。


・アマテラス・セラフィナ

デッキ名にもなっているキーカードです。

度々述べた通り2種のホールから「ヤヌス」「オーフレイム」を投げる使い方をしますが、時に相手の場にブロッカーがいる場合には出すサイキックを工夫する必要があります。

よく行うのが「赤ヤヌス」+「プリン」で、これによって「ヤヌス」の召喚酔いを解除したまま1ドロー+「プリン」の1面止めができます。

更に「プリン」を「ホワグリ」で出すことでマナ回収と盾仕込みも可能で、ワンショットが決まらない時の溜めや二手攻めのプランとして重要です。

次のターン「プリン」で回収したホールから「オーフレイム」を出したり、「母なる大地」で「セラフィナ」を出し直したりして、過剰打点で攻めていくことができます。

盤面が更地の場合はまず「チャブル」を2体展開するところから始めて、次ターンもう一度「セラフィナ」を出したり、ホールを2枚手撃ちしたりしてもリーサルを狙うことが可能です。

「セラフィナ」の肝は、単純にこれ1枚で3体のクリーチャーを展開するという異常な展開力です。

そこにSA3点、1ドロー、1フリーズ、マナ回収、盾仕込み等が付いてくるのですから、驚異的と言うほかありません。

7コストでこのカードよりも多様でアドバンテージをたたき出すカードは現デュエプレではそうそうなく、構築に制約を課す代償に全カード中でもトップクラスのものとなっています。


・母なる大地

比較的このデッキでの使い方は大人しいです。

ただし、それでも十分個性的に扱うことができます。

よくする使い方はマナの「セラフィナ」や「Nワールド」を必要な時に出す、マナを手札にする使い方です。

コンボデッキとして、マナゾーンを手札にできるのはそれだけで相性がいいと言えます。

また、前述の通り「セラフィナ」の強力なcipを使い回すことも可能で、これもよくやる使い方です。

トリッキーな使い方としてはトリガーした時で、主に「ヨーデル」「セラフィナ」を出して受けに使えます。

「ヨーデル」は「プリン」を出す単純なものですが、「セラフィナ」の場合はそのままデッキから「ホワグリ」を唱えて「プリン」で2面以上を止めたり、それこそ「スパーク」を仕込むこともできます。

返しのターンでは最低限4点が揃っており、逆リーサルを仕掛けることも容易です。

必須のカードと言わないものの、これ1枚でコンボの再現性を上げて逆転劇を生み出すカードのため、2~3枚の採用は枠が苦しくてもしたくなります。


★超次元ゾーン

こちらもメインのカードや対面解説のところで触れるので省略。

「チャブル」×2、「ヤヌス」、「オーフレイム」、「プリン」×2までは確定枠で、「ヨーデル」を入れている都合から「四つ牙」も確定枠です。

「勝利ガイアール」のみは「フェアリー・ホール」からしか出ないこともあって「ツッパリキシ」などに替える択はありますが、純粋SAはやはり重要なので難しいところです。

「オーフレイム」を先出ししていた場合でも「ヤヌス」の覚醒に使える5コスト以下の赤サイキックは何か入れたくなります。

「セラフィナ」から4コストホールを唱えるという基盤自体が強力なので、ここから構築を派生させるのであれば超次元全般も見直されます。

参考にした2名とも内容は異なり、特に「ザビミラ」を絡めた構築には可能性が見えます。


★不採用カード

長くなりすぎるので簡単に。

「セラフィナ」から唱えられる呪文が2種類のみなので、枠は一つ空いています。

途中まで「陰謀と計略の手」をピン投したり、「ストロング・ブレス」等も試してましたが、今回は環境を見てトリガーを増やす方に構築シフトしていきました。

ブーストカードと基盤以外は自由枠と言えるので、比較的構築自由度は高いと思います。


対面解説

vsターボゼニス:有利
『シータ星龍王』と同じく、最速でのビートを目指していきます。
「クルメル」が採用されている場合は「セラフィナ」からのワンショットが止められてしまうため、二手攻めなどを考える必要が出てきます。
「ヤヌス」のSAを「セラフィナ」に与えるのもよくやることです。
それでも5~6ターンでのキルは安定するため、不運を引かない限りはよっぽど勝てる対面だと言えます。


vsヒューマノイド:有利
速度とトリガーの質からして有利な対面です。
こちらの除去手段が「吸い込む」程度のために「爆」の着地はあっさり許しますが、「プリン」による時間稼ぎが非常に有効なのであまり恐れることはありません。
耐久しながら7マナにつないで、ケアするトリガーの範囲を確認しながら「セラフィナ」で攻めれば大概勝つことができます。


vs高速系
『ヒューマノイド』と同じく耐久を繰り返しながら打点を準備していけば勝てます。
『青黒』は「ゴーゴン」が厄介ですが、トリガーを踏むことを恐れて溜めてくる場合にはマナブーストを優先し、呪文コスト増が関係ない「セラフィナ」に到達できればほぼ負けることはありません。
守りは薄いのでワンショットを決めるか、「スパーク」を仕込みながら殴っていきます。
どんどん攻めてくる場合と他速攻系は「ホワグリ」の耐久を繰り返して「セラフィナ」に到達すればOKです。
『赤白』はスパークをケアするために、可能な限りこちらも「スパーク」を仕込んでから殴っていきます。
『ヒューマノイド』よりも速度があるので後手ノートリくらいは負けてしまいますが、それはさすがに仕方ないです。


vsワイルド・ベジーズ:微有利
基本的には『ヒューマノイド』等と同じような立ち回りです。
「ドングリル」による急なリーサルが生まれることがあるため、公開ゾーンの確認からそのターンにどれくらいの打点が生まれかの幅は常に把握しておきます。
白入りでなければワンショットを止める手立てはないため、遅延しながらの「セラフィナ」着地で安全に勝ちやすいです。
ただ、白入りは相手の速度も十分なことから、先攻めされると不利に追い込まれます。
先攻を取れた場合は極力先攻めできるようにし、可能であれば「スパーク」も仕込んでいきます。


vsシータNエクス:五分
「チャブル」に対する回答手段がないため、順調にコンボに繋げればあっさりと勝利できます。
ただ、「勝利リュウセイ」による遅延は効き、「永遠リュウ」や「悠久」は特に重いカードです。
マナコストこそ8と重いものの、相手も「母なる大地」を絡めて早期着地を狙ってくるので、順調に動かれた場合は出てくることを想定する必要があります。
「勝利ガイアール」からの「チャブル」の除去は面倒ですが、1体は残せるので、相手が「セラフィナ」からの展開を捌き切れないデッキであることを考えてもあまり問題になりません。


vsMRC:五分
ワンショットプランは確実に通るので、最速でワンショットをぶつけるか「Nワールド」で時間稼ぎをしながら繋ぎます。
このどちらかを決められればいいのですが、安定性は相手の方が高いので五分くらいの印象です。
「MRC」に先に走られても「スパーク」で生き残ることはできますが、盤面を処理ながら「シュヴァル」を立てられると逆リーサルが作れなくなるため、逆転は難しくなります。
「チャブル」の場持ちは非常に良いので、ハンデスに注意しながら4コストホールからでも展開しておきます。


vs4cメンチ:五分
「スパーク」の入っている対面ですが、早期のワンショットは盾依存かつもし耐えたとしても継続的な「ホワグリ」からの「スパーク」埋めを要求できるので有利に進められます。
長期化した場合は「永遠リュウ」や「悠久」が苦しく、「ホワグリ」からのダブルアクションも取られやすいので短期戦を見たいです。
「メンチ」や「オレドラゴン」のリンクをちらつかせられるのもプレッシャーになるので、適宜除去や「プリン」による足止めを活用していきます。
多面処理が得意なデッキではないので、こちらもワンショットに行けない時でも「セラフィナ」から多面展開を行うのが単純に有効です。


vs天門:微不利
ハンデスの妨害と先撃ち「ヘブンズ・ゲート」からのブロッカー立ちが苦しくなるので不利寄りの対面です。
とはいえ、ブロッカーがいない状況で走り出せば最初の1点以外でトリガーを踏まない限り、「ヘブンズ・ゲート」を踏んでもアンブロッカブルで貫通できます。
長期戦化する場合は「Nワールド」でリソースを絶やさないようにしながら面を揃え、「吸い込む」等で面を空けながらアンブロッカブル化による攻撃を通していきます。
序盤ハンデスを連打されるだけならそれはそれで早期のブロッカー立てが難しく、ハンデスを撃たれなければこちらのワンショットが通りやすくなるので、どちらかならば問題はないです。
ハンデス+ドローカードを両方引かれて順調に動かれると苦しくなります。


総論

ワンショットコンボが始動した時の貫通率はかなり高く、取り漏らした場合でも並べたクリーチャーと「スパーク」によるカウンターが期待できるので、それなりに完成度の高いビートにまとまっていると思います。

ただし、流行気味の「ファンク」や「永遠リュウ」「悠久」「ガガアルカ」などのメタクリーチャーがきつく、流れは良いとはいいがたいです。

純粋な速攻やビートに対する耐久力はかなりのもので、その上で『ターボゼニス』のようなデッキにも速度勝ちできる点はデッキとしての強いアイデンティティなため、環境を見て使ったりチューニングしていくことはできると思います。

17弾初期から研究されていましたが、「セラフィナ」はSRにも匹敵する可能性の塊です。


赤緑ハンター

レート推移:1590→1615

有利 ⇒ ターボゼニス、
微有利 ⇒ シータNエクス、
五分 ⇒ ワイルド・ベジーズ、MRC、4cメンチ、ヒューマノイド、天門
微不利 ⇒ 各種高速デッキ

対戦回数は10回にも満たないので参考程度に。

使用デッキのところで2デッキって書いたやん!となりそうですが、レートを行き来するなかでふと思い出したこれを使いたくなって使ったら勝ててしまいました。

構築は下記牛乳さんのものを参考にしています。


構築解説

…と言ってもあまり数を使っていない上語れることは少ないので、特筆すべき点のみ簡潔に記します。

『ハンター』の基本として、多面除去を行うカードを持つデッキと、自分よりも安定した速度を出してくる『速攻』が不利対面です。

今環境は「リュウセイ・ホール」入りのデッキと各種高速デッキが結構な数いるので、どちらかと言えば立場は悪い寄りになります。

ただ、「リュウセイ・ホール」に関しては所詮5マナなので、トリガーを都合悪く踏まない限りは間に合っていないことが『シータ星龍王』を使っていた経験からもわかっていました。

これを採用する『4cメンチ』は「スパーク」も嫌なカードですが、早期から攻めて「ホワグリ」で続けて埋めることを要求していけば分が悪くないことは『セラフィナワンショット』で学んでいた通りです。

高速系に対してはそれらが進化ギミックを採用していることから「ジョン」がよく刺さりました。

「ガイアール・ホール」からこれを含めた2面展開を行って、確実に相手のリーサルを作れないようにする瞬間は爽快です。

筆者は少ない対戦数でしたが、「ジョン」で拾った対戦が2回ありました。

『ワイルド・ベジーズ』や『ヒューマノイド』にもよく刺さり、先手後手や相性構造を覆すだけの可能性を持ったカードでした。

代償に「ドラゴニック・ピッピー」を抜いているものの、今環境あまり「オウドラゴン」の完成は目指さなくて良いと感じます。

「ギャラクシー・ファルコン」によってSAが補強されているので、2枚目の「ガイアール・カイザー」を抜くというのも視野に入ると思います。

裏面で出せる「ジョジョン・パワード」も選択肢として有力です。

また、唯一の新規カードである「早起きトイプーちゃん」も優秀な戦力です。

かっわいっっっ

これによってブースト手段が増えて、より継戦力を保ちやすくなりました。

パワーも2000あることから1000とは取られやすさが段違いで、速攻系のパワー1000に対処する点でも確実に強化に貢献しています。

ジャッジによる不確実性に関しては、下手したらこのカードが一番面白さも理不尽さも兼ねていると言えるほどに妙です。

詳細な計算などはしないので体感にはなってしまいますが、環境デッキのほとんどが低コストブーストを採用したビッグマナ系統か、あるいは元々のコストが低いカードで構成されたデッキのため、こちらが1コストをめくらない限りは結構な率で勝てます。

こちらの重めのカードも5,6と環境に多いコスト帯で、同コストの場合は一方的に勝つという理不尽さが如実に表れていると感じますね。

今まで『ハンター』で採用されていた2コストがほとんどバニラであったことを考えれば、不足気味だった緑でデメリットなしのアタッカーというだけでも及第点なので、ブースト率は5割もあれば十分くらいの考えで使えます。


対面解説

こちらも解説と言って書くほどのことはわかっていないので省略です。

盾にほとんど期待できないので、「ジョン」「フォーエバー」「グレンオー」を用いたリーサルずらしはプレイが出るところです。

また、トリガーケアのないビートダウンなので当然トリガーの踏み方を意識した攻め方が必要となります。

『天門』対面等、相手は序盤にハンデス以外の妨害手段を持たず、「ヘブンズ・ゲート」も止められる面の数には限りがあるので、無思考に攻撃するばかりではなく、途中で攻撃を止めてある程度横に並べた過剰打点で攻めることも重要です。

チャンプブロックで「ルドルフ」の効果を使わせないために低パワーを残しておくといったことも意識します。

スクショがあればもう少しわかりやすいのですが、あまり対戦中に撮る習慣がないので省略です…

『ハンター』は登場以来刷新が続いている一方で解説は初期のままなので、誰か書いてくれませんかね。


おわりに

というわけで日記のつもりで土日8時間ほど潜ってレートを上げた記録を書いてみました。

数日経ってからの記事投稿になりますが、依然として中速デッキは立場が悪いと感じています。

「ファンク」の増加などもさらなる追い風となっていて一層先行きが不安になりますが…反撃を待ちたいです。

この記事が少しでも環境理解や反撃の一歩になれば幸いです。

気軽に書いたつもりが、ここまでで2万5千字近くなっていますが、デュエプレ博士号取れませんでしょうか。

よかったら投げ銭もらえると大変ありがたいです。

今回はいつも書いている内容に加えて、18弾リリース直後に使ってレートが1530くらいから動かなかった試作デッキ4つもおまけとして貼っておきます。

また、今後通常の記事に加えてnoteのメンバーシップで限定の記事投稿も行おうかなと少しだけ考えています。

まだ考え始めたばかりなので詳細は未定ですが。

では、ここまで読んでくださってありがとうございました。


最後に一言だけ愚痴を書かせてください。

不具合多すぎ。

これ以上は書きませんが、不具合の数や質は今回結構ひどいもので、私としては14弾の次くらいに悪いと感じています。

「もう二度と」という言葉はもう使いたくないです。


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