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新カード解説⑦(デュエプレ23弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

23弾の新カードの考察第7弾です。

6弾はこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を適宜織り交ぜていきます。

それでは以下、本題です。


音階の精霊龍 コルティオール

事前評価:5
FT:エバーラストが瞑想を続ける中、光文明は火文明との交戦に入った。

TCGからの変更点は、タップ対象が任意からパワーの大きい順になった点です。

名前の通り、《コルテオ》のドラゴン版です。

ドラゴンサーガにはこうした既存カードのドラゴン化がちらほらと見られました。

このカードはドラゴンを得た代償にコストが上がってドラゴン限定のカウントになった下位互換カードでしたが、デュエプレではパワー順という追加措置をもらえています。

基本的には何でも頭数にカウントできる《コルテオ》の方が優秀ですが、種族コマンド・ドラゴンが重要なのは言うまでもありません。

ドラゴンとしてカウントできることから《メンデルス・ゾーン》や《龍の呼び声》の邪魔にならない受け札としてカウントでき、そう遠くない未来では「コスト5以上の光のドラゴン」である点が強く活きてきます。

既に《コルテオ》はデュエプレの環境でほとんど見ないカードとなりましたが、ほぼ劣化のこちらがまだこれから見る可能性があるという、デュエマにおける種族の意味を強く感じさせてくれるカードです。

ドラゴンデッキと対峙する際、必ず意識すべき一枚となっていくでしょう。


龍覇 マリニャン/神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ

事前評価:マリニャン→7 エウル=ブッカ→7
FT:

TCGからの変更点はありません。

《マリニャン》は5コストドラグナーサイクルの自然担当です。

サイクルとしての性能は同じため、文明によって差が付くのは《スコッチ・フィデック》や《ニンジャリバン》で述べてきた通り。

自然の場合は、兎にも角にもマナから5コスト以下を踏み倒す《ボアロアックス》が実装されるかに左右されてきます。

《マリニャン》は最大コストかつ、そこからこの後の《エウル=ブッカ》などのドラグハートを出し、後続に繋げられる重要なカードでした。

【緑単】を環境入りさせるための重要なエンジンパーツとして働きます。

こちらが実装されない場合は自然主体のデッキを組む際のほどほどに便利なカードに落ち付くので、将来性を期待するカードです。

《エウル=ブッカ》は常在で自然クリーチャーのコストを1減らします。

些細な軽減ですが、除去がしづらく、対面によっては半永久的にバフとして機能し続ける効果は強力です。

横展開がしやすくなり、龍解も非常に容易に行えます。

《ボアロアックス》が使用できれば、むしろ出したターンの返しに龍解できない方が珍しいくらいです。

龍解すると《レジル=エウル=ブッカ》となります。

軽減範囲が自然以外にも及び、その上で軽減量が2に増えています。

全クリーチャーに《コッコ・ルピア》級の軽減が加わるのは言うまでもなく強力で、さらにはその龍解タイミングがターンはじめです。

除去されづらいフォートレスで相手ターンを凌ぎ、自分のターンになって龍解すれば、少なくとも1ターンは軽減を使うことができます。

5コストドラグナーサイクルでは文明関係なくこれを出せるので、5→8のカーブを描くのにも使用検討可能です。

単純な大型の早期着地に使用するのも良いでしょうが、狙いたい使い方が自然の得意分野であるマナブーストを利用したループです。

《アラゴト・ムスビ》は2コストになり、効果によって1ブーストを行うことができます。

マーシャル・タッチによって手札に戻ることから、これを2枚交互に出し入れすることで何度でもブーストが可能です。

もう1コスト何かしらで軽減すれば、多色がマナに置かれない限り無限にこの動作を行うことができ、それを軸にしたのが【緑単ループ】でした。

一応の再現は可能ですが、核となる《ボアロアックス》が未実装の内はそこまで危険視されるものでもないと思われます。

ループを抜きにしても横展開力を引き上げる力が非常に高いため、まずはその用途が主となるでしょうか。

ただ、デュエプレの盤面制限はループであろうとなかろうと、このカードのバリューを発揮する妨げになる可能性は高いです。

シナジーが組みづらければデッキが成立せず、自然のドラグハート周りのカードは軒並み採用先を失ってしまうという事態も起こり得ると考えます。

TCGで数々の殿堂入りカードを輩出したアーキタイプだけに難しいですが…程よい調整がされてくることを願いたいです。


龍覇 ロマエース/革命槍 ジャンヌ・ミゼル

事前評価:ロマエース→6 ジャンヌ・ミゼル→6

ロマエースの方はデュエプレオリジナルカードです。

光の4コストのドラグナーとしては、パワーが4000で2コスト以下のドラグハートを呼び出せる《アリエース》が先にいました。

パワー2000と4000の差は大きいものの、ドラグハートがある限りの破壊耐性を得ています。

意図せずシールドを削られるリスクは付きまといますが、どちらかと言えば手札補充や耐性として扱えるメリットの方が大きいです。

光の4コストドラグナーを使う場合、《アリエース》よりは優先されやすいと考えられます。

2コストのドラグハートは今回選択肢が増えますが、特に前回紹介した《プロト・ギガハート》の存在は大きいです。

耐性持ちのアタッカーとしての運用が期待できます。

ただ、デュエプレは置換効果が重複した場合は付与されたものより自身の持つ方が優先されるという基本ルールがあります。

このカードを付けた《ロマエース》が破壊される場合、自身の盾回収効果が優先されると考えられるため、その点で《アリエース》の方が良いということもあるでしょう。

やや重いものの、《グリージー・ホーン》や《ディスカルド》を装備できることから、【オール・イエス】での適性はそこそこ高いです。

メタビート的な構築では採用検討ができます。

《ジャンヌ・ミゼル》は攻撃時のタップを行います。

効果は些細なものですが、タップ効果はブロッカーを寝かしたりタップキルを行ったりと、何かと小回りの利くものです。

やはり効果が小さなものでも、超次元ゾーンの汎用性として選択肢に持てることが活きます。

龍解すると《ダルク・アン・シエル》となります。

《ウルティマリア》と比べるとパワーが2000下がった代わりに攻撃ができ、さらに複数のタップ効果を得ました。

攻めにも守りにも使える効果で、特に守りの面ではこれ1枚で最大3面止められる防御力はなかなかのものです。

TCGではこれが5コストなことから、大型ドラグナーの効果で直接この面を出す使い方がされました。

《ダルク・アン・シエル》のタップ効果が広範に働くことから防御力が高く、逆転を防ぐ手段としてしばしば見られました。

デュエプレでも似た使い方がされる可能性はあり、様々なデッキの超次元ゾーンで顔を見せることがあるかもしれません。

《ジャンヌ・ミゼル》の方はほとんど使われないということもありますが、詰めの際にこれを装備して相手の《スパーク》を踏んだ場合、ターン終了時に《ラルク・アン・シエル》が龍解して防御に回せるという使い方もあります。

優秀な選択肢として上手く扱ってやりましょう。


龍素記号Xf クローチェ・フオーコ

事前評価:7
FT:エビデゴラスの活躍もあり、戦況を挽回したピタゴラス艦隊。だが一方で、弱き者たちが次々とニガ=アブシュームに蹂躙されているという報告を、イソロックは受け取っていた。

TCGからの変更点はありません。

見てわかる通りの強力な墓地メタ効果を持ったカードです。

《クロスファイア》のG・ゼロ条件や、《5000GT》が最速着地する頃、そのほかこれまでの墓地利用のデッキを振り返ってみても、墓地に5枚という条件は絶妙な頃合いとなります。

G・ゼロで自分の動きのテンポを一切阻害しないことからも、墓地メタのカードとしてはこれまでにあった《お清めトラップ》や《Nワールド》に引けを取らない強力さです。

墓地メタとして使えない場合もG・ゼロの条件は中盤になれば容易に満たすことができ、中サイズの壁役として使うほか、LO回避や墓地回収がないデッキでのカード再利用手段として使えます。

種族もコマンド・ドラゴンを持って優秀なことから進化元にも適しており、《ボルバルザーク・エクス》感覚で突如フィニッシャーに化けさせてもよいでしょう。

このドラゴンサーガ以降、特に文明参照進化のカードは増えていきます。

この扱い方をすると進化軸のビートダウンでも墓地利用デッキが流行る環境で採用しやすく、今後新規の進化が出る度に思い出したいカードです。

TCGでは当初性能は認められながらも、メタ対象がいない中であまり使われないカードでした。

徐々に墓地利用デッキが増え、その対策速度も速いものが求められる中で評価を上げていき、今日に至るまで様々なシーンで墓地メタとして想起されるカードです。

デュエプレでも同じ役割で長期的な活躍が期待できるでしょう。

余談ですが、このカードの名前のクローチェとフオーコはそれぞれイタリア語で「十字」と「火」を意味します。

名前の龍素記号「Xf」と効果の細部を見るに、《クロスファイア》をモチーフにしたカードだと思われます。

よく見るとイラストも何となく似ていますね。


爆炎舞 ヒビキ

事前評価:6
FT:モルトさん、リンクウッド!ボクの修行の成果、そこで見ていて!――爆炎舞 ヒビキ

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

ヒューマノイドのコストを常在で1、マナ武装を達成すれば自身以外をさらに1軽減するシステムクリーチャーです。

ヒューマノイド版の《コッコ・ルピア》といった感じのカードです。

効果を最大限に活かすとなると3→6のマナカーブとなり、当然《グレンモルト》に白羽の矢が立ちます。

4ターン《グレンモルト》の強さは22弾環境で実証されている通りで、それが緑を入れずとも実現可能になるのはそれだけで評価点です。

【赤単】がリソースの乏しいデッキであることから横展開の補助には向かないものの、それでも進化獣の早出しには適性があります。

進化元+進化カードで計4の軽減を入れられるため、対面次第で速度を上げた攻め方ができるのは意識する必要があるでしょう。

《モエル・ゴー》と《鬼ライダーモエル》はデッキ次第で貴重なリソース札となりますね。

サーチ対象がハンターとエイリアンなので注意です

過去のカードとはなりますが、《トラマルGGG》にはマナ武装が未達成でもマナカーブが繋がります。

マナ武装達成時は1コストで《鬼ライダー モエル》を出しつつ、3コストで拾った《トラマルGGG》をそのまま投げるといった芸当もできますね。

当然《黄金世代 鬼丸「爆」》なども相性の良いカードです。

こうしたシステムクリーチャーはすべて《リュウセイ・ホール》+《勝利ガイアール》のパッケージに泣かされてきました。

引き続き小型除去には警戒する必要がありますが、とりあえずこのセットが次弾でNDから落ちるのは大きなプラス要因となりそうです。

強力で放置しがたい効果を持つだけに、このカードの活躍は環境に大きく左右されると考えられます。


爆熱血 ロイヤル・アイラ

事前評価:5
FT:モルト!わたしも強くなったんだから、少しは頼ってよね!――爆熱血 ロイヤル・アイラ

TCGからの変更点は、パワーが1000上がった点です。

アドバンテージこそ得られないものの、マナ武装による手札交換を行うことができます。

【赤単】では手札事故を回避するために扱え、キーカードを探しに行くことができます。

パワー上昇を受けてコスト標準のパワーを得たため、手札が十分で効果を使わない場合でも気軽に場に出しやすくなっています。

3コストは【速攻】ではSAを投げて勝負を決めに行きたいターンのため、これを使うのであれば中速ビート以上のデッキとなりそうです。

先ほどの《爆炎舞 ヒビキ》から繋ぐと1コストで手札交換を行え、安定した強い動きにつなげやすくなります。 

【赤単】が形になるのであれば、序盤から中盤まで活躍するカードとして使えそうです。


爆神装甲 ヴァルブレア

事前評価:8.5
FT:準備はOKだ。オレとお前、最後まで立っていた方の勝ちでいいな?――爆神装甲 ヴァルブレア

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

今回リバイバル的な要素はないのかと考えていたら、とんでもない方向から《ヴァルディオス》がやってきましたね。

TCGではSRだったこのカードがデュエプレでBASICにされ、リメイクでSRになれたのは何か複雑な気持ちです。

ちなみに、ヒューマノイド爆の名前にはウイスキーの名前が入るものが多いです。

「バルブレア」というスコッチウイスキーがあるのですが、まさか《ヴァルディオス》も「ヴァル」の部分がこうした使われ方をするとは思わなかったでしょうね。

筆者はウイスキーが好物のため、いつかバルブレアを飲んでみようと思わされました。

余談から入ってしまいました。

性能に関しては4コストで7000と高いパワーを持ち、更にバトルでの盤面処理を行うことができます。

序盤ではほぼ確定除去として機能する効果で、4コストの2打点持ちとしてはこの時点で及第点な性能です。

7000のパワーも《ジャバジャック》などの他文明の同コスト進化を上回るもので、序盤戦においては敵なしと言えます。

この時点で終われば《ヴィルヴィスヴィード》のようなR程度の性能なのですが、マナ武装による追加効果があります。

マナ武装5の効果はバトル勝利時にドローとブレイクを行うもので、ビートダウンにおいては後続+追加打点という理想のような効果です。

効果バトルに限定されていないためタップキルでも発動し、このカードの影が見えれば間接的に相手がクリーチャーを寝かせるリスクにすることもできます。

アンタップキラーと併用しても面白そうですね。

ドラグナーを進化させた場合はウエポンも引き継がれるので、4コストドラグナーの《ストラス・アイラ》からマナカーブを繋げることが可能です。

効果として非常に強力で、単体としての性能は高く評価することができます。

ですが、問題は火のマナ武装5の達成が簡単ではないことです。

端的に言えば、4コストからWブレイクを決めていくカードが、5コストで出さないとフルスペックとならないのは矛盾した性能です。

《爆炎舞 ヒビキ》などの軽減効果とも背反する設計で、このカードを入れるデッキがどのような戦略を取って勝ちに行くかのビジョンが不明確となります。

中速ビートとして組んでマナカーブ通りの展開からビートをしていって、攻める途中で条件を満たしたら押し込みに使うのか。

それとも5コスト~6コストあたりのカードを厚く取り、マナ武装を達成した頃に比較的遅めのビートダウンを開始するのか。

どういった使い方が志向されていて、かつどれが正しいのかが見えてきませんでした。

カードリストが公開された後で全プールの中から最適性を探っていく際に試されるカードなのでしょうが、こうしたカード設計をしたことや、これをSRに指定したことにはなかなかに挑戦の意思を感じます。

暴れ回るだけのポテンシャルは持つだけに、適合したデッキが見つかるかがカギとなりそうです。

こんなに評価に迷うカードは久々でした。


二刀龍覇 グレンモルト「王」

事前評価:モルト「王」→9 プロトハート→8 ギガハート→9

TCGからの変更点は、モルト「王」のマナ武装が7から5に緩和された点です。

これは半ば愚痴になってしまうのですが、カードのコストの半分の値のマナ武装ってどうなんでしょうね…

強さは抜きにして、いっそマナ武装なしにしてもいいんじゃないかってくらいコンセプトの揺らぎを感じますし、単色推しというドラゴンサーガのテーマに反してきます。

あまりこういう批判めいたことは発信しないのですが…英雄サイクルの武装5の上方修正にも思うところがあります。

ごめんなさい。

背景ストーリーでは《グレンモルト》が《スコッチ・フィデック》の手によって《ガイグレン》の暴走から抜け出し、その後修行を重ねて二刀流を極めた姿です。

《ガイグレン》に一度取り込まれた影響か、種族にガイアール・コマンド・ドラゴンが追加されています。

モルト「王」は出た時に5コスト以下のウエポンを出し、マナ武装を達成していれば追加で6コスト以下のウエポンを出します。

10コストの火文明のフィニッシャーには《サファイア》《鬼丸「覇」》《ドラゴ大王》《Gメビウス》などの競合が非常に多いです。

ただ、このカードはマナ武装という条件まで持ちつつも、そこに割って入るに充分なスペックを持ちます。

それを理解するためにはドラグハートの性能を覚える必要がありますが、とりあえず「出せばほぼ勝ち」と言えるレベルのフィニッシュ性能は持っています。

問題は10コストのこのカードを武装達成しつつ如何にして着地させるかという点です。

同じマナ武装の条件を持つ《ガイムソウ》はまず組み合わせとして考えたいカードとなります。

3→5→7のマナカーブで出せれば、最速5ターンでの着地が目指すことが可能です。

他に《爆炎舞 ヒビキ》等の軽減による早出しも視野であり、赤緑の【準赤単】となるなら《ミステリー・キューブ》の採用も試されるかもしれません。

マナ武装達成を意識して基本は【赤単】や【準赤単】で組まれると思われますが、その場合は意外に構築にトリガーが採用しやすく、10枚前後の受け札+最速5キルというデッキ構築も難しくありません。

あとはどれくらいの再現性が保てるかによってきますが、まずは今のデュエプレの環境速度に応じたデッキ強度は持てそうだと考えられます。

注意点は出せるのが火のウエポンのみでフォートレスは出せない点と、同名ウエポンは装備できない点。

結構忘れてしまうので気を付けましょう。

また、マナ武装を達成せずとも5コストのウエポンは付けることができ、それでも十分に強力なフィニッシャーとなりまえます。

武装が達成できてない場合に、時に割り切った使い方も重要です。

《プロトハート》は《紫電ドラゴン》のようなアンタップ効果を付与します。

これは割と勘違いしやすいことですが、ドラグナーでSAを持っているカードはほとんどなく、たいていは《ガイハート》などでSA付与しています。

そのため、《グレンモルト》にこれを装備しても召喚酔いで攻撃はできません。

もっぱらSA持ちや、《モルト「王」》のように二刀流で輝くウエポンだと言えます。

2回攻撃の効果は《ガイハート》やもう一つのウエポンである《ギガハート》の龍解に貢献するだけでなく、単純に打点としても強力です。

ドラグナーが進化した場合はウエポンも引き継がれる特性を利用し、《ゼロ・フェニックス》などと組み合わせる使い方もあります。

攻撃性能ばかりに目が行きますが、あくまで「初めてタップした時」という条件のため、装備クリーチャーがブロッカーを付与された場合は2回ブロックも可能です。

《ガイハート》に比べれば地味な効果ではありますが、使い方次第で十分優秀なカードです。

龍解すると《ガイギンガ・ソウル》となります。

こちらは2回攻撃持ちのバニラとシンプルな性能です。

《プロトハート》の龍解タイミングがターン終了時と遅めであり、《モルト「王」》がこれの龍解を待たずしてゲームを終えてしまうことからあまり目にする機会はありません。

ただし、単体でスパークケアのできる効果は唯一性を持ちます。

この後紹介する《オウギンガ》の効果ではこの《ガイギンガ・ソウル》を直接場に出すことができ、なおかつSA付与ができます。

詰めの方法として利用できることはぜひ覚えておきましょう。

《ギガハート》はSAと耐性を付与します。

《モルト「王」》にこれと《プロトハート》を付けることで2回攻撃を行ってそのまま龍解に持っていけますが、2打点が2回攻撃するリスクは相当に高いです。

それをカバーできるのが破壊耐性であり、トリガーを踏んでもその処理が終わるまで《モルト「王」》を守ることができます。

もちろん《モルト「王」》を上回るパワーのブロッカーや、スレイヤー持ちのブロッカーも乗り越えることができ、耐性としてはかなり優秀です。

このカードを出せるカードが少ないことが難点ですが、《モルト「王」》ではほぼ必ず装備するウエポンとなります。

龍解すると《オウギンガ》となります。

SA3点持ちで即座に攻撃ができ、更に攻撃時と選ばれた時に10コスト以下のドラグハートクリーチャーを出してSA付与することが可能です。

現時点では《オウギンガ》と《ニガ=ヴェルムート》以外のすべてのカードが対象となるため、強力な龍解後クリーチャーを出してそのままフィニッシュを狙えます。

候補は以下のような感じ。

・ガイギンガ→選ばれたらEXターン
・QED+→アンブロッカブル
・ネバーラスト→5コスト以下非光呪文封殺+破壊耐性
・ガイギンガ・ソウル→スパークケア
・ダルク・アン・シエル→攻撃時タップと返しの受け

ドラグハートも増えすぎてきて、初めて触れるという人たちはなかなか名前と効果を覚えるのに苦労しそうですね…

今後も当分はドラグハートが追加されていくため、がんばって一つ一つ覚えていきましょう。

よりどりみどりの選択肢から、オーバーキル気味なフィニッシュを狙っていける非常に強力な切り札です。


TCGでは《モルト「王」》は【準赤単】の構築でしっかりと環境入りしていたカードでした。

それが今回マナ武装緩和という強化を受けたので、より期待は高まります。

対策を簡単にまとめておきましょう。

・踏み倒しメタを使う
→《ガイムソウ》から《モルト「王」》を出す場合は、しっかり《エンターテイナー》や《オリオティス》などに引っかかります。
《鬼スナイパー》や《ミツルギ・ブースト》などで対策されるのは懸念ですが、とりあえずは足止めが狙える方法です。

・ハンデスする
→《ガイムソウ》+《モルト「王」》の2枚手札コンボは少しの妨害でも比較的止めやすいです。
マッドネスの恐怖はありますが、有効な戦術となり得ます。

・《クロック》《スパーク》で止まる
→《オウギンガ》の攻め方は豪快でトリガーケアもしてきますが、《クロック》を完全にケアする方法はなく、最後の盾であれば《スパーク》でも止められ、《DNA・スパーク》であれば《ガイギンガ・ソウル》まで含めて耐えられます。
TCGでは対策として《調和と繁栄の罠》が使用されていくようになりました。

・盾仕込みで耐久する
→トリガーケアしながらも結局は盾を割って来るので、上記の通り《クロック》《スパーク》で耐えられます。
【サイクリカ大地】のように何度も盾を仕込んで耐える方法は効果的です。

・《ヘブンズ・ゲート》《ウェディング・ゲート》
→《ギガハート》によってブロッカーや《スター・イン・ザ・ラブ》の破壊は防げますが、【モルト「王」】の構築上複数の大型の処理に困るため、単純に大型打点が並ぶことでカウンターの目が生まれます。
盾5から《モルト「王」》の攻撃を受けた場合、《モルト「王」》×2+《オウギンガ》+ドラグハートクリーチャーでようやくジャスキルなので、《オウギンガ》の攻撃をブロックしたりすればとりあえずは耐久ができます。


基本的には今までビートダウンに対してなされてきた対策が、そのまま効きます。

ただ、都度書いていたように【モルト「王」】側も対策をある程度準備することが可能です。

このあたりはメタゲーム次第で構築が変化していく要因になるかなと思います。

TCGではドラグハートをはじめ関連パーツが高騰し、資産的構築ハードルの高いデッキでした。

《グレンモルト》にも共通しましたが、この豪快な効果のカードが誰でも使える状況というのは、カードプールやシステムとは別に、またTCGとは異なった環境形勢をしそうです。

マナ武装5になったことに一抹の不安は感じますが、11/23のリリースを心待ちにしましょう。


おわりに

転職をして2度目の新弾リリースでしたが、どうにか終えられました。

今回は長距離出張期間と丸被りだったので、体力的にきつい部分も正直ありました。

事前公開を公式がもっと小出ししてくれればと思うのですが…さすがにわがままですね。

ともあれ、無事今回も最後まで終えられて一安心です。

ここまで読んでくださった方はありがとうございました。

また環境が固まってきたら考察記事やYoutubeの動画を上げていこうと思うので、気長に待っていただければ幸いです。

それではまた。

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