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【プチ取材エッセイvol.5】「暮らす」「働く」を私のものに

新潟の大学生12名がにいがたのあちこちで暮らし働く方々に話を聞き、「くらす・はたらく」のバリエーションやそのあり方を考えるマガジン「くらはたずかん」、第四回の投稿はよもぎさんのプチ取材エッセイです!どうぞご覧ください。

自己紹介と私の理想とする「暮らし」

私は大学進学のために新潟県に去年、山形県から越してきました。盆地で山に360度囲まれていた故郷を離れ、今は広大な田んぼが一面広がる穏やかな地域に住んでいます。大学生になった今、次第に学生から社会人へと大人の階段を登っている真っ最中で、就職仕事について考える機会も増えてきました。
最近はやる気と怠惰の波に揺られながら、食についての勉強をしています私の暮らしの理想は「プライベートの侵食」「人混み」が無く、「澄んだ空気とおいしい水」「ゆったりとした独りの時間」がある、etc… 暮らしや仕事に対する理想はころころ変化しますが、やっぱり外せないものがあります。やりたいこと・やりたくないことが本当は沢山あるのに、目標が曖昧ゆえに優柔不断になってしまい、結局誰かが教えてくれるマニュアル的な道を求めがちです。

本当はもっとわがままに生きたい。正直頑張りたくない…? でもやってみたいを捨てたくない。悩み戸惑う時期にはまず、自分の意志を表に出すこと、決まっていなくても迷っていてもその時思う自分がしたいことを素直に感じることで一歩進むことができるのではないかと考えています。

先の見えない階段

社会経験ほぼ皆無な私。働くって何だろう。自分ができること、やりたいこと、生きていくために必要なこと、理想や夢…何でもできるような気もするし、何もできないような気もする。分からない、やったことがないものは。それならば、やったことがある人に聞けばいい!
ここからは実際に8月6日に行った新潟で暮らし、新潟で働く社会人の方へのインタビューをもとに感想や心境の変化について語っていきます。(筆者はインタビュー当日、前日の豪雨による駅の全線終日運行取り止めを食らい、オンライン参加になるも機械音痴の私、最終的にチャット参加となってしまったことで相当へこんでいました。それは兎も角。)
 

「大変そう」から変化した意識

インタビューをする前、仕事にはマイナスなイメージが強かったです。「学生の頃は時間が沢山ある」と大人が言うということは…?社会人になれば1か月近い夏休みや春休みは無くなり、独り暮らしをして経済的にも独立してきたら諸々の税金や契約も自分でするようになって…生活の面でも自分でする範囲が増えることを考えると大変そうです。
人それぞれキャパシティや理想が異なるので一概に充実した生活を営むことが容易とは言えませんが、今回のインタビューを聞いて、学内だけではないコミュニティによる人との関わりは大切だと強く感じました。知見も広がり、自分の周りの範囲が広がることによってやりたいことが見えてきたり出会えたりするきっかけになるのではないかと考えました。

仕事=残業、有給問題大変なイメージ。特に若い頃時間がない、気持ちに余裕がない
充実した生活は難しいといったイメージだったけど…

実際の社会人の「暮らす」と「働く」

ここでは実際に新潟にいる社会人の方々から聞いた「暮らす」と「働く」についての話を、お二方のプロフィールやインタビュー内容をまとめました。

  1. 山崎さんの場合

山崎みのりさん

プロフィール
・新潟県出身 ・神奈川県の大学(経済学部)出身 ・大学時代:ふるさとワーキングホリデー、イナカレッジのインターンに参加 ・趣味:酒造巡り(新潟清酒love)

理想の「暮らす」と「働く」
・ワークライフバランスを保つ
・新潟らしい暮らしを満喫する
・良い成績を残して活躍
・自分の仕事に誇りを持つ

今の「暮らす」と働く

・力不足、会社の方針転換をきっかけに転職
・休日も充実←趣味の時間
・やりがいがある仕事
・自分らしくいられる仕事に出会えた
以前は・・・人見知り、コツコツタイプだった
→活動的に飛び込むことが求められる現場に合うか不安だった

2.篠崎さんの場合

篠崎まちこさん

プロフィール
・宮城県出身 ・新潟の大学(農学部)出身 ・学生時代:サークル多数所属(学生団体おはし、むらづくり研究会など) ・趣味:食べること、旅、カメラ

理想の「暮らす」と「働く」
・新潟で暮らす
・大学でできた繋がりや経験を大切に&生かす
・農業に関わる仕事
・土日休み
今の「暮らす」と働く
・大学卒業時の理想の暮らしは殆ど実現できている
・イベント企画やプロジェクトに関われている←やりがい
・学生時代には思っていなかったことも…
イベントにお客さんとして参加いる中で
「楽しさを人に伝えたい」「人に影響を与えたい」
と思うようになり、自身もイベントに関わるようになった。

「充実した」「楽しい」暮らし

初めの社会人の方の自己紹介、これを聞いていて率直に感じたことは、人の人生を覗くのは楽しいということ。大学での活動、社会人になってからの活動、仕事、趣味などなど…地域や友人、家族など人との関わりを暮らしの中で大切にしている人が多い印象でした。大学生活のお話を聞いても、インターンシップに参加したり、留学したり、サークルに積極的に参加したり、私にとって理想的な充実した大学生の姿がそこにありました。自己紹介で時間内に収まらないくらい溢れるエピソードは聞いていてとても楽しく、メモが追い付かないくらい内容が充実していました。
こういう場に出てくださる方々であれば社交的な人が多いのであろうとは思っていたので、予想通り明るくはきはきと話している姿を見て、活力や元気さを感じました。また、学生時代から積極的に外部活動を行っているなど早い段階で学校外での人との関わりを持ち、社会人になってからも、仕事以外に趣味をもって休日も能動的に動いている人が多いと感じました。

私の理想の暮らしを求めて

今回のインタビューを通して、当たり前ですが十人十色な生活スタイルや理想を持って新潟で暮らし働く姿を画面越しに感じることができました。特に人との繋がり、関わりは今回インタビューした方々が新潟を選んだ大きな要因になっているように思いました。
暮らしと仕事、この二つを決定する要因が人であるならば、場所は重要ではなくたまたまそうであっただけで田舎でも都会でも内陸でも海沿いでも関係なくなる。
もしそうならば、新潟が新潟であるがゆえに選ばれることはあるのだろうか。新潟の雄大な自然に包まれて、人目に触れずひっそり時間と空間を独り占めする、そんな暮らしをする人はいるのか。某番組のように山奥でDIYなどをしながらポツンと一軒家で暮らす、そんなひとはいるのか。また、それらを可能にすることが新潟でできるのか。
これらが今回のインタビューを通して新たに出てきた理想であり疑問に思ったことでした。これらを念頭に次のインタビューではポイントとして深堀していきたいと思います。どうか、その時は快晴でありますように。
 

編集メンバー:よもぎ