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とあるクローゼットを片づけたい

彼女のクローゼットは
別名 チョモランマ

クローゼットのなかには
どれだけの洋服が
埋もれていることだろう

なぜチョモランマに
なってしまったのか


300着はかけられるという
巨大なハンガーラックを
設置したことが
そもそもの間違い
 これは本人の弁

くるくる回して
洋服を選びやすい
 はずが
いつしか引っかかったまま
動かなくなり久しい(らしい)

なので奥のものが見れない
出せない

ラックは通路スペースにも
はみ出し(てるはず)
行手をはばむ

当然、
ラックの手前に服を置かざるを得ず
服が積み上げられ
その山は入り口近くまで
せまっている(はず)

こうしてチョモランマは
出来上がった

クローゼットに入るには
けっこう気合が必要

モノは常に情報を発信していて
わたしたちを疲れさせる
そして
管理しなくてはいけない
ちゃんと管理できてない
という
気持ちにさせて
わたしたちを焦らせるから

整理べた?

ワンシーズンごとに
かなりの服や靴を買うけど
クローゼットがそんなだから
管理がうまくできない

買った時のまま
タグがついたまま
静かに
サイズアウトしていく服たち

引き出しもあるのに
入れてないから
カシミアのニット
二枚
虫に喰われて捨てるハメに

そこで猛反省して
断捨離するんだけど
結局それは
ダンボールに詰めこまれ
田舎に送られる
で、なかったことに

いっそのこと
リサイクルショップに持ち込んで
わずかな買取金額にしかならない
現実を受け止めればいいのにな
と思うけど

一回買取に出して
その金額にショックを受けてから
やめたらしい
現実逃避したくなっちゃうのは
わかる

整理べたもあるだろうけど
明らかに
自分の管理できるキャパを
超えちゃってるのが原因かも

遭難者発見

時々
意を決して
中に踏み込み
洋服をラックから外しにかかる

出てくる 出てくる
プラダで買ったスカート
オーガンジーのブラウス

彼女は
「お金の残らない理由がわかった
洋服が整理できない上に
買ってすぐ忘れるという健忘症」って
書いてるけど
見えないのはないとおんなじ
誰だって忘れちゃう

いや、
買った時点で満足して
完結してしまっているのかも

何とかしよう
このクローゼット

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