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「手前味噌」みんなで仕込んじゃいました

桜は満開、春爛漫の4月6日土曜日。"暮らしのリズム"主催【手前味噌仕込みの会】を開催しました。2006年の春分の日にスタートし、毎年開催して10回。渋谷の居酒屋「ニュー信州」で2015年までやってきましたが、店舗の移転により中断し、今回は4年ぶりの開催となりました。

会場は江戸川区の施設「グリーンパレス」の調理講習室。調理テーブルが7台もあって業務用のコンロや大鍋といった備品も充実しています。今回は1人あたり2kgの仕込み味噌で15人分。参加者のご家族も一緒に総勢21人で仕込みます。
大豆は佐賀県産のフクユタカの小粒を使用。きな粉用の豆なので新豆ではなく完全に乾燥しきった2017年産です。さっと洗ってから1.5kgずつポリ袋に入れて浸水させます。実験的に袋一つは前日の10時に。残りは14時に浸水スタート。煮始めるのが当日の10時なので、浸水時間は24時間と20時間でした。浸水した水は煮る際に捨てるので、運搬中の重さを考慮して自宅を出る際に抜いてしまいます。浸水4時間の差が煮上がりにも出るのか?水を抜いてから重さを計ってみたところ24時間浸水した方は1500gが3588gに、20時間の方は3550gとごくわずかに差が出ましたが、この差が微妙な煮上がりの違いを生みました。

麹は二分づき玄米による玄米麹を使います。胚芽の部分にはビタミン・ミネラル・食物繊維がたっぷり含まれているので、健康への意識が高い参加者の手前味噌には最適と言っていいでしょう。

大豆は2時間半〜3時間くらい煮て、みんなで潰します。ボウルに入れてポテトマッシャーや、ポリ袋に入れて擂り粉木を使ってせっせと潰してゆきます。すべて潰し終えたら予めほぐして混ぜておいた玄米麹と塩を加え、大豆の煮汁を少しずつ足しながら適当な柔らかさになるまで馴染ませてゆきます。

仕込み味噌の材料がまとまったら、容器に詰めてゆきます。今回はスタンドラミジップという自立して密閉できる袋を使います。この容器のまま熟成をさせることができる上、味噌に変化してゆく過程を観察できるので、なかなか面白い容器です。袋に詰めたらトントン落として空気を抜いてしまいます。これで手前味噌の仕込みは完了。

ご自宅で手前味噌を作っている参加者の方に少しずつ味噌を持ってきてもらいました。みんなでちょっとずつ味見をして、手前味噌にもいろいろな表情があることを楽しんでいただけたようです。最後はその味噌を集めて、大鍋でお味噌汁を作ります。椀種は江戸川区の特産品でもある小松菜に油揚げとしめじを加えました。ちょっと懐かしいガズの炊飯器でご飯を炊いて、おかずは「葉玉ネギの味噌バター炒め」。お昼をまたいでの企画ですっかりお腹が空いてしまいましたが、ちょっとだけ小腹の足しにしていただけたようです。

うまくいけば梅雨明けの頃には味噌になっているでしょうか。ひと夏を越した方が小慣れてくるでしょうか。出来上がりも楽しみです。

久しぶりにみなさんで楽しく仕込みができてとても嬉しかったです。公共の施設で十分にできることがわかったので、これからも例年開催してゆきたいと思います。ご興味ある方、来年はぜひ。

アフターは有志とともに新小岩公園の桜の木の下で乾杯!

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